あぱかば・ブログ篇

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2009年 10月 18日

銭湯

今日は夫の帰りが遅いとわかっているので、なんとなくのんびり。
娘の「コシヒカリ」をどこかに連れて行ってやろうかと思う。
「どこか行きたいとこある?」
と聞くと、
「銭湯!」
と即答する。

「えっ!どうして?」
「だってわたし、温泉にはよく行くけど銭湯に行ったことないから。行ってみたーい。」

そんなに興味深いところなのかな?と不思議に思ったが、この先、大きくなってから、温泉には入る機会はいくらでもあるだろうけれど銭湯は難しくなる一方だろうから、近所の銭湯へ連れて行くことにした。

娘は友だちに「土曜に銭湯行くんだー。」と自慢したところ、「いいなー連れてって」と言われたという。
「いいけど、銭湯ってどんなとこかわかってるの?」
と娘が聞いてみると、
「えーと、サカナがいるとこ?」
ととんちんかんなことを言う友だち。
わけもわからずにとりあえず「連れてけ」と言ったらしいが連れて行くことにした。
今日の午後になってから、さらにもうひとり友だちが「いっしょに行きたい!」と言い出して、結局、娘を含め仲良し三人娘を連れて行くことになった。

こういう子供らしいノリって、自分が子供だったころにはなかった。
私は、自分からそういうことを言い出せないタイプの子供だった。
自分から「おかーさんにどこそこに連れて行ってもらうんだ、いいでしょうー」とも言えないし、そんな友だちに「いいなー私も連れてってー」と無邪気に甘えることもまずしたことがない。
だから、こういう子供っぽいノリの子供がとてもかわいくて好きなのだ。

銭湯のことをなにひとつわかっていないお嬢さんたちに、入り口でひととおり説明をする。
「銭湯というのはホテルや温泉旅館とちがって基本的になにも置いてないからね。タオル持ってきたね?石けんやシャンプーは私のを順番に使っていいからね。
まず、走らない。
飛び込まない。
泳がない。
きゃーきゃー大声を出さない。
お湯が熱くても水を入れすぎない。
桶のお湯を、ばしゃーっと景気よく体に浴びてはいけません。
石けんやシャンプーの泡を飛び散らせない。
飛んでしまった泡はきれいに流すこと。
最後に上がり湯をかけること。
体がびしゃびしゃのまま、ぷらぷらと出て行かない。
簡単に体を拭いてから脱衣所に戻ります。
入り口はふたつに分かれているから、女湯に入ること!」

箸が転んでもおかしい年頃のお嬢さんたちは「わかってるわかってる!」と言いながらゲラゲラ笑っていて、ちょうど道で涼んでいた湯上がりのおじさんも、真顔の私を見て苦笑していた。

近所の銭湯は、まったく昭和そのもののつくりの外観と内装であり、へんに目新しい設備を入れて集客しようという色気がまるでないところが、私には懐かしく感じられた。
仕組まれた“昭和レトロ”と、実際に昭和に活躍していたものとは、歴史の厚さがちがう。
いい建物だなあーと、高い天井を見上げた。

最後に銭湯に行ったのは大学生のころ。
大学生のころは、なんだかんだとけっこう入っていた。
その前は、中学生のときに家のお風呂が壊れてしばらく行っていて……その前はうんと幼いころか……と思い出しつつ、子供たちがなかなか服を脱がないので先に入っていた。
3人とも、そろって視力が極端に悪いので、メガネをとってしまうとなにがなんだかわからないみたいで、右往左往している。
この子たちにはこの脱衣所の昭和っぽさも、浴槽の壁の絵も、洗い場に小さいタイルで描いた絵も見えないのかなあ?
もったいないわね。
まあ滑らないでいてくれればいいや。

お湯の温度が、「これは、子供には大丈夫かな?」と、私でもかなり我慢しながら入るほど熱かった。
果たして、「あっつーい!」と3人は裸でぴょんぴょんしている。
水を少し入れてみるが焼け石に水。銭湯に水。
他のお客さんであるおばあさんから、
「あんまり水を入れないでね。」
と注意されてしまった。

でもそのおばあさんは、怒っていたのではなくて、やさしく
「こっちのほうの、端っこだと少しぬるいわよ。体に水をかけてから入ると、熱く感じないわよ。そのうち慣れるからね。」
といろいろ声をかけてくれて、裸の子供たちは素直に「ハイ」「ハイ」と言うことを聞いている。

どうにかふたりは入ったが、ひとりはどうしても最後まで全身を浸かることができなかった。
「無理〜どうしても熱くて入れないー!」
と、“銭湯は、サカナのいるトコ?”と聞いてきたお嬢さんは、寒い寒いと言いながら上がった。
あとのふたりはがんばって温まり、色白の体を真っ赤っかにして出てきた。

温まり損ねた子が風邪を引いたらいけないと思って困ったが、脱衣所に、昔の“パーマ屋さん”にあったような、すっぽりかぶるヘアドライヤーが2台あったので、それを使わせてみる。
3人で代わる代わる、きゃーきゃーと髪を乾かして盛り上がっている。
ハンドドライヤーもあったが、家と同じドライヤーではここまで盛り上がらないだろう。

コーヒー牛乳があるかなと思ったが、売っていなかった。
みんな、缶ジュースをあっという間に飲んで、口々に
「あーお腹空いた。きゅうにお腹空いてきちゃったぺこぺこ!」
「あたしもーお腹空いたー!」
と言う。
「キミらすごいな。そんな甘いの1本飲んで、糖分がお腹に入るとちょっとはお腹いっぱいにならないの?」
「いや、かえってお腹空く!」
育ち盛りなんだなあ。
あわてて家に送り、みんなの銭湯初体験は終わった。
私には懐かしかったが、彼女たちにはおもしろかったのだろうか。
友だちと過ごせば、なんでもおもしろいのかな?

by apakaba | 2009-10-18 00:02 | 子供 | Comments(26)
Commented by メリー at 2009-10-18 00:28 x
あはは 銭湯案内、お疲れさまでした。
なんか、子供達のはしゃぎ具合が目に浮かぶわ~。
知らないおばあちゃんと、裸同士で話すのも、
熱くて入れない湯船も体験のひとつだねー。
そりゃ、楽しかったでしょー^^
でもやっぱ、銭湯ではコーヒー牛乳かフルーツ牛乳が飲みたいなぁ。
Commented by apakaba at 2009-10-18 01:09
メリーさん、今はうちのほうでは銭湯も集客が難しいので、コーヒー牛乳のように賞味期限の短いものは置けないのかな……と、ちょっと寂しく感じましたねえ。
かえって、温泉施設にはマストで置いてあるんだよね。
コーヒー牛乳もフルーツ牛乳もいちご牛乳も白牛乳も。
選び放題。
それだけ、お客さんが入るんだな。

中学生になったらもう子供だけで遊ぶから、私の出る幕もそろそろオシマイです。
Commented by kaneniwa at 2009-10-18 02:28
みどり湯 という名前だったと思うのですが、
10年前に出張先の京都でふと入りに行った銭湯で、
「ああいい湯だなぁ」 と天井を見上げていると、
無意識に近い状態で 「おや、ここは子どもの頃に来たことが
あるぞ!」  という感触につつまれました。

4歳頃の記憶だったので、体の大きさがあまりにも
違い過ぎ、風呂に入ってからも気がつかなかったのでした。

その銭湯の住所をメモし、近くの目印などをメモし、
父に会った時に 「この銭湯に行ったことがあったか?」
ときいてみると 
「確かにその銭湯に行ったことがある。しかしよく覚えていたな」
と言われたことがありました。

その時の不思議体験を、是非とも眞紀さんのお子さん
にも味わってほしいので、是非とも銭湯に連れていって
あげてください。

そして、その銭湯がずっとありますように。

BYマーヒー
Commented by apakaba at 2009-10-18 22:52
マーヒーさん、銭湯は街の絶滅危惧種です。
都内でも、夫の実家のあるあたりでは、まだまだ銭湯が現役バリバリで生活の中に機能しているのを見受けますが。

4歳のころの記憶、という話では、前述の広島旅行原爆ドームの巻で、「横浜市電最後の日の写真がとてもきれいだと思った」のが私も4歳で、ああ同じ年頃なんだな、4歳ともなると、一生持ち続ける記憶もあるんだなあと確認した次第です。

しかしよく覚えていましたね!
マーヒーさんは幼少のころから転載だったんだな。
ああちがうよ天才だったんだな。
だから大人になってからの記憶に転載できたわけだ(無理矢理)
Commented by ぴよ at 2009-10-21 09:15 x
うちのマンションの一筋裏通りに古い銭湯があるのよ。
今も現役で町のじっちゃ&ばっちゃのコミュニティとして機能してる。
マンションに越して来た時からずーっと「一度行きたいな」と思っていたんだけど未だに行けずにいたりして。
今度私も裏の銭湯行って来ようかしら♪

うちの近所の銭湯では可愛らしいお嬢さん達の嬌声は聞けないだろうけど、おばちゃん(私)の「ひえぇぇ熱いぃぃぃ」という情けない悲鳴なら聞けそうです(薄涙)
Commented by apakaba at 2009-10-21 22:18
ぴよさん、是非行ってきてください。
街の絶滅危惧種だと思います。
……でもどうなんだろ?
夫の実家のほうじゃ現役バリバリに活躍してるし。銭湯。

とにかくね、銭湯は「熱い」
そして「肌がかぴかぴ」になる。
名古屋でも銭湯に入ったのよ。
名古屋デザイン博に行ったとき(ああ〜ピンポイントな話題だ〜)
そのとき名古屋の銭湯に入ったんだけど、体中がプールみたいなにおいになったねえ。
Commented by sora at 2009-10-21 22:46 x
花粉症は山場ですかね。

生まれてから小学校4年までは公団住宅で、風呂なしだったから結構長い間、銭湯でしたよ。
銭湯の思い出はたくさんあるよ。
今はあまり行かないな。銭湯と旅館の大型浴場とか、よく地方にある共同温泉(ジモティは安いけど、ビジターは高いとか)は似て非なるものだよね。
銭湯は地元のサロン、社交場だったかな。背中に絵柄があるオッサンに坊や、男ってーのはなぁ~とか話してきたり。番台のオヤジに遊んでもらったり。昭和な映像がドドドと湧いてくる。
コーヒー牛乳は定番だよね。あと「アメ湯」ってーのもあった。こっちでは見かけないけど。プラッシーとか。これも知らないか。衣服を入れるカゴも手作り。桶は木製だったり。「ケロヨン」と底に書いてある黄色い桶だったり。
懐かしいなぁ。ちょっと苦い思い出もあるんだけどね。これは自Blogのネタにでもしようかな。
オヤジがお袋に「上がるぞー」って大声出してたな。シミジミ。
Commented by apakaba at 2009-10-21 23:05
いやーケロヨンはないだろ……

ケロリンだろ……

(ごめん。自分の意地悪さを打擲したいよ!今、超風邪引きなんだよ〜〜〜〜〜〜ッ)
Commented by sora at 2009-10-21 23:53 x
そうだ。ケロリンだ。恥ずかしー!!レス不要っす。
Commented by apakaba at 2009-10-22 22:46
プラッシーは全国区だと思ってた。
お米屋さんがお届けしますってやつだね。
Commented by sora at 2009-10-23 00:22 x
そうだ。バヤリースの間違いかな。プラッシーは届けてもらってた。
間違いだらけでゴメンね~
Commented by apakaba at 2009-10-23 07:07
間違いだらけのオレの人生。
これでいいのかオレの人生
(だいじょうび、だいじょうび。)
Commented by sora at 2009-10-23 07:49 x
どーして、僕の心が読めるんだ・・。ボクの人生って。。ハハ
レス不要
Commented by apakaba at 2009-10-23 08:08
心が、澄み渡っているか浅いかだと読めるのです。
だいじょうびだいじょうびというのは「もりのへなそうる」です。
Commented by sora at 2009-10-23 08:16 x
チクリと刺すなぁ。浅いんだよ。レス不要。
Commented by apakaba at 2009-10-23 08:25
ヤケになるなよ。大丈夫だ澄み渡っているから。
レス不要かどうかはあなたが決めることじゃないのだよ。
人のところであまりそう書くとムッとされるかもよ?
Commented by kaneniwa at 2009-10-23 13:36
プラッシーは、ある程度全国区(だった)と思います。

その証拠に・・・証拠といっても極めてピンポイントですが、
私が30年近く前に受験勉強に使っていた
 「世界史年号記憶用参考書」
(代ゼミ系統の出版社だったあやふやな記憶あり)
というのが、よくあるダジャレ系の年号記憶なのですが
1757年のプラッシーの戦い の記憶方法が
(この本はよく下三桁のみを語呂合わせしていた)

  粉々(757)、プラッシーの瓶

という覚え方をさせていました。
プラッシーという飲料が、瓶入りのイメージで
ある程度全国に流通していなければ、
出てこない、というよりも出してはいけない記憶法
であろうかと思います。

BYマーヒー

Commented by apakaba at 2009-10-23 17:17
マーヒーさん、不毛なやりとりの矛先を変えてくれてありがとうございます。
ダジャレ系記憶法は、私は大好きだったけど、長男(現在高3)は「そんな語呂合わせで覚える必要ない」とか言って、フツーに「せんななひゃくごじゅうしちねん、プラッシーの戦い。」といった覚え方をしています。
なんなんだろうねえ。そういう覚え方の差って。
Commented by kaneniwa at 2009-10-23 20:12
矛先、変りましたね。
この矛先が銭湯などのブログ本題に帰っていくことは
あるのでしょうか?

私も受験でダジャレや語呂合わせを活用した人間です。
今のダジャレ好きにも多大な影響を与えられたと思います。
プラッシーの戦いが1757年であるという、その記憶は
いまだに定着していても、そもそもプラッシーの戦いが
どんなものか。

英単語の記憶などもダジャレ式をチョイスして、
確かにめったに使われない単語の記憶定着率は
データの通りさすがなものの、忘れもしない

Absolute の覚え方 (アルファベット順なので最初)

「アブ去ると 絶対的な安心」 

というもの、

なぜか 「絶対的」 を飛び越して

Absolute = 安心

という間違った回路ができちゃうのですよ。

これは安心できないな、と思いました。

付け焼き刃ではない、オーソドックスが一番だとは
思います。

学問に王道なし。 だじゃれも語呂合わせもなし。


BYマーヒー
Commented by apakaba at 2009-10-23 22:06
とくに銭湯には戻さなくても……コメ欄を楽しみにしてくれる人も多いので……
いま、長男@歴史オタクにプラッシーの戦いを簡単に説明してもらいました。
もう大丈夫だ。

absoluteは、YMOのabsolute ego danceかなあ。
我々にとっては、英語の学習は英語の歌が味方でしたね。
Commented by kaneniwa at 2009-10-24 08:05
歌で覚える というのは、ダジャレや語呂をさばくよりも
王道という気がしてきましたね。

私は次の言葉は、Bob Marley の War
という歌から覚えました。

Until
philosophy
race
superior
Inferior
permanently
Discredited
abandoned
no longer
citizens
nation
significance
human rights
equally
guaranteed to
regard to
lasting peace
World citizenship
Rule of international morality
remain
fleeting
illusion
to be pursued
attained
ignoble
regimes
bondage
toppled
Rumours
continent
confident
evil

エチオピアのハイレ・セラシエⅠ世の演説を
よく歌詞にできたなぁ、すごい曲を与えたなぁと、
聴きながら 「Bob Marley の方がキングだなぁ」
と感じたものでした。

銭湯から遠くなったね。

BYマーヒー
Commented by apakaba at 2009-10-24 14:37
銭湯が遠くなったことを考える読者は今さらいないと思いますが、「たったWar1曲から、これだけ新出単語を覚えたワケ?→いったい、教科書の勉強どうなってるのよマーヒー?」とは皆さん考えたことと思います。

ま、でも、そんなもんだよな。

英語との出会いって。

検索してボブマのWarの映像を見ましたが、やっぱカッコイイな。
Commented by kaneniwa at 2009-10-24 23:43
Bob Marley の War、カッコいいですね。
メッセージソングと呼ぶにも表現が足りないほどの
情熱がほどばしっています。

War → 戦闘 → 銭湯

矛先を戻しておきます。

BYマーヒー
Commented by apakaba at 2009-10-26 14:57
お気遣いありがとうございます。
話が一周してきてヨカッタです。
Commented by suze(mon) at 2009-10-26 21:32 x
亀レス、失礼します。。
はじめての銭湯、無事済みましたか。
確かに、夕方早い時間の銭湯の湯は、熱いですねぇ。。
先日、東京でも五指に入るほどの熱い湯の銭湯で、親子連れが入っているのを見かけました。隅の蛇口から水を出しながら、ですが。
でも熱いので、誰も文句は言えません。
出た後、その子は番台のおばちゃんに、「熱いけど入れたよ!」と自慢していました(笑)。まだまだ日本は大丈夫・・・かも。
飲み物、確かにコーヒー牛乳やりんごジュースが定番でしたが、最近は種類が減ってきましたね。あのレトロ銭湯、雰囲気はいいけどそれだけは残念です。。
Commented by apakaba at 2009-10-26 21:42
おお、一周したところに一週遅れで亀れす。
もうちっと遅ければ一蹴されるところでした。(マーヒーさんの影響でダジャレな人になっております)

銭湯から上がった後に缶のポカリなんていうのは、ちょっと気分が出ないですなー。


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