2009年 11月 24日
今、“行きたくないよう”と思っているのが、次男の塾の保護者面談。 塾の全保護者のうち、二者面談を受けに行っていないのは私ひとりだそうだ。 もう少しすると三者面談もあるから、それまでに二者面談を受けなければいけないという。 電話もかかってくるが、「行かなきゃいけないんですか?」とか言って、のらくらとかわしている。 だってイヤなんだもん。 中3になってから今の所に塾を移って、成績が上がったのは感謝している。 でも、ベタベタとおせっかいなのがどうにも合わない。 今どきの小さい塾ってそういう傾向らしい。 1学期に行ったとき、塾長が開口一番 「あの子はねえ……はあ←ため息」 と言うのを聞いて“親どっち?”と耳を疑った。 二言目には「あの子が心配です……」と遠い目。 な、なにこの過剰に差し出がましい態度。 全人格育成にとりかかってるの? 過保護で不気味。 塾なんだから、合格確率とか併願校とかの話をしてくれ。 という心の叫びはまったく塾長に届かず、話はひたすら「あの子は……」「あの子は……」と、「アキタコマチ」の性格のことに終始し、なんと2時間。 2時間の面談なんかされて、内容は「あの子が心配です」だったら、次回にまた行く気が失せるのは当然でしょう? ああいうべたついた態度に出られると、自分が学校の先生から不良扱いされていたフテクサレ中学生だったころの気分にすっかり戻ってしまう。 「うっせーよ」と童心に帰って(?)毒づく。 なによりも、塾としては、工業系の志望校が気に入らないらしい。 「お父さんは、進路についてなんとおっしゃっているんですか?」 と、何度も何度も聞かれる。 「夫が“こういうところはお前に向いているんじゃないか”と息子に持ちかけてきたのです。」 と、何度言っても納得しない。 塾の本音としては、フツーに普通科高校に行ってほしいのだね。 塾長とその娘がふたりで経営しているのだが、娘というほうがさらに強硬で、 「そんな高校を選ばないで普通科の少しでも上をねらって死に物狂いで勉強しなさい。 そんなとこ行ってあとどうなるか知らないわよ」 というようなことまで、本人は言われているという。 なんだよーそれはー。 いいのか教育者がそんなこと言ってー。 普通科じゃなきゃヒトにあらずなのかよー。 塾の先生からすれば、自分が通ったことのない道だから想像つかなくて怖いんだろう。 くだらん。なんて古いんだ。 偏差値教育の世界で生きている人間には、息子は扱いにくい生徒ということになるのだな。 同じ偏差値教育の世界でどっぷり生きているうちの夫は、東大や早慶に毎年生徒を送り出している教員だけど、ずーっと考えは柔軟だ。 「あいつの好きなことをやればいいんじゃないの? 見栄で大学行くとかいう時代じゃねえよ。 見てりゃわかるよ、あいつがあんまり勉強好きじゃないことは。 そんなやつにあくせく勉強させてもしょうがない。 俺らの子供なんだから、一応、最低限のもの(教養とか、知性)は持ってるだろうしな。 あとは好きな方面でがんばる力をつければいいんじゃない。 目端が利くヤツなら、へたにガリガリ勉強ばっかりしてるヤツより、ビジネスチャンスだっていくらでも転がってる。 今はなんでもアリだから、ああいう奴にとってはかえっておもしろい時代なんだよ。」 そう、“俺らの子供なんだから、まあ最低限のことは大丈夫だろ”という、数字に出ない信頼はこっちにしかわからない。 それは言葉では説明ができないし、目に見えないことだもの。 なんでもいいけど中学生の塾に親が何回も面談に行くとか……過保護だよねえ今の時代。 やっぱシカトでいいかなあ。
by apakaba
| 2009-11-24 09:10
| 子供
|
Comments(8)
Commented
by
ぴよ
at 2009-11-24 16:29
x
イマドキの学習塾って学校みたいに保護者面談があるんですか。
別に塾の先生に我が子の進路を決めてもらいたくはないわよね。 性格って?アキタコマチの何が気に入らないのかしら??? シカトでいいでしょ。 あんまりしつこかったら正直に言っちゃったらどーよ? 「息子のやる気を削ぐような発言は控えて頂けませんか?」って。
0
Commented
by
kaneniwa at 2009-11-24 21:25
Commented
by
apakaba at 2009-11-25 10:30
塾レス。
ぴよさん、小学生までならまだしも、中学生の塾に親が何度も足を運ぶって、我々の時代の感覚からすると意味わからないでしょ。 面談ばかりか、保護者会もあるの。懇親会も。 偉い人の講演会とか。もちろん一度も行ったことないけど。 高3の長男は河合塾に行っているけど、大手だからドライだろうと思ったら、やはり希望者のみとはいえ、親向け面談もあり、それどころか大学生になっても保護者会があるとか。 就職活動のときに親向け説明会もあるとか…… 信じられないですよ! 親が出しゃばるのは小学生までだろ! てっきり、面談といえば「『アキタコマチ』くんの現在の偏差値はこれくらいです。 これくらいだと、狙えるのはこのあたりの高校です。 ですからこの辺りのチャレンジ校、この辺りを滑り止めと考えて……云々、英語はまずこのドリルを12月までには仕上げるくらいの目安でいきましょう。」 とか、そういう会話をするんだと思うでしょ。 それが「あの子は……」って遠い目されたらイヤになるわよね!
Commented
by
apakaba at 2009-11-25 10:33
塾つづき。
マーヒーさん、塾長も、いい人なんだろうとは思います。 ただ、私には中学生男子のことを「あの子」と呼ぶことには違和感があります。 高校野球の優勝校監督が、感激のインタビューで「あの子たちはしっかりやってくれた」「あの子は、いい子なんです」とか言うのを聞いたときのような違和感です。 「子」は小学生までだと私は思ってます。
Commented
by
kaneniwa at 2009-11-25 21:50
高校野球の名将といわれているほとんどの監督さんが
「あの子」 と言っています。 優勝監督のみらなず、NHKでは毎試合ごとに 監督インタビューがあるのですが、 ほとんどの監督さんが 「生徒が」 でも 「選手が」 でもなく、「あの子」 です。 けっこう大学野球(東京六大学に多い)の監督さんも そう言います。 選手の方も監督を 「オヤジさん」 と言うので、 よくも悪くも相撲部屋的なのだと思います。 かなり昔の話ですが、沖縄の高校で 19歳の監督が甲子園で指揮をとったことがあります。 (一昨年亡くなられた栽監督が事情で留年した野球部員に 指揮権を譲ったのですが) その19歳の監督が うちの 「選手」 は よくやってくれた。 と言っていました。 BYマーヒー
Commented
by
apakaba at 2009-11-26 07:37
なるほど。
やっぱり、親子・家族の感覚になっていくのですね。 そう思えば、その19歳の留年した監督が“親”の気持ちになることはないので、「あの子」という言い方は出てこないはずだ。 疑似親子を作ることが、強さを生むのかなあ? (でも、塾でも……??)
Commented
by
のこのこ
at 2009-11-26 07:45
x
そりゃあうっとおしいねえ。
向こうが向こうの常識と考え方で出てるんだからこちらもこちらの常識と考え方でいけばいいんじゃないかしらねえ。 「あの子」に関しても、進路についてはピシャリとこちらの意見を言って無駄な話に時間を取らせるなと言えばいい。 どうせ相手は変わらないんだから、マキさんのように言うことすら無駄だと思い言わないのもおおいに正しいと思うんだけど、やだなあ、おかしいぜ、と思ってる時間こそ無駄だからサッサと行って要件だけ15分でお願いしますとかなんとか行ってスタコラ去るのが賢明かと。 それにしても、変な世の中。私も行く道かと思うとウンザリだわ。
Commented
by
apakaba at 2009-11-26 08:11
そうなの、まさに「うっとうしい」のですよ。
学校の勉強があまりにもヒドイから塾に行かざるを得ないのだけど、もっとドライにやろうと言いたいわ。 でも私ももっとうまく立ち回るようにするよ。うん。 馬鹿正直に2時間もウンウンうなずいてるなんて、思い出しただけでも自分が嫌になるわ! |
アバウト
以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
ご案内
直島の旅行情報 blog links (エキサイトブログ以外) 彼の地への道すがら 三毛猫日記 ムスリムの女たちのインド 王様の耳そうじ 細道 紀行地図へと続く道。 「いい子」をやめたら人生がきらめく! greenmanbaliの日記 すきなものだけでいいです Avance(アヴァンセ)でいこうっ ライオンシティからリバーシティへ カテゴリ
全体 映画・ドラマ 歌舞伎・音楽・美術など 生活の話題 子供 国内旅行 旅行の話 ニュース・評論 文芸・文学・言語 健康・病気 食べたり飲んだり ファッション ベトナム2023.3 ソウル2022.11 思い出話 サイト・ブログについて 1990年の春休み 1990年の春休み.remix ver. 香港・マカオ2006 シンガポール2010 直島旅行2010 バリ&シンガポール2011.1 香港マカオ2011 香港2011夏 バリ&シンガポール2011.11 台北2012 家族旅行香港マカオ2012 ボルネオ 台湾2013 ヨルダン・シリア1998 イスラエル1999 エッセイ フランス インド2000 香港2013 スコットランド 大腸がん闘病 ソウル2023.1~3 シンガポール2023 台北旅行2023 未分類 最新のコメント
ライフログ
お気に入りブログ
Tatsuo Kotaki 草仏教ブログ ガタム ( ghatam ) 子供部屋 紅茶国C村の日々 梟通信~ホンの戯言 みんなのヒンディー語教室 勝手に僻地散歩 Atelier Kotaro SALTY SPEEDY シニアバイクマンⅡ FC2ブログに移転しました 旅行・映画ライター前原利... 塩と胡椒 いいあんべぇブログ 折原恵のニューヨーク写真... ブログパーツ
以前の記事
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||