あぱかば・ブログ篇

apakaba.exblog.jp
ブログトップ
2010年 03月 07日

「ササニシキ」が高校卒業

きのう、長男「ササニシキ」が高校を卒業した。
制服のない学校だったので、Jプレスのブレザーとズボン、ブルックス ブラザーズのYシャツ、リーガルの革靴を新調し、弟「アキタコマチ」と共用しているバーバリー ブルーレーベルのネクタイを締めて、全身トラッドスタイルにした。
馬子にも衣装で、お値段もそこそこ張るから見栄えがいいのは当たり前だが、大きくなったものよ。
とくに足のサイズは、なにも30センチにまで大きくならなくてもよかったぞ。

大学受験に全部落ちて、今日からは素浪人だ。
「1年だけは、やる。俺も浪人したから。でも1年だ、1年したら受かったところに行ってもらう。」
と、全部落ちた日に夫は言っていた。
ともに励ましあって、入試期間中は不安を共有していたサッカー部の仲間たちは、コロッと態度が変わって
「オレを家庭教師に雇えよ。時給1000円で、そばで寝っ転がって見ててやるよ。」
と、上から目線なことを言われてからかわれたと言う。
友だちはみんな東大だのなんだのとリッパなところに合格しているのだから、イジラレて当たり前。
受かった者は、威張るのだ。
男同士のキツイ言葉の掛け合いは、女の子にはないノリで、男子校っぽくて愉快だねえ。

私は、ほんとに息子の高校が好きだった。
長男があの高校にかよっていた3年間を、心から感謝している。
友だちは、みんな育ちのいい文武両道のハンサムぞろい。
自由で活気のある校風は、卒業アルバムの写真から伝わってくる。
卒業アルバムには、イケメンなクラスメイトとともに、屈託なく笑い転げている息子も写っている。
先生たちの紹介ページは、それぞれ仮装したり演技したり手品などの特技をポージングしたり、お笑い芸人のようなおかしな表情を作ったり、生徒にまったく引けを取らないノリのよさ。
こんな人々とともに3年間過ごせたとは、幸せな息子だ。

卒業式を目前に控えた先週、友だちの家に誘われて泊まりに行った。
「あの学校の友だちは、一生の宝だよ。大事にしなさい。」
と言って送り出した。
サッカー部の友だちは、みんな来月には大学生になるから、「ササニシキ」は来月からは孤独になるだろう。
まあ、力が足りなかったのだから仕方がないですね。

卒業すると予備校が始まるまでは家にいるから、私はうっとうしくてたまらない。
「春休み、旅に出ろ。人生を見つめ直せ!」
と、背中を蹴り出す勢いで、家を追い出しにかかっている。本人も、
「広島に行って、原爆ドームと厳島神社を見たい。」
と言い出した。しめしめ!
「でも、どうやって行ったらいいのかわからない。」
ひとりで旅行の計画を立てたことなど一度もないから、旅に出るためには一体なにをしたらいいのか、さっぱりわからないらしい。
私が手を出せばすぐだけれど、それではつまらないから、
「知らない。調べろ自分で。」
と突き放している。
ちゃんと旅計画を立てられるか、しばし静観している。

今まで、サッカーと勉強しかしてこなかった。
小学生のときからずっと、遅刻早退欠席なしの、頑丈で根は真面目な奴だ。
予備校通いがスタートするまでのわずかな期間に、自分だけで計画して行動する数日間があるのはいいことだと思う。
若い世代を見ていると、うらやましくなるな。
初めて、時刻表を読みながら自分だけで旅をし始めたころを思い出すから。

高校卒業は、コドモ時代の卒業だ。
あの素浪人はslow人だ。
1年間、着実にがんばれ。

by apakaba | 2010-03-07 23:43 | 子供 | Comments(10)
Commented by kaneniwa at 2010-03-07 23:57
原爆ドームと厳島神社を見たいというのは、
お母さんの影響なんでしょうね。

サッカーなら3月30日に広島ビッグアーチで
サンフレッチェ広島がアデレード・ユナイテッドと試合を
やります。
(AFCチャンピオンズリーグ2010)

浪人したという言い方もありますが

「延長戦に突入!」 という表現もアリではないでしょうか。

BYマーヒー
Commented by apakaba at 2010-03-07 23:59
ワハハー。あの高校はのんびりムードなので、息子同様「高校時代はスポーツで思いきり肉体を鍛え、高校4年生で勉強!」みたいな子も多いみたい。
Commented by 克林 at 2010-03-08 00:44 x
高校卒業って小学校や中学校よりも大人になったという(まだ未成年ではありますが)特別の感情が湧きますね。
卒業おめでとうございます。
一年なんてあっという間だから、いい経験になりますね。
すぐに来年に向けて勉強しろと言わず、旅に出ろという素敵なお母さんだ~~!!
体調悪いみたいですね。スケジュール大変そうですが頑張って!
Commented by apakaba at 2010-03-08 01:18
克林さん、ありがとうございます。
「あの子は〜〜」と、「子」という言葉を使うのがどうしようもなく違和感感じちゃう……というお年ごろかな。
だからといって「あの人は」も妙だし「あの男は」も妙だし、困ります(なので、「奴」が一番しっくりくるお年ごろ!)

いやーもう私のほうがあの浪人と共に暮らしていることに限界を感じていて、いっときでもいなくなってもらいたい一心なの。
風邪で横になっていたくても、あいつがいるとなんだかんだと寝ているヒマもないし!
Commented by 副店長 at 2010-03-08 03:36 x
高校の同級生4人(受かった奴もいれば、私のように浪人したのもいる)で、北海道に「青春18きっぷ」で卒業旅行に行きました。横浜から普通列車や急行を乗り継いで、札幌まで24時間かかりました。いい思い出です。

ササニシキ君、充実した1年でありますよう。浪人が日本を変えたんぜよ(笑)
Commented by apakaba at 2010-03-08 08:36
私も青春18で西鹿児島まで行きましたねえ。
そういうコトをする世代かな。
私が「夜行バスを使うと時間の短縮になる」と言っても、「やだ。本が読めないから」と言います。
たしかに、一人旅だと、本もけっこう読みますよね。
今までずっと読書ができなかったので、とりあえず今は、「受験が終わるまで」と我慢してきた『竜馬がゆく』を読んじょるきー。
Commented by みかち at 2010-03-08 10:36 x
すごいなあ。バスの乗らない理由が「本が読めないから」か。
そんな息子に育てたいよ。

この記事を読んで、環境ってやっぱり大事だなあとしみじみ感じました。
3年間に心から感謝、なんて言える学校に進んで欲しいと思うし、
それだけの環境を整えてあげたい。
なんて、うちは保育園卒業さえまだ先だけど。笑
Commented by apakaba at 2010-03-08 13:39
みかちさん、3人いていろんな幼稚園アンド学校に通わせると、「ここ、イヤ」と思ってしまうところと「ここ好きだなあ」と思うところと、どうしても出てくるでしょ。
母親が「イヤ」と思うと、やっぱり保護者会だの委員会だのと顔を出す機会も、極力、足が遠のく。
子供より先に、私が「行きたくないー」とゴネ始めてしまうのです。
だからどこに通うかは、親にとってもそれなりに重要なんですよねえ。

>なんて、うちは保育園卒業さえまだ先だけど。笑

でも、思い出すのはいつまでも、その当時のかわいかった息子の姿!
当時の赤ちゃんっぽいシャベリや声を、一番思い出します!
(そのあとは急速に憎たらしくなるので……)
Commented by f--kforever at 2010-03-08 22:41
まずは、高校卒業おめでとうございます!ですね。留年した者の自己弁護かもしれませんが、まっすぐな道もいつかは曲がります。みんなと同じ道じゃなくても、後になれば悪くないと思ったりします。それにしても、なんか息子さんの高校、なんかいい感じだなぁと読んでいて思いました。そして、「ササニシキくんの一人旅」楽しみだなぁ。
Commented by apakaba at 2010-03-08 23:32
f--kforeverさん、ありがとうございます。
留年ですかー。私も親になると「留年だとぅ!!??」って言いたいけど、自分も大学時代には旅ばかりしていて、本当にすれすれだったので、親の心子知らずですわ。
卒業前の試験が終わった翌日に、成績発表を待たずに1ヶ月半の旅行に出てしまい、途中のカトマンズの電話局からクラスメイトに電話をかけて、卒業ができることを確認しました。
あのときはうれしかったな。
なんとなく、息子も親と同じわだちを踏んでいきそう。
トータス松本も「なにもかも、まちがいじゃない。なにもかも、無駄じゃない」と唄っていますし。


<< デブ仕様に壊れる      「京都の空間意匠」を追う・その3 >>