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あぱかば・ブログ篇

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2010年 07月 26日

カメラの箱が開いたら

カメラの箱が開いたら_c0042704_1959239.jpg


ちっとも似ていない夫と次男だが、こうして同じ恰好をしていると、似て見えるから不思議?

先日、それぞれティーンエイジャーの記事内で書いたとおり、「アキタコマチ」が夫にカメラを譲ってくれと言い出した。
きのう、夫は昔使っていたカメラを入れてある箱を開けて、「アキタコマチ」を呼んだ。
とっておいたのは、Nikon FE、FE2、CONTAX tvs2、そしてCanon IXY Gだ。
「アキタコマチ」は、Nikonの2台は当然、もらうつもりでひととおりいじっていたが、かえってコンパクトフィルムカメラには新鮮な興味を惹かれたようだ。
CONTAXを「これどうやって操作するの?」「これなに?ピントはどうやるの?」と、めずらしがっている。
さらに、APS自体を知らない息子に、当時は画期的だとおもしろがっていた我々はなつかしく説明する。
IXY Gというのはフタがナナメ上に跳ね上がるようにして開き、そこにフラッシュが仕込んであるという謎の凝り方をしたデザインである。

埃臭いカメラが並ぶと、いろんな思い出が去来した。

Nikonの2台は、大学生のころ、夫(当時はクラスメイト)が、クラスの友だち同士で旅行に行くとき、「撮影担当」として持ってきていた。

「カナダに行ってきた。リバーサル使ったんだぜ。スライド上映会やるから来ない?」と誘われて、男女数人で夫(当時はクラスメイト)の家に上がって、夜通しスライドを見せられたこともあった。

夫はそれからずっと、写真から離れていて、IXY Gが出たときに久しぶりにカメラを買った。
APSという新しいシステムがおもしろかったのだろう。
その当時は家族写真がいやにたくさん残っている。
生まれたばかりの娘を、私もこのカメラでどっさり撮った。

CONTAXを持って、三度目のインドと、ウズベキスタンに一人で行った。
「これはいいカメラだから、よく写るぞ。フィルムはリアラでも入れていけ。でも大事にしろよ。」
と言われて貸してもらったけれど、インドもウズベキスタンも砂と乾燥と温度差のひどい、絵に描いたように過酷な旅行で、カメラがずっと心配だった。
でもこのカメラを構えていると、知らない男性から話しかけられるのだった。
「おお、CONTAX。ボクも持ってますよ。」とか、「いいカメラですよね。これ。」

帰ってきてからそのことを話しても、夫は“一人旅の妻が知らない男性から話しかけられる”ということにはなにも頓着せず、
「だろ?これはいいカメラなんだよ。そこらへんのコンパクトカメラとはちがうって、見る人が見ればすぐわかるんだこれは。」
と自慢していた。

カメラはただのキカイだけど……すごく思い出が詰まってる。
いや、フィルムしか詰まってないけど……握った数だけ、思い出になるね。
次男よ、ちゃんと使えよ(いやAPSは、どっちでもいいぞ)。

by apakaba | 2010-07-26 12:27 | 思い出話 | Comments(10)
Commented by Amano at 2010-07-26 22:58 x
>カメラはただのキカイだけど……すごく思い出が詰まってる。

いい言葉だな~~。
ただ最近のデジカメだとそんな思いになれない。
それはなぜかと言うと
1.プラスチックボディだから。
2.フィルムの時とは違い、失敗しても気にならないから。

カメラは金属製でないと愛着がわかない。
フィルムで撮る時のような緊張がないのはつまらない。

でもデジの便利さに慣れるとフイルムへ戻るには高い
ハードルがあるんだよな・・・。
Commented by apakaba at 2010-07-27 16:41
デジとフィルムの愛着のちがいは、誰しも同じことを言いますね。
デジだと家電感覚(=新しいほうがいい消費財)になると。
今から写真をやる人間は、デジオンリーが当たり前だけど、そんななかで「フィルムもやりたい(そのための環境もある)という次男は、幸せな希少種じゃないかな。
Commented by ogawa at 2010-07-27 22:59 x
NikonFEにFE2、そしてContaxTVSにIXY Gですか。
なんとなく私のカメラの履歴と似てますね。
NikonFMからNikonF3、ContaxT2にEXYのAPS・・・です。

フィルム36枚の中に一枚一枚記憶が残るのですよね。
アキタコマチ君がフィルムを撮りたいと行った時、その場にあることが良い環境ですね。

フィルムのトーンはデジタルと違う豊かな階調ですね。
それも写真の楽しみです。
Commented by apakaba at 2010-07-27 23:08
これまでのラインナップはたしかに似た感じだけど、今や夫はリコーの回し者ですから!
いきなり大きく路線変更しました。(そして、私も無理矢理それに付き合わされる)

これから、暗室のインドアなセイシュンがスタートします。
Commented by ogawa at 2010-07-27 23:38 x
>これから、暗室のインドアなセイシュンがスタートします。

現像液と氷酢酸と定着液のにほひですか。
懐かしいですね。
Commented by apakaba at 2010-07-27 23:45
学校で、現像・焼き付けもできるらしいです。
インドアといっても、撮ってこなくちゃ始まらないんだけど。
Commented by Matsui at 2010-07-28 22:41 x
APSまだあります。最近、使ってないけど。
だんなさん、かっこよさそう。
美男美女夫婦なのですね~(#^.^#)
Commented by apakaba at 2010-07-28 22:47
APSを買った人、というのは少なくないと思いますよ。
だって当時はすごく画期的だと思ったから!(デザインも妙に凝ってたし!)
デジ時代襲来(?)以前は、フィルムの保管とか出し入れを考えると、とんでもないモノが出たよと興奮したものです。
あーえーと、向かって右は次男で、左の顔が見えないほうが夫です(トホホ。念のため)
長く連れ添うことを考えると、経年劣化著しい男はやっぱり困るもん!
Commented by kaneniwa at 2010-07-31 10:59
カメラ遍歴、似ています。
CX2なのですが、最近(去年の秋から)リコーを
使い始めたのも同じです。

ニコンのFEもずっと愛用していました。

ただ4年ぐらい前に、知り合いの獣医さんが
愛機のFEに寄せる熱い気持ちを綴った文章
(幼稚園児の親の文集)
接して、

「サブ機としてよかったらズームレンズ付きでもらってください」
と、初めて 「自分のカメラを人に託す」 という経験をしました。

「自分の手元から離れたのに何かを得た」 という、不思議な
満足感がありました。

それが伏線にもなって、最近、標準レンズとともに
かなりのオールドニコン一眼レフ2台も手元から離れたのですが、
こちらも 「かえってその方が未来がある」 という不思議な
満足感がありました。

ニコンのシャッター音だけはサンプリングに撮ってあります。
「オールド・ナイコン」 (欧米人はNikonをナイコンと発音する)
なんていうタイトルの曲なんか作ってみたいですね。

サイモン&ガーファンクルには 「コダクローム」 という
曲があって 歌詞のなかに 「ナイコン」 も出てきます。

BYマーヒー
Commented by apakaba at 2010-07-31 12:18
僕のコダクローム、白黒で撮るとなにもかもツマラナイ……と。
写真は楽しいですね!


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