あぱかば・ブログ篇

apakaba.exblog.jp
ブログトップ
2010年 09月 23日

歌舞伎の観客のマナーの問題

ここではほとんど話題を採り上げないが、私は歌舞伎が好きで、ここ20年ほど、延べにするとほぼ毎月1回くらいの頻度で行っている。
きのうも昼の部に行ってきて、今日もこれから夜の部に行く。

歌舞伎の芝居は、日本が世界に誇る芸能だと信じているが、歌舞伎の観客は最低最悪だといつも思う。
来ている観客は中高年が中心。
彼らには、モラルはないのか??

開演のブザーが鳴り、舞台が始まっても着席が間に合わず、ぞろぞろ扉から入ってきて歩き回る。
そりゃ映画館でも舞台でも、開演に少しは遅れる人っているけれど、その人数が異常なのである。
通路に人がつながっているから、座っていると見えない見えない。
しかも終演前に、出口が混雑するのが嫌だからだと思うがどんどん立ち上がって帰ってしまう。

まったく笑うシーンじゃないのに、ギャグと勘違いして笑う。
大きな声でしゃべりながら観る。
せんべいや飴などを、バリバリ音を立てて袋を開ける。
バッグの中になにがしまってあるのか、しょっちゅう覗いてはかきまわしている。
ここぞ見せ場という瞬間に、どさっとモノを落としたり、ビニール袋を触ったり!
もはや嫌がらせか?
悪夢だよあの人たちといっしょにいるのは。

きのうは、中村吉右衛門が中村歌六と連れ立って舞台から観客席へ降りてきて、ぐるりと通路を一巡するというサービスシーンがあった。私と夫の席はまさに通路に接した席だったので、至近距離を通り過ぎる吉右衛門を見られて感激したのだが、なんと携帯カメラを出して撮っているババー(ババーと言わせてもらおう)がいる!
開演前に何度も何度も「携帯電話は電源からお切りください。撮影は禁止です」とアナウンスしているし、アナウンスしなくたってそれは常識……

皆さん、歌舞伎の客がこんなにひどいって、知ってましたか?

あそこに来る年寄りのモラルのなさは、子供以下です。
若い人や子供は、絶対ここまでひどいことはしませんよ!

夫が仕事で宝塚の舞台を観に行ったことがあるが、宝塚の芝居は好き嫌いがあるにせよ、“ヅカファン”の皆さんのマナーは大変よかったと感心していた。
みんな宝塚が心から好きだから、うるさい音を立てたりしないし、夢中で舞台を観ていると。
それが客として当たり前の態度だよね。
他にいろんなコンサートや舞台に行ってみても、歌舞伎ほどひどい客層を見たことがない。

彼らはおそらく、生の人間が目の前で一期一会の芝居を演じているという重みをわかっていなくて、テレビをお茶の間(トホホ)で見ているのと同じ感覚でいるのだと思う。
だからせんべいバリバリ、好きなときに立ち歩く、声をひそめずに普段どおりにしゃべるのだろう。
それに歌舞伎をほんとに観たくて来ている人でもないのだろう。
招待券とか、はとバスのツアーに組み込まれていたとか、そんなチケットじゃないかな?
そうでなければあの傍若無人さの説明がつかないもん。

私の20年など足もとにも及ばない、昔々からの年配の歌舞伎ファンが、「播磨屋!」「中村屋!」「待ってました」「大当たり!」などと声をかけるのは、なんとも粋だ。
もともと歌舞伎は高尚な芸能というよりは庶民の娯楽だ。
だからかしこまって観るのではなく、本来は好きに飲んだり食べたりしながら観ていい、肩の凝らないよさがある。
ただ、あきらかな迷惑行為はしてはいけないでしょ。
ああいう年寄りにはなりたくないなあ。
それより、もっとマナーのいい若い人が気軽に歌舞伎を観に行けるように、チケットの販売方法を考え直してもらいたいな。

直島旅行(当ブログ連載中)で、来島者がマナーのいい若い人ばかりだったことに感動しただけに、きのうの新橋演舞場では落胆がますます大きかった。

by apakaba | 2010-09-23 11:01 | 歌舞伎・音楽・美術など | Comments(13)
Commented by minmei316 at 2010-09-23 17:05
そうですか・・・中村吉右衛門さんを間近で見てこられましたか・・・
うらやましいです・・・
ちなみにお題目はなんだったのでしょう・・・それだけ教えてください

マナーについてですが、銭湯の続きもかねて、一言
わたしのよく行く銭湯にもマナーの悪い方が多いですね
しかもご年輩の方でもそういった方がいらっしゃるので驚きます・・・
要するに皆さん自己中心的なのであります
わがんちの風呂のように使っているので困ります
せめてここは公共の場、マナーがどうのこうのという以前の問題
周りに人がいるわけですから、最低限迷惑のかからぬよう、周りに気を使うのは人間として常識的なことだと思うのです・・・・
あ・・・すみません。愚痴ってますね・・・わたし・・・。
なんか熱くなってきたのでやめます(って、やめるのかい!!)

歌舞伎・・・わたしも観に行きたい・・・中村吉右衛門さーーーん・・・
>もっとマナーのいい若い人が気軽に歌舞伎を観に行けるように、チケットの販売方法を考え直してもらいたいな
わたしも切にそう願います・・・
Commented by banana at 2010-09-23 19:47 x
歌舞伎座はトイレが少なすぎるんじゃないかナ。
写真撮るのはうれしくってしょうがないんじゃないかナ。
ホントは、そういうのぜんぶやりたい放題にしたところから、芝居小屋の活気というのがうまれるのだと思うけど。
でも、ムリですね。
Commented by apakaba at 2010-09-24 07:56
minmeiさん、今月は「秀山祭(しゅうざんさい)」というコンセプトでやっているので、吉右衛門祭りなのです。
昼の部では「沼津(これで客席を練り歩く)」と「荒川の佐吉」に出ていて、夜の部は「俊寛」に出ていました。
いずれも当たり役です。
彼、もう彼岸の彼方に飛んでいってしまっています。
信じられないような名演技です。
あそこまで演じられると、「長く生きられないのでは?」と心配になるほどの魂の演技です。
ここ数年の吉右衛門は、円熟ぶりが群を抜いてしまっています。
なにを見ても、茫然自失するくらいです。
きのうの「俊寛」も、見ているこっちが呼吸困難で倒れそうになりました。

あーうちの近所の昭和な銭湯は皆さん問題ないですが、温泉のほうは年配女性の傍若無人ぶりが嫌になりますね。
同じですねえ。

「若い者はマナーを知らない」という愚痴は無意味ですね。
一部の年寄りの振る舞いを見れば苦笑するしかありません。
minmeiさん、私といっしょに苦笑されないババーを目指しましょう!
Commented by apakaba at 2010-09-24 08:15
bananaさん、芝居小屋らしさは私も大好きです(昔、演劇をやっていました)。
本文ではひたすら年寄りを責めるような恰好になってしまったけど、それと同じくらい、松竹の運営の仕方に問題があると思っています。

まず、演目を詰め込みすぎでチケットの単価が高過ぎる(=若い者には贅沢になってしまう)。
長時間拘束になるのに、幕間の休憩時間は短くて、とくに年寄りには時間内の着席が難しい。
昼の部と夜の部の入れ替え時間が異常に短い(ホワイエはつねに大混乱)。
等々、松竹には疑問なことばかりです。
Commented by apakaba at 2010-09-24 08:15
つづき。

ただ、私は写真を撮るような人間はババーだろうとなんだろうと、まっぴらごめんですね。
それを許したら芝居が成り立たなくなる。
フラッシュ焚く人間も出るだろうし、席は将棋倒しになるでしょう。
芝居小屋の限られた空間、そこにいた人間だけが「すぐ近くまで、吉右衛門が来てくれた!」という幸せを共有できればいいことでしょう。
モラルゼロな人間は大嫌いです。

私も、夫の祖母が死ぬ少し前に、車椅子に乗せて何度か歌舞伎座へ通いました。
年を取ると、いろんなことに我慢がきかなくなって、小さい子供のようになってしまうのは身にしみてわかってます。
祖母も上演中にも大きな声で話しかけてきたり、バッグの中をがさごそ探ったりしていましたからねえ。
だからある程度のことは「年寄りだからしょうがねえか」と思うけれどね。
Commented by kaneniwa at 2010-09-24 13:16
まだまだ勉強不足なのですが、
仏教を勉強して感じてくるのが
「お釈迦様ってすごい」 ということより
「お釈迦様の弟子ってスゲエ」 ということです。
お釈迦様の魂の言葉に呼応し、
「如是我聞」(私は聞いた)
と宣言するのですから。

ボブ・マーリーの 「ノー・ウーマン・ノー・クライ」 の、
スタジオ録音よりもライブ盤が圧倒的にキャッチーであるのも、
「客の凄さ」 というと言い過ぎかもしれませんが、
少なくとも、出てくる音に客が感応し、それが音を出す側にも
伝わっての、呼応の連鎖を感じ取れるからでしょう。

チケット代を払っていることで、
お客さんがイコール消費者になっている
弊害がありますね。
消費者は王様であるという考えもあり、
お客様は神様という表現もあるのですが、
ペアレンツがモンスターになっていくのも、
どこかに傲慢な消費者の影がある気がします。

BYマーヒー
Commented by グッドバランス at 2010-09-24 13:20 x
うへぇ~ 全く存じませんでした\(◎o◎)/!
眞紀様のレポート?にあるババーたちの年齢に興味があります。例えば、自営、宮仕え問わず、社会との接点があるうちは“人の目”が気になるもの。それが自制につながります。
 その後、一線を退き“抑圧”や“箍(たが)”が外れて、今までの“どろどろしたもの”が一気に噴き出した…という推測ですが、いかがでしょうか?
 
Commented by apakaba at 2010-09-24 21:30
歌舞伎レス。
マーヒーさん、『物語 エルサレムの歴史』(横のライフログに紹介あり)を読んでいて、私はちょうどイエスの弟子たちに同じことを感じていました。
お釈迦様もイエスさまもすげえのですが、そのメッセージを受け取ることができた人々というのもすごいですよねえ。


>ボブ・マーリーの 「ノー・ウーマン・ノー・クライ」 の、
スタジオ録音よりもライブ盤が圧倒的にキャッチーであるのも、

あの「ウオオ」「ピイイ」というような、うねる声はいいですね。

ろくでもな芸なら、粗悪な観客もむべなるかなだけど、歌舞伎、それも私が狙って観に行くのは当代きっての大役者の出るときですから、そんな芝居をやられたら終始クチあんぐりになるのが当然と思います。
Commented by apakaba at 2010-09-24 21:35
歌舞伎レスつづき。
グッドバランスさん、知らなかったでしょー!
やっぱり歌舞伎って、たとえば映画などとちがって、かなり観る人の数は少ないから、そこまでの酷さとは知らない人が多いと思い、書いてみました。

うーん、推測は当たっているのかどうなのかわかりませんが……ひとつ言えるのは、上のほうのレスにも書いた通り、年寄りは我慢がきかず、飽きっぽく、気が短いです。
だからそんな彼らでも集中していられるくらいに、演目を短くとればいいんだと思う。松竹はまったくよ〜〜〜。
Commented by ぴよ at 2010-09-26 16:43 x
へええええ。そーなのか。
名古屋には歌舞伎座がないから歌舞伎が常に見られる訳じゃないが
たまーに歌舞伎公演が来るんですよね。いつも超満員みたいですよ。
コチラではたまにしか来ない歌舞伎なので、若者客も結構多いと
前に見に行った友達から聞いたわ。
だからマナーも比較的みんないいんじゃないかしら?

まあでもね、こーいう「自宅の茶の間で見てる感覚」の
傍若無人なババアって本当にどこにでもいるよね。
平日昼間の映画館にもよく出没する。
頭に来るよ。スリッパで後ろからはたき倒したくなるわ(怒)
Commented by apakaba at 2010-09-26 17:46
名古屋公演については、どういう売り方をしているのかわからないですが、もしかしたらチケットの単価も低め設定なのかも。
お年寄りにキビシイ社会をめざしているわけではもちろんないけど、やっぱり場を分かち合う意識はもう少し持ってもらいたいなー。ね。
Commented by ビジネスマナー at 2010-10-06 13:42 x
とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
Commented by apakaba at 2010-10-06 22:46
こちらこそ。


<< 体重ガタ落ち      ベトちゃんドクちゃん >>