2011年 05月 30日
3月19日つづき。(前回分はこちら。スタートから読まれるときは第1回分からどうぞ) それからホテルリスボアへ行き、写真を撮る。 埋め立て地に建てられた、垢抜けたカジノホテル群から一変する。 ホテルリスボアの辺りは、ほんとに昔ながらのカジノの風情があり、こうまで古色蒼然としていると最初からジョージ・クルーニーやダニエル・クレイグとは出会えないとあきらめがつく。 カジノの中も一回りしたがやっぱり賭ける気がないのですぐ退散。 本日最後の目的地は、カニドロームのドッグレースだ。 ドッグレースの方は賭けてもいいかなと思っていたが、今ひとつシステムがよくわからず、どうにかわかったころにはレースがひとつ済んでしまった。 30分に一回くらいやるらしいが、小雨の中で30分待つのはおっくうになり、こちらも早々に退散する。 しかしドッグレース場はなかなかに味わい深かった。 撮影禁止と知らず、中をあちこち撮ってしまった。 犬たちはたしかに鍛えられて立派なものだが、おとなしくトレーナーに連れられて歩く様子はやっぱりかわいいと感じる。動物好きなので、犬がきょときょとしている様子や、緊張でウンチをしてしまう様子を見ているとかわいいものだなと思ってしまう。 闘犬ではなくて足の速さを競うというのも平和でいい。どうもうな感じはまったくなく、いよいよ出走というときには小さな箱のようなところに入れられ、トレーナーと離れるととたんにどの子(子かよ)も心細そうに「ひゃんひゃん」と鳴き始める。 やっぱりかわいい。 ホテルに戻ってテレビをつけると、まさにドッグレースの生中継中だったので笑った。 ドッグレース場はホテルの建つモンハの丘を下りたところ、つまりすぐとなりなのである。 見ていると、あの小箱のようなところへは、なんとトレーナーがおなかのあたりを抱っこしてつっこむのである。 馬とちがって抱っこというのがおかしい。 あれでは悲しがって鳴くわけだ。 3月20日(日)曇 今日はマカオを離れ、香港に戻る。 朝食のあと、この愛らしいホテル ポウサダ・デ・モンハと愛らしい学生さんたちに別れを告げる。 まったく貴重な体験であった。 洗練されたリッパなホテルなら、お金さえ出せば泊まれるが、ここはここにしかないよさがあり、本当に楽しく心温まる滞在だった。マカオのホテルをここにして本当によかった。 さて、フェリー乗り場に着いてみると、濃霧のために遅延。 「大延遅」という札が妙におもしろいが、いつになったら動き出すのだろうか? 日記を書きながら待っていると思ったより早く動いた。 1時間遅れくらいで香港へ到着。 濃霧であたりの景色はまったく見えない。 こちらに来てから意外な気温の低さにとまどっている。というか一日のうちの寒暖差が激しい。 日本も寒いし、やはり地球温暖化のせいだろうか? 次に泊まるのは大嶼山(ダーイユーサーン。簡単なのでここではランタオ島と呼ぶことにする)である。 ランタオ島に宿をとるという発想は昔から香港を旅行している人にとっては出てこないらしいがここはなかなかに穴場で、我ながら選択のうまさに満足している。 ノボテル・シティゲートというホテルに予約を入れていた。 九龍(カオルーン)や香港島に泊まるのがふつうだろうが、あっちは老朽化していたりせまかったりきれいじゃなかったりするわりに値段ばかり高いホテルが多く、どこも気に入らなかった。 その点、ここはちょっと中心部から外れているだけでぐっとコストパフォーマンスが高くなる。 というか私の香港での目的のひとつは、中心部ではなくて「ランタオ島で遊ぼう!(ディズニー以外で!)」ということなのである。 前にも書いたが私が香港に対して持っているマイナスイメージは、あのどうしようもない空気の悪さである。(このことは、いろんな旅行記を読んでもほとんど指摘されていない。なぜだろう?みんな気にならないのかあの大気汚染が?) 自然の多いところが好きなので、歩いているとうんざりしてくる。 ランタオ島ののんびりした自然と、田舎のイケてない雰囲気を満喫したいなあと思っていた。 どうも旅の癖で、「“そうじゃない面”もあるはずだ。その“そうじゃない面”を見てみたい」と思うタイプだ。 これまでの数日間、さまざまなシーンで“そうじゃない面”を見てこられた。 ランタオ島にもおもしろいことがいっぱい待っているであろう。 (18につづく)
by apakaba
| 2011-05-30 10:14
| 香港マカオ2011
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Comments(8)
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Amano
at 2011-05-30 22:04
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カジノリスボアまで行ったのなら「大小」を体験してみれば面白かったのに。
「深夜特急」の通り、本当に場が盛り上がって掛け金が積みあがるとゾロ目が出ます←それでチョットだけもうけた経験者より
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apakaba at 2011-05-30 22:30
私はほんとに賭事がダメ(興味がないという意味)なんですよ。
「大小」は、今はカジノによっては完全な機械式になっていてびっくりしました。
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agsmatters05 at 2011-05-30 22:48
追いつきましたよ、また。まとめ読みでないほうが、きっと一緒に旅している気分が強まるでしょうね。
眼鏡女子のとなりが apakaba さん、ですよね。 足揉み、いいなあ、私もやってもらいたい、今、すぐっておもいました。 蛙、台湾で食べたことあります。あれは1976年ごろのこと(遠い目。)骨付きでしたかな。小さな一切れ。品のいい肉でしたが、ほかの肉と一緒に並べられて、どれが蛙か、どれが鳩か、どれが蛇かと言われてもおそらく違いがわかるような味じゃなかったような・・・(笑)。 ホテルのブレックファースト、メンの隣の白いものは何でしょうか?と書いてからもう一度上にもどってよくよく見てみました。ソーセージに玉葱スライスがかけてあるもののようですね。 それにしても、お天気が、ねえ。 ではまた次をたのしみにしています。
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apakaba at 2011-05-30 23:39
ミチさんありがとうございます!
また引き離します(ナゼ、挑戦するのか) 一緒に旅っていっても、3月20日に入ったところで、旅が始まってやっと5日目。 旅行記だと、すっごい長期旅行みたいに書いてありますよねえ。 眼鏡女子の隣が私です。 そこにいたおじさんに撮ってもらったのだけど、ちょうどいい具合にブレボケしていて、若さハツラツなお嬢さんの隣で旅疲れしてやつれた私が目立たないのがうれしいです。 カエルさんは食料危機を救うと本気で信じていますから、さらに世界中でもメジャーな食材になってくれることを切に祈ります。 そしてええと、はいソーセージですね。 この他にも卵料理や炒め物やパンやヨーグルトなどあれこれあってよかったです。
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Akiko
at 2011-05-31 21:39
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しかしラスベガスにもジョージ・クルーニーはいなかったです、Tシャツのイケテナイ観光客(アメリカ人もその他も)ばかり。「おーいラスベガス、映画と違うよ」と思いました。
居心地よさそうなホテル、そして学生さんにドンびきされるのくらいものともしないマキさんのカエルへの情熱(笑)まだら模様の皮がついていると生々しいからか、皮を剥いてあることが多いような気がしますね。
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apakaba at 2011-06-02 22:19
Akikoさん、ラスベガスにもいないのでは、どこにもいないんですねえ実際。
カエルの皮は、見た目はたしかに気持ち悪いですが、皮つきのほうがずっとおいしいです。 りんごも皮と身の境目部分にうまみがあるというし、イトヨリやいさきや鮭とかの焼き魚は皮目のおかげでおいしさが二割アップ。 鯨も! やっぱり皮って偉大なんじゃないだろうか!
空気、特に大気汚染の話題に関心が向きました。私はタイのバンコクに着いて、まずはあの排気ガスのお出迎えで以て「あぁ、はるばるやってきたなぁ」と第一の感慨にふけります。旅行者という浮足立った気分も手伝って、不快な気は全く無く、でも地元民はきついでしょうね。20代を東京(品川)で過ごした私ですが、空気の悪さは再度の上京を拒む理由の一つになっています。以前は、羽田から浜松町への混雑を何とも思わなかったのが、最近は辛く感じます。まぁ、3日もいれば慣れるのですが。
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apakaba at 2011-06-07 07:56
香港17回レス。
ぐっどばらんすさん、バンコクもつらいですねえ。 私は空気が悪いと旅先でもつらくて気分が悪くなります。 タイとマレーシアも空気が悪く、シンガポールに入ったらとたんに肺が楽になったことがあります。 やっぱりクルマの排ガス規制じゃないかな? 東京については、私も20代のころは「無理」でした。 川崎・鶴見の辺りもひどかった。 でも今は、あのころとはまったくちがいますよ。 工場の排気や、クルマの排気ガスも当時より非常に改善されました。 技術の進歩を喜びたいです。 |
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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