あぱかば・ブログ篇

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2011年 08月 17日

読書百遍……

「ササニシキ」は大学受験が終わってから何か月も、ず〜っとプラトンを読んでいた。
『ソクラテスの弁明』『パイドロス』『饗宴』
うちは図書館並みに本があるので、こういう本もあるのね。

最近は、軟らかめな社会学の本ばかり読んでいるらしい。
「オレ、次になに読もうかなー。」
と言うと、夫は
「馬鹿野郎(彼は天然記念物じみた江戸っ子なので会話のはじめに「馬鹿野郎」と付ける)お前、法学部だったら法学の本だろ。」
しかしうちには法学関係の本はほぼない。
夫婦そろって人文アタマだからねえ。

「ササニシキ」が家の本棚から「おもしろそう」と言って出してきたのはこんな感じ。

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『動物化するポストモダン』 東浩紀
『リトル・ピープルの時代』 宇野常寛
『ゼロ年代の想像力』 宇野常寛
『日本の思想』 丸山真男
『日本人の法意識』 川島武宜
『高校生からわかる日本国憲法の論点』 伊藤真
『これが憲法だ!』 長谷部恭男・杉田敦
『憲法対論—転換期を生きぬく力』 奥平 康弘・ 宮台 真司
『9条どうでしょう』 内田樹・平川克美・小田嶋隆・町山智浩

「俺ごときの人文アタマでも読めるんだから。」
あまり硬い本がないし法学っぽくない。
サブカル系は法学じゃないし、同時代的なおもしろさはあっても、そればかり読んでいては勉強にならないもんね。
やっぱり専門書をきちんと読まないと、楽な読書ばかりでは難しい文章が読めない人になってしまう。

「この中だったら圧倒的に『日本の思想』と『日本人の法意識』だ。岩波の青版くらいはしっかり読め。それだってたかだか新書だぜ。分厚い専門書じゃねえんだから読めるだろ。」
「え、でも、オレ読めるかなー。まずは簡単なサブカルとか読んでおいてから、だんだんと難しい本に向かっていったほうが……」
「馬鹿野郎それはまったくまちがってるよ。とにかく読むんだ。難しすぎてわからなくても。そのうち読まないままで終わっちまうぞ。だってお前考えてみろ。お前の学部、学生何人いるんだ?高校までとは学生の多さがちがうんだぜ。その中で、がんばっていこうと思ったらそりゃ必死になってちゃんとした本くらい読めよ。
昔から言うだろ“読書百遍……”」

私はそのとき強烈な郷愁にとらわれる。

9歳のときに亡くなった父が、二言目にはといってもいいくらい、私に言い聞かせてきた言葉だ。
暗唱もさせられた、“読書百遍、意、自ずから通ず”
まったくちがう幼少時代を過ごしてきたはずの夫が、いま目の前で息子にその言葉を言ってる〜。
父親ってのは子供にその言葉を伝えるものなのか?
あっ、ちがう。
“人文アタマの父親”だ、きっと!

by apakaba | 2011-08-17 15:03 | 子供 | Comments(3)
Commented by ぴよ at 2011-08-18 19:43 x
私の亡き父も相当の読書家だったけど、子供達に「本を読め」と言った事はただの一度もなかったなぁ・・・今思うと、私の父親は自分が物凄く大好きで自分にしか興味がなかった・子供にあまり興味を持っていない人だったなーとw
こんな書き方すると凄い感じ悪い人みたいだけど、でも私は父親が大好きだったし社会的にも多くの人から慕われていて友人もとても多い人だったし、今でも私が生まれてから出会った全ての人の中で一番尊敬してる。

「読書百遍~」の言葉は残念ながら父親のクチからではなく本から得た私ですが、常に父親が本を読んでいる背中を子供の頃から見て育ったので、私もやっぱり本の虫ですよ。
ま、もっぱら読むのは純文学・推理小説・娯楽エッセイ止まりだけどネw
Commented by agsmatters05 at 2011-08-20 08:25
そうですか、9歳のとき・・・。早すぎましたね。それだけ思い出が凝縮されていることでしょう。
私の父の他界は平成の声を聞いてすぐで、私はもう40代でした。でも、今でもよく父の「語録」を思い出しますが、「鉄は熱いうちに鍛えろ」とか「青年老い易く、学成り難し」とかいう言葉をしょっちゅう口に出していました。おなじく「人文アタマ」でした。^-^
Commented by apakaba at 2011-08-22 22:37
読書レス。
ぴよさん、お父さんは「背中で生き方を示すタイプ」だったのね。
誰でも、親との思い出を持っている人なら、なんだかんだで影響は受けているのでしょうね。

ミチさん、覚えていることは少ないけど、きっと心の中で数えきれないくらい思い出しているだろうから(無意識に。無意識に思い出すって、語義矛盾?)、ちょっとだけ残っている父親の記憶は一生忘れないのでしょう。

いや〜いきなりだけど、人間、年をとってくると、たいていのことは「ことわざ」で説明がついてしまいませんか!
私は最近、それをすっごく強く感じます。


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