2012年 03月 27日

退職!

今日、長年つづけてきた仕事を退職した。
自宅で、おもに小学生に勉強を教える塾の仕事である。

この仕事を始めたとき、一番下の「コシヒカリ」は幼稚園児だった。
「外に働きに出るなら割り切れるかもしれないけど、家の居間が他人の子供たちで占領されて、自分がお母さんに甘えたいときにそれができない、となったら、『コシヒカリ』ちゃんは悲しくならないかしら。」
と心配してくれた地元の友だちもいた。

私も自分の子供たちにはさびしい思いをさせないように気を遣ってきたつもりだが、子供たちのほうも“おかーさんを人の子に取られた”とは思わず、入れ替わり立ち替わり、どんどん子供さんがやってくる生活を楽しんでいた。

私の心残りは、“もっと、人の子だけでなく、自分の子にも目を配ってやるべきだったのではないか”ということと、“子供の学校行事にばったりと顔を出せなくなった”ということだった。

個人面談では、商売柄、
「おうちの方が勉強を教えることは、技術的にはできても、親子関係がケンアクになったりするから、あまり教え過ぎないで私に任せてください」
というようなトークをするのだけど、こと自分の子供となると、やはり“仕事を優先させて、自分の子供の教育はほったらかしてしまった”という罪悪感を持ってしまうのだ。

代えのきかない一人きりの仕事は信用が第一なので、「とにかく、絶対に休まない」ことにしていた。
高熱が出ても下痢をしていても滝のように鼻水が出ていても生理痛でも……だから、仕事を始めてからは、子供の学校の保護者会などの行事関係は全滅だった。
4月からの新年度、「コシヒカリ」は中3、「アキタコマチ」は高3になる。
せめてそれぞれの最高学年の1年だけでも、親らしく学校に顔を出そうと思っている。

生徒さんたちも、最後の日は子供なりに感慨深げだった。
今日に限って「先生、これわからない。これもわからない」と、やたらと質問攻めにしてきたり、お菓子やお手紙をくれたり、宿題を山ほどやってきたり、遅れて来たくせに「全部やってから帰る!」と意地になって、終了時刻になっても教材にかじりついていたり、やっぱりいつもとちがってた。
全員が、「さようなら。」と挨拶して部屋を出ていくとき、こっそりふり返って、私が最後まで自分を見てくれているかをたしかめてから退室する。
あれはなんでだろうね。
こっちもわかっているから、残っている子の勉強を見る手を休めて、目で見送ってあげる。
満足して、にこっとして去っていく。
見られていることが好きなんだわ子供って。

でも、もしかしたら、人のお子さんを見ることにかまけて、自分の子供をちゃんと見ることが足りていなかったかもしれない。
明日からはちゃんと見るぞ。

私の家族よ、長年支えてくれてありがとう。
いままでここに来たすべての生徒の皆さん、どうもありがとう。
その保護者の皆さん、ありがとうございました。

by apakaba | 2012-03-27 23:32 | 生活の話題 | Comments(10)
Commented by kaneniwa at 2012-03-28 00:03
代わりのきかない仕事を
長年、お疲れ様でした。

BYマーヒー
Commented by apakaba at 2012-03-28 00:06
いやーなんかアハハ。
人からいわれると、恥ずかしいですね。
「代わりがきかないのは誰だって同じじゃい!」とつっこまれたら困るのだけど……学校の先生だと他の教員が代わって受け持ってくれたりしますよね。
評判だけが命なので、「あの先生はすぐ休む」とは絶対に言われないようにしようとがんばりすぎました。
Commented by Morikon at 2012-03-28 00:34 x
お疲れ様でした。

「人と接する仕事が一番大変」だと思っていて、
ましてや子供に分かるよう教えるなんて!
とマキさんには脱帽です。
Commented by ぴよ at 2012-03-28 01:08 x
長い間、本当にお疲れさまでした!
きっと眞紀さんに教えられて「学ぶ事」の楽しさを知ったお子さんがご近所には沢山溢れているだろうと思いますよ。

そして、そんな親の背中を見て育ったお宅のご子息・ご息女は、心配しなくても眞紀さんの気持ちを充分汲み取って良い子に成長していますよ♪^^
Commented by たまんちゅ at 2012-03-28 07:36 x
長い間お疲れさまでした!教えるって仕事はほんと大変ですよね。尊敬します。
マキさんのお子さん達も頑張ってるお母さんの後ろ姿をずっと見てきて言葉にしなくても絶対分かってると思います。私はお子さん達にお会いしたことはないですがブログを拝見しててほんとに素敵な子らやなぁ~っていつも思ってます。(なんだか生意気でスイマセン)しばらくゆっくり休んで下さいね☆
Commented by ogawa at 2012-03-28 07:58 x
長い間ご苦労様でしたね。
子どもたちにとって小学生時代の忘れられない経験として記憶に残るでしょう。
少し休んで、気分転換してください。
Commented by えみぞう at 2012-03-28 12:53 x
長い間お疲れ様でした。辞め時を決めるのってすごい大変だったと思います。
眞紀さんちのお子ちゃんはみんな素敵ですよ!密かに婿になって欲しいと思ってるもん(嫌だろうけど(^ω^;))
Commented by minmei316 at 2012-03-28 18:27
お疲れ様でした^^
わたしは子供の頃、親は仕事で忙しくほとんどかまってもらった記憶はないのですが、でもだからといって大した問題ではないような気がします。大事なのは高熱でも下痢でも鼻水でも生理痛でも頑張って仕事をし、その姿を子供さんたちが見てきた。ということじゃないでしょうか。・・・って、なんか偉そうですが、そう思います。だって、子供さんたち、いい子やもん・・・息子さんのどちらか・・・婿にもらいたいデス・・・
Commented by saheizi-inokori at 2012-03-29 09:59
お疲れ様、といくらいわれても人には分からないご自身の感慨があることと思います。
それは今後もさまざまに形を変えて思い出され考え直されるのかもしれないです。
素晴らしい年月をすごされたことにおめでとうと敬意を!
Commented by apakaba at 2012-03-29 20:37
みなさま>まとめレスでスミマセン。
温かい労いのお言葉の数々に、感激いたしました。
今だからいえる話ですが、仕事を始めたときは、「高校の教員免許もあるのに、幼児や小学生を教えるとは、なんだかなあ……」と、役不足であるように感じていました。
自分の学力には、簡単すぎるのではないか?と。

しかし。
子供を教える仕事って、学力とかそういう問題じゃ、ありませんでした。
つまらないプライドなど、なんの役にも立たないのです。
“たかだか”小学生の勉強ですが、「わからない」と言っている子供のやる気を出させて継続的にうちへ来させる、って、高校生くらいの子と接するのとはぜんぜんちがうんだなーと思いました。
それこそ、「目を見て挨拶」とか「褒めたり励ましたりするときにスキンシップ」とか、そんな感じ。

自分の子供を見ることをおろそかにしてしまったことは、ぬぐいがたい禍根です。
でも遅過ぎることはないと思いたい!


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