2012年 08月 02日

中原中也、フィンガー5、どの箇所を覚えてるの?

c0042704_15294886.png
「アキタコマチ」撮影。家の近所

「青い空は動かない、雲ぎれひとつあるでない。」
(なんだっけこれ?)

…………
「焦げて図太い向日葵が 田舎の駅には咲いている。」
(そうつづくんだったっけなあ……?少しちがうような。ええとええと)

「上手に子供を育てゆく、母親に似て、汽車の汽笛は鳴る。
山の近くを走るとき。」
(ええとええと)

「山の近くを走りながら、母親に似て、汽車の汽笛は鳴る。
夏の真昼の暑いとき。」
(最後は合ってる。でも、こんなに短いはずがない。抜け落ちてる行がたくさんある。)

犬の散歩をしながら夏空を見上げると、「青い空は動かない。」と出てきた。
昔なら詩などいくらでも出てきたものだが、今やとことん断片的な頭だ。

断片的な頭になるのを助長しているのはiPhoneの存在だと、わかっちゃいるけど、やっぱりすぐ確認したい。
家に戻るのを待てず、散歩道で初めに出てきたフレーズを打ち込んで検索する。


青い空は動かない、
雲片(ぎれ)一つあるでない。
   夏の真昼の静かには
   タールの光も清くなる。

夏の空には何かがある、
いぢらしく思はせる何かがある、
   焦げて図太い向日葵が
   田舎の駅には咲いてゐる。

上手に子供を育てゆく、
母親に似て汽車の汽笛は鳴る。
   山の近くを走る時。

山の近くを走りながら、
母親に似て汽車の汽笛は鳴る。
   夏の真昼の暑い時。
                          (中原中也・夏の日の歌)

これくらいの、短い詩が好きだ。
中原中也の中では大好きというほどでもないが、季節の歌として、毎年8月になると自動的に頭に浮かんできていた。
きのうは8月1日だったからか。

(もうひとつの中原中也の夏の詩「夏は青い空に……」というのは、どちらかというと7月に似合う気がしている。
7年前にその詩のことを書いた→夏は青い空に……の、ウラ話……
コメントメンバーにちょっと泣いたぞ)

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

娘の「コシヒカリ」が、いきなり「『学園天国』をiTunesに入れたい。」と言い出す。
「『学園天国』って?フィンガー5の?なんでまたあんな古い歌?」
驚いたが、あの曲はカバーによって今の若者もよく知っているらしい。

YouTubeで見てみると、なんとなつかしいフィンガー5よ。
なんていい歌なんだ!
あ、やっぱり阿久悠だ!
阿久悠っていったいどこまで天才なのだろう。

「コシヒカリ」と「アキタコマチ」そっちのけで、つづいて『恋のダイヤル6700』もなつかしんで聴く。
これも阿久悠。
それにつけても、アキラの歌唱力の物凄さよ。

でも私の中では、フィンガー5といって真っ先に浮かぶのは、この2曲ではなくて『個人授業』なんだよ!
熱弁すると「どんな歌?」と聞くので、
「学校帰りの道でじっと待つこの身はつらい。毎日毎日同じ場所でただこうしているよあなたは先生。せんせいいーぃ。」
と即座に唄ってみせるが、YouTubeで聴いてみたら、その歌詞は一番の最後に出ていたのだった。
一番の出だしは、「いけないひとねといっていつもこの頭をなでる。叱られていてもぼくはなぜかうっとりしてしまう」だった!!!!!!!!!!!!
記憶が完全にちがっていた!
(ちなみにこれも阿久悠!不世出の天才作詞家!フィンガー5の曲も、どれもほんとにすばらしい)

おそらく、女の子だった私は、色っぽい年上女性としての「せんせい」にあこがれる男子生徒という図がどうしても受け入れがたく、自分の身に投影しやすい「学校帰りの道で……」部分だけを抽出して覚えていたのだろう。
うん。絶対そう。

人の記憶っておもしろいなあ。

by apakaba | 2012-08-02 18:52 | 歌舞伎・音楽・美術など | Comments(14)
Commented by kajikko at 2012-08-03 00:07 x
私も断然「個人授業」だな。「学園天国」、「恋のダイヤル6700」の方がメジャーなんだけど、iTunesストアで「個人授業」を買って、入れてた。「あなたはせんせぃーいー」がしびれるね。私は男子学生だったけど、残念ながら、そんなシチューエションに遭遇したことはないけど。
Commented by apakaba at 2012-08-03 00:36
だよねえ!
あの詞に出てくる「先生」は、実在しないからこそステキで、永遠に男の憧れだよねえー。
Commented by タカモト at 2012-08-03 08:01 x
確か小学2年の時に彼らがデビューしたかと。
真剣にフィンガー5の兄弟になりたいと考えたわ。

まーやっぱり「個人授業」だろうね。
♪アブラカタブラ・・・・
なんだっけ、この曲。
当時は真剣に覚えたわ。

彼らは大人によって生まれて大人に食い潰されたなぁ。
あの長期アメリカが大失敗だったわ。
今でもたまにアキラと3男坊が出るけどナンか見ていて切なくなるわ。
Commented by apakaba at 2012-08-03 09:15
タカモトさん、だよねえ!
うれしいわーフィンガー5の話ができて。
しかしアキラの歌唱ってば、完全に大人以上で、ばっちり仕込まれてるなあ。
今の歌手(アーティストというの?)みたいなカラオケ唄いじゃなくて、きっちり歌唱指導を受けた人の唄い方だもん。
Commented by ぴよ at 2012-08-03 22:34 x
フィンガー5は好きだったなぁ~。
そーよね、私も個人授業好き♪学園天国も恋のダイヤル6700も勿論当時好きでよく歌ったけど、でもやっぱ個人授業だよね^^

子供ゴコロに「アキラ君のメガネ、カッコイー♪」って憧れてて、当時父親にサングラスねだって、どこかの海外出張のお土産で子供用のサングラス買って来て貰ったんだよなー。
もう嬉しくて嬉しくて(当時あんなクソガキの世代でサングラスしてるヤツなんていなかったしねw)散々友達に見せびらかして歩いたなー…昔の歌の話題になるとネタが尽きないのは更年期の象徴?(苦笑)
Commented by apakaba at 2012-08-03 22:46
やったーフィンガー5の話ができる人!
あれってやっぱり、アキラがあとの4人を食わせてたってこと?やーん、将来のうちみたい←ぼけつ

彼はどうして子供なのにサングラスをしていたんだろう。
うちの子たちはYouTubeを見て、「きっと目が弱くて、ライトが目に悪いからかけてるんだよ。ボノ(U2)みたいに。もしかしたら、ボノはアキラを見て真似したのかもしれない」
え?そうなんデスカ?
Commented by 那由他 at 2012-08-03 22:47 x
中原中也というと、ベタですが、「幾時代かがありまして 茶色い戦争がありました」の「サーカス」「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」が声を出して言い難い。
ヾ(´▽`;)
「個人授業」は♪いけないひとねといっていつもこの頭をなでる♪で覚えいていました。
私の小学校の先生には、こんな風に、男子が思いを寄せるような、素敵な先生、いなかったんじゃないかなぁ。
この歌のちょっと前だったか、フランス映画で邦題が「個人教授」というのがあって、タイトルが似てますね。
Commented by apakaba at 2012-08-03 23:30
中也というと、「汚れっちまった悲しみに・・・」が圧倒的にメジャーだと思っていました!盲点!

個人教授の男子生徒は、えっ、しょ、しょうがくせい〜〜〜?
それはいくらなんでも、
アキラが小学生だからといって。
その生徒は、先生がけっこうグラマーなことも見抜いているんですよ!
せめて中学生オーバーでお願いしたいです。
Commented by 那由他 at 2012-08-04 10:34 x
あ、そうか!
ヾ(。 ̄□ ̄)ツ  
アキラのボーイソプラノのせいで、おませな小学生高学年の男子って思ってました。
そういや、小学生高学年の頃、好きとか嫌いとか盛り上がっていたのは、一方的に女子だったか。

歌から受けるイメージって、自分勝手なものですね~。
もしかしたら、私には、他にも、とんでもない思い違いのイメージで定着してる歌もあるのかも…。
Commented by apakaba at 2012-08-04 12:45
あの阿久悠が、お子様向けの歌詞なんか作るわけがありません。
どの歌も、しっかりニキビだらけの悶々とした男の子になりきっていますよ。
それを歌いこなすアキラが超人的なんです(いつまでも語りまくるあたし!)
Commented by えみぞう at 2012-08-06 14:42 x
はーい!私も中原中也は子供の頃に歌で聞いたので「サーカス」が一番印象でーす。
盲点でっしゃろ(^皿^)
Commented by apakaba at 2012-08-06 15:28
歌?って……友川かずきか?
Commented by えみぞう at 2012-08-07 00:40 x
いや……友竹正則だった。
Commented by apakaba at 2012-08-07 06:45
それはまさに盲点だった……!


<< おいしいものを家で食べる写真      修学院離宮(後編・上離宮 浴龍... >>