あぱかば・ブログ篇

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2012年 10月 25日

娘の見た異界『千と千尋の神隠し』

銭湯、台北、千と千尋。娘の大事なもの」を書いてから、「たしかに、娘を台北まで連れていって、映画の舞台を見せたのに、自分が見ていないのはナンですね」と思い立ち、やっと『千と千尋の神隠し』を見た。

よかったです!
今まで長らく、宮崎駿作品は『となりのトトロ』『パンダコパンダ』『太陽の王子ホルスの大冒険』がいい!それ以外はダメ!と言ってきたけれど、前言撤回します。
『千と千尋の神隠し』が一番いいね!

寝る前に「コシヒカリ」が
「おかーさん、どうだった、どうだった?」
と聞いてくるので、簡単に感想を言った。

私 :よかったね!おもしろかった。(娘が満面の笑み) “異界への入り口”はたくさんある、ということ。“異界へ行くために、結界を越える”というモチーフが、何度も何度も出てきて、そこがよかったね。

「コシヒカリ」 :そうでしょう!そうなの!

私 :映画の中に、いくつもの“結界”が出てきた。異界への入り口はあちこちにあって、大人には気付かなくても子供にはわかる。だから『トトロ』でも、最初メイちゃんだけが異界へ越えていった。『ハリー・ポッター』の、ナントカと何番線ホームとかいうやつも。

コ :9と3/4番線ホームね!

私 :うん、それ。
トンネルを越える、橋を渡る、川を渡る、「ぜにいば」の家の門をくぐる——どれもが“結界”として用意されてるよね。それを千尋が一つ一つ越えていくたび、物語が動く。
茶道でも“結界”という言葉は使うんだけどね。穢れた自分と、その向こうの世界とを扇子を使って分けるのね。

コ :へえー。

私 :台北で、九份に行ったとき、あんなに観光地化されて観光客がゾロゾロ歩いている場所なのに、フッと脇道を見ると、真っ暗な路地があったりしたじゃない?(そのときの写真)あっ、ああいうところに、異界への入り口は用意されているのかもしれない?……って思うような。

コ :うんうん、そうそう!

私 :ちょっとぞくっとくる感じ。得体の知れないものを感じる感覚。そういうものの描き込みが、すごくよかったねえ。
“異界”や“異形のもの”は、なんにも特別なことじゃなくて、いつも日常の隣にあるのかもしれない。
そういう世界の描き方だね。
台北をヒントにしているようなところもたくさん出てきたし。あの、砂金が出たところとか、山道の神社の鳥居とか、トンネルとか、まさに九份と、金瓜石(その写真)の辺りにそっくりだったね。やっぱり、行ってよかったね。
はい感想はおしまい。もう寝なさい、おやすみ。

コ :そうなの本当にそうなの!ああ、やっとわかってくれる人がいてくれた。友達としゃべってても、「あれおもしろかったよねー」「感動したよねー」くらいで、話しあえる相手がいなかったの。
わたし、小さいころに見て、あの映画の世界にどれだけあこがれたか。
おかーさんがやっとあの映画のことをわかってくれたから、わたし、うれしい。
おかーさんが見てくれてよかった。おやすみ。

簡単にしゃべっただけなのに、「コシヒカリ」はえらく満足していた。

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夫の誕生日に少し遅れて、きのう「コシヒカリ」が買ってきた花

by apakaba | 2012-10-25 17:01 | 子供 | Comments(0)


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