2013年 04月 07日
3.藍曬圖 Blue Printのつづき。(初回は台湾2013からどうぞ) 目当てのブループリント(3参照)を見てすっかり満足したが、せっかく来たので他のアートや街並みも見て歩く。 神農街という通りで、昼と夜の写真を見たところ夜のほうがムードがあると思い、日没を待ってから来たのである。 「北勢街」という石の標識が斜めに立っているが、これはいかにも古びた演出のためにこうしてあるのだという。 北勢街という呼称は日本統治時代の呼び名で、現在は神農街と呼ばれている。 神農街はブループリントのインパクトのあとなので、さほど腰も抜かさず歩き回った。 京都の「花灯路」みたいなところだな。 “古きよき台南の面影を残す通り”に灯籠を置き、しゃれたお土産を売る店や、アートギャラリーやカッコいいバーなどが並ぶが、ごくふつうの民家もたくさんある。 神農街の一本道は、突き当たりにある「神農廟」への参道となっている。 突き当たりの廟は3階建てのたいへん立派な廟で、威容を暗闇に浮かび上がらせていた。 地元住民は、居心地悪くないのかな? 自分の家の前がずーっとライトアップされて、窓から観光客にのぞかれて。 意外に平気なのかもしれないし、よそから人が来ることを喜んでいるかもしれない。そのあたりはわかんない。 ただまあ、台湾の若者世代は、着実にアートに感度が高くなっているようだ、と感じる。 なんか、台湾の若者たちがいいなあ〜と思う。 街をアートにゆだねて観光客を呼ぶことについて道々考えながら歩いていると、ブループリントと同じように、道路拡張で削られた古い家を赤く塗って、白い鉄の飾りを嵌めてあるアートがあった。 『鐵花開了』というタイトルで、アートとしての完成度とインパクトはブループリントには遠く及ばないと思ったが、各国語で書かれた説明に感動的な言葉が書かれていた。 メモしなかったので正確ではないが、 “私たちは街に古いものを持っているからこそ、その上に新しいアートを重ねることができる。 古い時代のあとに生きる私たちは幸せだ……” というような内容だった。 まさに、台南に来てからずっと考えてきた言葉であった。 私は、台南のアートのプロジェクトの意義を、理解していたんだ!と、うれしくて、小さな説明のプレートの前で興奮する。 (5.サヨナラJJ-Wホテル〜三地門へにつづく) 補足:プレートの文言が、わかりました! 古い町がどんどん現代化になっていく。 現代と昔とともに暮らしている私たちは幸せだ。 われわれが生活していた痕跡を大切にしながら、 今の暮らしが続いている。 昔ながらの窓のシンボルを取りはずし、 新しいシーンに取り替える。 新旧文化が共存できるよう望みながら、 世代の記憶を伝承し続けていく。 ……、か、感動……!!!!!!!!!!!! 教えてくれてありがとう!Jさん!
by apakaba
| 2013-04-07 17:15
| 台湾2013
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Comments(5)
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J
at 2013-04-09 19:32
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こんばんは。
説明文が気になって検索してみたらありましたよ。 http://www.wretch.cc/album/show.php?i=rtai1951&b=36&f=1237918721&p=12 芸術はよくわからいけれど、古いものに新しいものを 重ねるアート、って斬新な発想ですね。 今年もふらふらっと行ってしまうかな(笑)
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apakaba at 2013-04-09 21:11
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apakaba at 2013-04-09 21:23
やりましたー!感動!
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ぴよ
at 2013-04-10 00:38
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一緒にバリに行った時に「本当は誰かと一緒に行きたいけど、誰も一緒に行ってくれないから一人旅してる」みたいな事言ってたじゃん?
「誰か一緒に行ってくれる人がいるならプランは全てお任せしちゃう♪」とも 他の一人旅旅行記を読んでも、この台湾旅行記を読んでも(まだ途中だけど)、どう見てもこの人は誰かと一緒に旅するよりも一人旅が好きなんだね♪としか思えないんだけど~^^; …ま、それくらいアナタの一人旅がとても充実しているように見受けられて羨ましいと思った、という事なんですが。 ささ、まだ一日目も終わってないなら急いで続きを綴らなくちゃ!^^
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apakaba at 2013-04-10 08:15
ぴよさんがそう言ってくれるから次回もがんばります。
3回目の「ブループリント」にすっかりシテヤラレチャッタのだけど、このプレートにも感動しましたねえ(もし3回目を見てないなら写真だけでも見て!) 一人旅はもちろん、好き。 ただ、一人だとどうしてもストイックになりすぎて、飲むのも食べるのも忘れて歩き続けたりしちゃうのね。 今回も、「鞄に水が入ってれば大丈夫だ」みたいになって、食べてみたいと思っていたものを結局食べることもできず、野菜炒めとチャーハンで終わらせてしまったり。 お土産も買う時間が全然なかったし。 そういうとき、「バリみたいに、おしゃべりしながらショッピングしたり、飲んだりしたいなあ」と思ってしまうのよね。 |
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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