2013年 10月 25日

天啓

夢で“天啓”を受けたことがありますか。

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結婚直前、インドネシアを一人でぶらぶらしていたころ。ブサキ寺院

今朝、私は人生がひっくり返るような夢を見た。
まさしく天啓。
夫が不治の病に冒され、余命が今日一日だという夢だった。
激しい痛みとともに、手足がだんだんと死んでいき、やがて心臓も止まるという難病で、これに似た病気は実際に何種類かあるが夫の場合はその進行度合いが激烈で、たった一日で心臓まで到達してしまうという筋立てである。

夫も私も、余命一日ということをなぜかしっかりと認識している。
今日の終わりに彼の命も終わるということを、言葉にしなくてもわかりあっているのだ。
夢なので時間軸が先へ行ったり後戻りしたりする。

あるシーンでは、彼はすでに四肢を切断していて、悲しいことに畳(たとう)紙にくるまれてベッドに横たえられたりしている。
またあるシーンでは、まだ手が動くので、「最後の食事は俺が作る。」と言って、トマトソースのスパゲッティを作ろうとして、鍋をかきまわしている。
そこへ激痛が走り、私は自分はどこも痛くないのに身を切られるつらさを味わい、顔を見合わせて「痛いの?」「痛い。でも、大丈夫。」と短く言葉を交わす。

私は無我夢中でその顔を見つめている。
あと何時間かで永遠の別れが来る。
あと何時間、あと何時間……夢だから時間を刻むことができないのだが、着実に終わりが近づいていることを感じている。
あと何時間かで、もう生きている彼を見ることはできなくなる。
声を聞くことも、目を見合わせることもないんだ。
私は滝のように涙に濡れて、トマトソースを作っている夫を一秒でも長く見つめようとしていた。

そこで目が覚めた。
私は生まれ変わっていた。
たかが夢なのに、きのうまでとは世界のすべてが変わったと思えた。
今日が人生最後の日だと、人は誰も知らない。
だから、悩みや恨みに終わりがないと思えてしまう。
でも、今日の終わりに自分の、もしくは伴侶の人生が終わる、ということをはっきりと知っていたら、その日はきのうまでの続きではなくなる。

自分でも信じられないくらいに、心がさっぱりときれいになっていた!
こういうのを、天啓というんだな!
きっとこういう体験を強烈にした人や、もともとの感受性が強すぎる人が、夢を見た翌日に宗教をひらいたりするんだと思う。
私はひらかないけど、自分の蒙は啓いたという実感がある!
なんてすばらしい日!

by apakaba | 2013-10-25 23:05 | 生活の話題 | Comments(4)
Commented by kajikko at 2013-10-25 23:32 x
夢って、時々、信じられないぐらい強烈なのあるよね。この夢はまさに現実を越えた現実だよね。スティーブ・ジョブズの言葉を体現したかのような夢だな。
Commented by apakaba at 2013-10-26 07:13
冷静になってみると、ジョブズの言葉そのまんまなんだけど、彼自身だって亡くなったあの日が最後の日とは知らなかった。
ここんとこ心身ともにずっと低調だったんだけど、なんか「抜けた!」って実感があるよ。
Commented by ぴよ at 2013-10-27 00:40 x
何か…猛烈なダーリンLOVE!な叫びを聞いたようで、こちらまで嬉し恥ずかしな気分になってしまった。

友達と酒飲みながら「理想は旦那が仕事中に暴走トラック(但し保障のしっかりした大手企業の社用車)に轢かれてポックリ逝って慰謝料やら退職金にお見舞金上乗せやら保険でマンションローン一発完済やら労災認定で年金フルパワーでウハウハな人生!」とか言って盛り上がってた自分をこれから殴り付けてやります。ええ^^;
Commented by apakaba at 2013-10-27 22:55
いや〜天啓を受けると人間変わりますよ、ええ!ほんと!


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