2014年 02月 15日

今日一番のお客さん

小学校で影絵を上演する劇団をやっていて、今日がその公演日だった。
演目は『青い鳥』、チルチルとミチルの兄妹が、見つければ幸せになれるという青い鳥を探しに行く話である。
素人集団とはとうてい言えないようなハイレベルな公演で、今日も大雪のあとにも関わらずたくさん保護者が見に来てくれた。

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特別サービスで給食をいただきましたー。ハヤシライス・ほうれんそうとキャベツのサラダ・冷凍ポンカン・牛乳

私の勤め先の保育園はその小学校とも近いから、園児の上の子が小学生の場合、この学校に行っている確率は高い。
今日は土曜日だから、小学校の参観に、下の子である園児も連れてくるかもしれない。
私は保育園ではひたすら下っ端のパートタイマーだから、保育園の保護者が影絵劇団での私を認識していることはまずない。
園児さんが来ているといいなと思っていた。

でも上演中は会場が暗いし、終わるとすぐに生徒も保護者も退場して片付けになるため、誰が来ていたかわからなかった。
結局わからずじまいか……とがっかりしていたとき、4歳児クラスにいる女の子が、お母さんと一緒に私の前を通った。
「まあちゃん!」と声をかけると、きょとんとして、「マキ先生……?」なんでここにいるの?という顔をしている。
お母さんは目礼しながらも「誰?どうして下の子を知ってるの」という表情。
「ええと、保育園で保育補助に入っています。今、チルチルの声をやっていました。」
と言ったらビックリしていた。
それでもまだまあちゃんは、いつも折り紙やトランプで遊んでくれるマキ先生と、今しがたの舞台の主役がぜんぜん結びつかない。
「まあちゃん、やだなあ先生だよ。今チルチルだったよ。」

腰をかがめて、小学校低学年よりももっともっと小さいその子の両手を握って揺すりながら、いつもの声とは別人の少年の声で、チルチルのセリフを言ってあげた。
「今こう言ってたでしょ。『ねえ青い鳥、大人になってぼくがそのことを忘れてしまいそうになったら、また探しに行くよ……!』」
私の目をのぞきこんでいたその子の目はみるみる星がいっぱいになって、「マキ先生……!」やっと結びついたんだな。

今日は40分という長い劇を、リハーサルと本番と声だけの収録で、計5回通した。
私は絶対にとちらない。
それは声の出演者を引っ張る立場では最低条件だと思う。
もちろん5回ともちゃんと通した。
でも、今日一番の出来は、まあちゃんの両手を握って言ってあげたセリフだったな。
こういういっときがあるから、劇はおもしろいな。

by apakaba | 2014-02-15 23:47 | 生活の話題 | Comments(5)
Commented by ぴよ at 2014-02-16 06:26 x
小学校の影絵劇団、ずーっと続けてたんだね。もうコレは今後も続くライフワークかな?

さっき「レジェンド・葛西」さんの銀メダルをリアルタイムにTV観戦してて感動して思わず泣いてしまったんだけど…40歳過ぎてから益々円熟して更に高みを目指して行く姿を目の当たりにすると、自分も少なからず元気とパワーをお裾分けしてもらった気分になります。

まあちゃんはきっと「レジェンド・眞紀」さんから新たな力を得た事でしょう!
Commented by apakaba at 2014-02-16 10:50
葛西はよかったね。
劇も文章だけじゃなんともコメントのしようがないと思うけど、いつか機会があったら映像を見せますね〜
Commented by 19 at 2014-02-19 15:10 x
こんにちわ。すてきですね、まきさんはいろんなことをしているんですね。かわいいなぁまあちゃん。きっと40分、まあちゃんの頭の中は青い鳥の物語一色だったことでしょう!
Commented by apakaba at 2014-02-19 20:31
こんにちは。
もう10年以上、地元の小学校で活動しています。
最初は図書室でほそぼそとやっていたけど、どんどん大舞台になってきて、今では体育館でやっています。
Commented by apakaba at 2014-02-19 20:32
私は山ほど観客がいるのが好きなので、ゆくゆくは区内の公民館とかで、近隣の小学校を何校も集めて公演をやりたいです。
と、夢のような話ですが、続けているとなんだかんだ叶ったりするんですよね〜。


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