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あぱかば・ブログ篇

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2014年 11月 11日

耳鳴りに 耳をすませば 雨催い(もよい)

タイトルは、「気圧が変わるときに耳鳴りと難聴がひどくなる」といいたいのである。

耳硬化症の特徴の一つは「耳鳴り」だ。
症状の進んでいる左耳は、もう5ヶ月くらい前から「ピー、ピー、ピー、ピー……」という規則的な音が絶え間なく聞こえている。
頭を下に下げたりして、頭の血管が圧迫された状態になるとテンポが速くなり、しまいに「ピーーーーーーーーーーー」とつながった一音になる。
以前はこれに慣れなくて、毎回「心電図のモニタの音にそっくり。ピーーーーーと鳴って、今、私は死んだ」と不吉な連想をしていた。
最近はすっかり慣れた。
逆に、なにかの音にまぎれてピーピー音が聞こえない気がするときは、無意識に耳をすまして聞き慣れた耳鳴りをさがしている。

右耳も耳硬化症が始まり、徐々に聞こえが悪くなっている。
しかし左に比べてまだだいぶマシだ。
でも耳鳴りが始まるのは時間の問題、と待ち構えていた。
台風のときなどは、右耳からも聞こえてきた。
しかしとうとう、今日からは右耳からも24時間の耳鳴りが始まった。

右の耳鳴りは、左とはまるで別物だ。
もっと強弱やリズムも不規則で、音質が勘に障る。
金属をこすりあわせたような音でもあるし、歯医者で歯を削る機械のキーンという音にも似ている。
左はピーピー、右はキーンキーン。
左右でてんでバラバラ、自由気ままに音を聞かせる。
今日から右のキーンが始まり、ものめずらしくてそっちばかりに気を取られていると、左のピーピーは遠ざかる。
あれっと気づいて左に神経を集中すると、5ヶ月間慣れ親しんだ(親しいつもりもないけど)あのピーピーが、一定のリズムを刻んで、周囲の雑音や右耳のキーンの底から発掘されてくる。
ああやっぱりキミはそこにいたんだね。
右の耳鳴りが始まったからといって鳴りを潜めたわけじゃないんだね。

そこで今度は右と左と、両方の耳鳴りが等分に聞こえるように耳をすましてみると、おお、両方からちゃんと同じくらいの大きさで聞こえてくる。
まるで自家製ミキサーだわ私。

耳鳴りは、たとえばドライヤーのモーター音のような響く音に共鳴し、増幅する。
増幅された耳鳴りには、頭が割れそうになる。

耳鳴りに 耳をすませば 雨催い(もよい)_c0042704_22342158.jpg
野菜が好き

体は不思議だ。
この左右別々の耳鳴りは、いったいなにを私に告げたいのか。
てんでバラバラな耳鳴りのほうが、両耳きっちり同じ音よりストレスはすくないのか?
“体からの声に耳をすます”と内田樹先生が著書に書いていたが、ずっと前に読んだ本なのに、今このような病気になってみると、私にとってこれこそが、文字通り耳をすますことなんだなあと実感する。

耳硬化症は、手術以外に回復の手段がなく、手術をしたところで、聴力はもとの60%くらいまでしか戻らないという。
そして耳鳴りは手術しても治らないという。
でも、私はこれから官足法(台湾式の足マッサージ術)を勉強しようと思っているのだ。
それでなにもかもが全快するとまでは思っていないけれど、これでもしも聴力が60%ではなく80%まで回復し、耳鳴りがやんだとしたら、それだけでも儲け物だ。
がんばるぞー。

by apakaba | 2014-11-11 22:37 | 健康・病気 | Comments(0)


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