あぱかば・ブログ篇

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2015年 06月 20日

6月3日、六月大歌舞伎、昼夜通しで鑑賞

今月の歌舞伎は昼夜通し狂言。
興行が始まってすぐの3日に見に行っていたけど、twitterでのツイートをこっちへ移す
ことを忘れていた。
というわけで……

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6月3日、歌舞伎座昼の部。天保遊俠録、自分の難聴が一気に進んだかと困惑するほど聞き取れない橋之助・国生親子。橋之助のがあがあした発声はどうしたことか。昔の方がいい役者だったような。芸者に身を落とした芝雀は役柄がよく似合い納得の演技。絶世の美女とかよりああいう役の方が合いますよ(続

2)新薄雪物語、花見。初役とは思えない仁左衛門の大ハマりぶりはどうだ!なんという美しい巨悪。ふだんの発声よりそうとう低く、唸り声のような低音を出しているが、むしろふだんの声より大きく響き渡る。信じられない。錦之助は安定の優男。吉右衛門登場時の若さにまた驚く。舞台に立つと、(続

3)吉右衛門は顔のシワさえ消えてしまう。詮議、一転、悪役仁左衛門がよい父親役という歌舞伎ならではの不思議配役。詮議の間じっと下を向いてただ座っているだけなのに、その美しい苦悩の顔に目が釘付け。でもほんとにじっと下を向いているだけではなく、細やかに表情で演技している。(続

4)その細やかな苦悩の表情で観客は父親に心を添わせる。大幹部勢揃いのすごい舞台。そしてそのまま夜の部突入。夜の部、新薄雪物語、広間・合腹。切腹してからだいぶ長く生きているまんまという歌舞伎ならではの無茶な芝居だが、幸四郎と仁左衛門が腹を抱えて痛がっているのではしょうがない。(続

5)正宗内、悪い子吉右衛門のモドリが見もの。セリフが入ってない様子がややハラハラ。さすがの吉右衛門も老いたか。だが必ず巻き返してしまいしかも最後はぴたりと決めてくるのが大役者の所以。しかしこの通し狂言、妙な話だね。やはり三大狂言の完全無欠な脚本に較べてあれこれと甘い。(続

6)いかに三大狂言が完璧な芝居なのかを改めて思い知った。「菅原伝授」のほとんど神だった菅丞相を思い出すと、寺子屋で菅丞相は出ていないのに、舞台の隅々にまで菅丞相の気配が濃厚に残っている。脚本にそこまでの力がある。まあ仁左衛門の威力というのはあるけど。(続

7)夕顔棚、菊五郎の別次元に入っている完全な婆ぶり。左團次の爺ぶりも完璧だがまあほんとに爺だからねえ。ああいう婆、いる。この婆が富司純子さまの旦那なのだと思うともう脳みそが大混乱。ここ何年かの菊五郎の芝居の超越ぶりは物凄い。自在の境地に達してる。声も誰よりも通るし。菊五郎万歳(終


by apakaba | 2015-06-20 08:25 | 歌舞伎・音楽・美術など | Comments(0)


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