2005年 09月 19日

ゆく夏。

お向かいに引っ越してきた一人っ子のまあちゃんは、「アキタコマチ」と「コシヒカリ」によくなついている。
ふたりはゆうべ、まあちゃんを花火に誘った。

中秋の名月は美しいけれど、花火をするには明るいな。
家の前の暗がりに集まった。
ごはんの支度をしていたので一足あとから出ると、「アキタコマチ」と「コシヒカリ」、まあちゃんとまあちゃんの若いパパがいた。
ママとはおしゃべりしたことがあるけれど、パパとは「こんにちは」以外、たしか口をきいたことがない。
なにを話したらいいのか、と一瞬思うけれど、べつに花火に会話は必要ないわね。

子供たちは花火に火をつけるのがとてもヘタなので、私がどんどん火をつけては渡し、つけては渡し、としていった。
3人ともせわしなく花火を持ち替えてよろこんでいる。
パパにも渡すべきかな、でもやっぱり子供に渡すほうが優先だわ。
パパは「まあちゃん、よかったねえ」とやさしく声をかけて、煙草を吸っていた。

最後、線香花火だけが残り、大きい花火の興奮がさめやらぬ子供たちをいったん制して私が言う。
「これはふつうの花火とちがって、持つのがとても難しいからね。揺らしたらだめ。こよりの部分を短く持って、長持ちさせるときれいに火花が出るよ。」
みんな息を詰めて一本ずつやり始めた。

不意打ちのように一本だけ、パパにも渡す。
「どうぞ、やってみて。」
煙草を吹かして“保護者”の顔をしていたパパは、いきなり“当事者”の表情に変わって、火玉を落とさないようにと真剣になる。
線香花火は、タイムスリップの光。

by apakaba | 2005-09-19 15:50 | 生活の話題 | Comments(22)
Commented by 花岡じった at 2005-09-19 16:32 x
うむ。
情緒溢れる光景ですなぁ。
なんにしても「子供」は共通であり子供が居れば
その親達はある程度打ち解けられますねぇ。
我家の近所でも同じ感じのクソガキが居る家族は
休みの午前中などは外で(道路)ワイワイ話してますわ。
子供の居ない我家は・・・今でもチョット孤立してます。(笑)
文章もステキーだなぁ。。。
Commented by ogawa at 2005-09-19 18:40 x
リアルに情景が浮かぶなぁ~。
娘が大きくなって、家で花火をすることなんてなくなりました。
小さい頃は近所の子供達と花火をしましたね。

ゆく夏を惜しむ・・・と言いたいところですが、
まだセミは鳴いているし、日中は暑いし・・・秋の訪れは
もう少し先になりそうです。
Commented by apakaba at 2005-09-19 18:55
さっそくありがとうごじゃいますウ。
じったさん、子はかすがいって他人の間でもそうなんだね。
子がいない人と話をするきっかけが、ないもんねえ。
でもま、それはそれでわずらわしいことも多いですよ。
クソガキも腹立つ、そのクソ親も腹立つ、ってこともあるしさ。

うちは奇跡のようにいい感じのつきあいができているので、ひとんちのパパとも仲良しです。「眞紀ちゃんまた飲もう!」とかって。
よくしゃべったり飲んだりしてますわ。
ありがたい地域です。

ogawaさん、くりかえしになるけどほんとに子はかすがいですねえ。
ところでワタシの時計記事は読んだかな。

寒暖の差が激しいのがたたってか、今日はえらく調子悪いです。
一日中寝間着で寝ていましたの。うへ。
寝ながら書いたんです。
Commented by はなまち at 2005-09-19 22:29 x
文章は格闘技、寝ながら書いてはいけません。
やたらうますぎるから、ちと、けなしにまわります。
「けなす」って、方言かも。
エネルギー溢れる文体期待。

で、最近の子供って、たきび見ててねとお願いしてしばらくして帰ってくると、たき火は消えているって説聞いたけれどほんとでしょうか。
たき火を見るということは追加の燃料となる薪をくべることだけれど・・・・
Commented by apakaba at 2005-09-20 00:54
寝技専門になりつつあるな……とは思っているんだけど。
エネルギーがないです。きっぱり。
なんとかしてください。
たき火見ててねはどうなのか、わかりません。
元来子供って、だめとか危ないとか言われているモノほどいじりたがるはず……だけどねえ?
まあ象徴的なお話なんでしょう。
ホラ、奥さんが出かけるのに「あなた、赤ちゃん見ててね」というと帰宅後旦那が「見てたよ〜♪」赤ちゃんのおむつもよだれもなんにも世話しない。ほんとに“見てました。”っていうようなの。

けなすが方言というのは聞いたことがありませんがそうなんですか?
どこらへんの?
Commented by 紫陽花。 at 2005-09-20 06:50 x
けなす、って方言じゃないと思うのですが、よく「けなされます」もので。。

線香花火って美しいですよね。たき火、線香花火、暖炉の火(これはめったに見ないが)、じっと眺めるとき、無心になれて好きです。

ところで、秋刀魚の押し寿司、自家製です。ここで書いてすびばせんが、またブログの人に戻りたい朝。。
Commented by はなまち at 2005-09-20 08:33 x
意外な言葉が方言だったり・・・・標準語とされている言葉が語彙数少ないだけなのですが。
「ほかす」、「ねぶる」、これなんかどうも方言らしい。
Commented by apakaba at 2005-09-20 09:03
「ねぶる」は完璧に方言でしょう。
ねぶるというのは大学生になってから初めて知った言葉です。
ぼかすはどこの言葉かなあ。
他動詞が方言になりやすいのかしら。

紫陽花。さん、どっちに書いても変わらずに紫陽花。さんを愛しています。
火を見ているとだれでもとんでもなくぼけっとしてしまいますよね?
あれっていったいどうしてなんでしょう。

秋刀魚の押し寿司、自家製……!!!!!!!!!!!!!
すごーい!しつこいですが〆るんですか?
秋刀魚を大名おろしにして、酢で〆て、すし飯の上にぎっちり並べるという感じでしょうか!←すでに作る気ナシなのだが……
Commented by 紫陽花。 at 2005-09-20 09:41 x
apakabaさん、熱あんじゃないの?
はなまちさんは、「ぼかす」じゃなくて「ほかす」って書いてますよ。捨てるって意味かなあ。

火と川の流れ、海もぼけっと眺めてしまいますよね。あー、どーしてなんだろう。

秋刀魚の押し寿司、〆て棒ずし(ラップと巻きすで)にします。脂がのってたのは8月上旬でした(;;)。寿司命→私。
Commented by apakaba at 2005-09-20 09:50
すみませんでした。
私だけではなくて子供も具合が悪くて、熱を出して学校を休んでいます。ちょっと疲れてるみたいです。
「ほかす」は方言ですねえ。山口県の人が使っていた(中原中也)。
関西以西かな。
ほら、やっぱり他動詞。ポイントは他動詞なのよ。
ところでapakabaさんは奇妙なので、べつに書かなくていいですよ。
ログイン(投稿とか編集ができる画面に行く)すると自動的に名前が「apakaba」とついてしまうのです。いままで、三谷眞紀とログインネームのapakabaと両方で書いていたけど、これって見にくいかな?と思い、レスとエキサイトブログ同士の人のところにはapakabaで統一して書き込もうかと。(長い説明でごめんなさい。)
なので眞紀さんのままで大丈夫です。

さて押し寿司の作り方、よくわかりました……て、こりは「押し」じゃなくて「巻き」じゃないのかあ!!!???
Commented by 紫陽花。 at 2005-09-20 10:04 x
こりは「押し」じゃなくて「巻き」じゃないのかあ!!!??>・・るっ、さいねえ!!巻いて押すんじゃあ!!!!!!
ま、言葉にこだわる方やから、しょうがないね(^^)
Commented by apakaba at 2005-09-20 10:19
巻いて、押す……??!!
そりは押すではなく、「にぎる」んじゃ、ないのかあ!!!???
押したら切り口が、楕円形になってしまうんじゃ、ないのかあ!!!???

ああ、この性格。自分でもイヤよ。
Commented by apakaba at 2005-09-20 10:28
「巻き」つつ「押す」のね。うん。これでどうでしょうか。
Commented by 紫陽花。 at 2005-09-20 11:19 x
押したら切り口が、楕円形になってしまうんじゃ>そりでええのじゃよ、押し寿司は。鯖寿司しかり。。正しくは箱型に入れるようです。
うん、これでどうでしょうか>よいのでは。。この辺で退場・・。
Commented by apakaba at 2005-09-20 13:55
とてもよーくわかりました。
来年の秋刀魚の季節には紫陽花。さんの押して巻いた押し寿司をいただいてみとう存じます。
Commented by 紫陽花。 at 2005-09-20 15:17 x
紫陽花の季節、鮎の季節、サンマの季節には私をおもひだして下さい。

コメントが「ゆく夏」とどんどん離れていたったのは私のせいですね。「ゆく夏に 名残る暑さは 葉鶏頭 秋風の心細さは コスモス なにもかも捨てたい恋があったのに・・」ユーミンの名曲を思い出しています。
やっとまともなコメント(たまには真人間)。
Commented by apakaba at 2005-09-20 16:11
まさか……次のハンドルは、「秋刀魚」??うっそ〜〜〜。
あのころの荒井由実は本当にいい歌を書いていました。
Commented by K国 at 2005-09-21 07:54 x
う~ん、情緒アル花火の話を食い物の話に強引に持っていく
したたかな作戦、おみそれしやした
ブログでの流れるような会話、我々凡人には出来ません
修行じゃ
Commented by apakaba at 2005-09-21 08:03
K国さん、おかえりやす。
おばさんというのはどこでも井戸端会議。
Commented by 紫陽花。 at 2005-09-21 10:55 x
わぁ、流れる文章の達人k国さんに褒められて(褒められたのか?)かなり嬉しいです。
「おばさんとは 誰のことかと おばさん言い」
Commented by はなまち at 2005-09-21 13:00 x
おばんざい食いに木屋町へ。
Commented by apakaba at 2005-09-21 14:50
あっ……連歌やってる……っ。


<< 『ムスリムの女たちのインド』た...      R18、R100 >>