あぱかば・ブログ篇

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2006年 04月 10日

子供にニュースを教えること、遠ざけること

「おかーさん、サカキバラ事件て、なに。」
と「ササニシキ」が言う。
「なにそれは。ああ、神戸の?どうして。」
「塾の授業で話が出たから。少年犯罪の法律とかのことで……オレぜんぜん知らないから、教えて。」
「んー、いいけど、『コシヒカリ』のいないときにして。食事中とかに話せることじゃないから。」
「え、R15?」
「まあ、そうだね。」
「オレ今年で15だよ。」
「Rは満年齢だよ……まあいいや、じゃあ、『コシヒカリ』がいなくて時間のあるときに。」

「おかーさん、今『コシヒカリ』はお風呂に入ったよ。教えて。」
また来たので、あの事件の話をした。
「ササニシキ」は自分の身体のどこかを切られたような顔になって、「ええっ、ええっ、信じられない。」とくりかえし、うめいていた。
「ちょうどあの事件のときはあんたが被害者の男の子と同じ年だったから、あんたに知られないように苦労したの。」
「だからオレはずっと知らなかったのか……。なんかもっと資料とかないの。」
「ネットで調べれば出るだろうけど……ああ、資料じゃないけどおかーさんが何年か前に書いた日記ならあるよ。加害者が少年院を仮退院したニュースのときのが。」
「それを読ませて。」

2004年3月に書いた、神戸市児童殺傷事件に関しての分を読みながら、まだどこか痛そうに「うう、うう」と苦しそうにしていた。

裸の「コシヒカリ」が、湯気を立てて部屋に入ってきた。
「ササニシキ」は苦しげな顔を、「コシヒカリ」にふりむきざま満面の笑顔に替えて、
「おーやおやタオルでターバンを巻いていますね、どうやってやったのか見せてくださ〜い。」
一瞬でふざけ始める。
「コシヒカリ」のむき出しの腕をぞうきんを絞るように両手で軽くねじって、
「どうして肉と骨がこんなに離れてるの。くいくいひねれる。バイクのブンブンやるとこみたい。くいくい、くいくい。」
「やーだー、『ササニシキ』お兄ちゃんだってひねれるでしょ。」
「これほどはひねれないよ、ホラホラ。『コシヒカリ』の肉がぷにぷにしてるから。」
「やだーっ。」
「コシヒカリ」は長兄にもてあそばれて、きゃっきゃと笑っている。

パジャマを取りに、「コシヒカリ」が部屋から行ってしまうと、また「ササニシキ」は画面に向き直り、私の書いてきたブログの『ニュース・評論』のカテゴリをずっと読み進めていた。

by apakaba | 2006-04-10 17:13 | 子供 | Comments(7)
Commented by ogawa at 2006-04-10 21:20 x
子供に、凄惨なニュースを教えるときは、すごく考えます。
ただ一つ言えるのは、親は子供から逃げないこと、そして正面
から真面目に話すことだと思っています。

眞紀さんのササニシキくんへの親としての対応、とても好感がもてます。
Commented by apakaba at 2006-04-10 23:02
ogawaさんさっそくありがとうございます。
さっき「ササニシキ」に記事を読ませたら、「コメントが1しか立ってないじゃん」とバカにされ、後半の「コシヒカリ」をからかう場面でげらげら笑っていました。わかってるのかわかってないのか……でもウィキペディアでこの事件のこととか、『シリアルキラー』など調べていました。今はジョニー・デップの「フロムヘル」を鑑賞してます(すこーし、ちがうぞ)。
なんでもかんでも、つらいことや醜いこと(エッチなことなども含めて)を子供から遠ざけ、隠すのは、健全でも賢明でもないと思っています。
くだんの連続殺人については、「コシヒカリ」には早すぎるが、14歳には同じ14歳のやったこととして、もう知ってもいいと思いました。
Commented by satomi at 2006-04-11 01:23 x
また下からの視線でごめんなさい。
同い年、神戸、徒歩で歩ける範囲の学校、なじみのある山、、、これはいまでもしつこく続きを追っているニュースです。子供はバカじゃないと思っているので、これを生んだ大人の頭がおかしかったり社会がおかしかったりしてるんじゃないか!と考えはじめるきっかけになりました。サカキバラが分かる気がしていた(でも絶対に彼にはならない)ので、理解をできない親の世代を嫌悪していました。同時に、母親のありがたさも。。。
もっとこの事件のことを話し合えばよかったかなぁ~。
未だに昼のワイドショー、朝のニュースは気が滅入るから見れない23歳当時中学生です。
Commented by K国 at 2006-04-11 07:43 x
罪を犯した人間が更生するのが一番でしょうが、故意に傷つけるような
性格の人間は難しいと思う
人の為になる様に努力してる人間と、反対に迷惑かけて喜んでる人間
とでは大きな差がある、世の中をひがんで迷惑かけても、人を傷つけなければまだ立ち直る余地はあるけど、無差別に弱いものを攻撃するのは
許しがたい、そんなヤツが更生するとは思えないので何年かは監視しないと再犯してから反省では遅い
知恵がついて日頃はおとなしくしてるでしょうが、プログラムの変更、性根
が変わるかは自由になって束縛が無くなってからが問題だと思う
Commented by Morikon at 2006-04-11 13:32 x
私も、彼は更生しないと思います、永遠に。
おそらく「もう監視がない」と知った直後に、
また標的を探すのではないかと。

あと、私は死刑賛成派です。
ただし、「冤罪の余地が無い場合」という条件つきで。
「人の命を奪った者は、自分の命で償え」と思います。
もちろん、それで償えるとは全く思っていませんが・・・。
Commented by apakaba at 2006-04-12 13:40
ニュースに関連してたくさんコメントありがとうございます。
本格復帰後にきちんとレス書きます。
これに懲りずしょぼい更新におつきあいください。
Commented by apakaba at 2006-04-17 10:45
satomiさんMorikonさんK国さん、レス遅くなりました。
satomiさんのコメントはとても興味深く読みました。
「こわい世の中になったわねえー」ですめばいいけど、それは自分がいつまでもワイドショーを「鑑賞する側」の立場にいることが前提ですよね。

K国さん、Morikonさん、犯罪とかについてあまり詳しくわからないのですが、原因(と思われるもの)と結果(殺人など)の結びつきが、遠くに見えるほど、その人は人格のどこかが決定的にそこなわれてしまっている人間ではないかと思っています。
「これが欲しかった」→「盗んでしまいました。」なんていうのはすごく二つの結びつきが明快ですけど。


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