2006年 11月 07日
明日は長男「ササニシキ」の誕生日。私も親になって15年か。 あさってはメインサイトを開設してまる4年の日だから、そろそろ5年目に入る。 私はよく「生活感がない」と言われるのだが、長男を生んでから10年間くらいは、ほんとに身体がきつかった。 今のバカ面したのんきそうな私だけを見ているからそう見えるだけなのよ。 二人まではなんとかなったけれど、長男5歳・次男2歳で3回目の妊娠をしてから、長女が生まれて幼稚園に上がるくらいまでの数年間が、もっとも体力を使った。 つわりでも妊娠性発疹でも関係なく、毎日二人がけんかをしていて。 当時はクルマを持っていなくて、妊婦でも自転車の前カゴと後ろカゴに子供たちを乗せて、ぐらぐらしながら買い物に行っていたし。 両腕に抱いて全力で走ることもあったし。 二人を寝かしつけるときには、平等になるように二人を両脇に寝かせて私は仰向けになり、でもやはり長男がわがままで、「おかーさんこっちむいて!」と私を自分のほうに向かせようとして、私に背中を向けられてしまう次男が泣き叫ぶことが毎晩だったし。 長男のほうばかり向いていたらお腹の子が逆子になってしまったり。 お産の直前には、 「私、このまま死んじゃうのかなあ。地面に一歩ずつ身体がめり込んで、死んでいくような気がする……」 と、意識が遠のいていくことがよくあった。 私の服や髪にごはん粒がこびりついたままとか、夜中に子供が派手に吐いて布団を全部取り替えたりとか、子供にはさみを持たせれば喜んで自分の髪や服をめちゃくちゃに切ってしまったり。 池袋とかの大きな駅で迷子になって保護されていたり。 骨折やねんざはたびたびだし、中耳炎や高熱で一晩中泣いていたり、夜間診療にもしょっちゅう行った。 今でも、もちろん子供には大変な思いをしている。 たったいまこれを書きながらも、子供をどなりつけている。 でもあの10年間に較べたら、身体はらくになったなあ……鬼のような顔をした、10年間だったんだろうな。 今は怒るといっても口だけだし、抱っこは犬しかしなくていいもの。
by apakaba
| 2006-11-07 23:11
| 思い出話
|
Comments(15)
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キョヤジ
at 2006-11-07 23:28
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昔はさぁ、そういう「母親ピンチ!」の時はじじばばの出番だったじゃ~ん。
今は少ないもんな、そんな家庭。 育児ノイローゼにもなろうってもんさね。
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apakaba at 2006-11-07 23:37
私も典型的「密室の育児」だったしぃ。
なにしろ、引っ越してくる前の10年間は地元の友だちゼロだったもの。 じじばばも、私の親は横浜だったし、たしかに育児ノイローゼっぽかったかな。 だからちょっとでも時間があると、文章書いていたな(暗い)
じじばばは京都の庶民的飲み屋でござんす。
でも、あーたがうらやましい。ここでとめておこう。
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Morikon
at 2006-11-08 00:22
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育児は戦争、体力勝負ですよね。
ウチも小学校に入ってからは、だいぶ楽になったけど、 乳児期は凄かった、すぐに風邪をもらって、しょっちゅう吐いてたし。 就寝直前に、公園で拾ったBB弾で遊びだしたと思ったら 鼻に詰めて取れなくなり、タクシーで救急病院いったり。 その半年後、今度はコーヒー豆大の木の実を鼻に詰まらせ、 再びタクシーで夜間外来へ。 「コイツは学習能力がないんだろうか・・・」と本気で悩みましたよ(苦笑)
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K国
at 2006-11-08 07:44
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うちも育児戦争中、私は関西から帰ってきて、周りに知り合いもなく
仕事も無くて、当然収入も、一家5人食わねばならないので知らない所でも営業に行った、自分に出来る事は建築だけど見ず知らずの男に誰も 仕事はくれない(当然)設計事務所の図面書きの応援とか、雇われ現場監督とかしてるうちに徐々に知り合いを増やして、3年くらいすると鉄筋の アパート工事が取れ、実績が出来ると後は楽でした ですので育児戦争には参加できませんでした、今考えると4歳3歳1歳と 三人の子育て大変だったと思う、奥方に感謝
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のこラクダ
at 2006-11-08 08:28
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あー育児戦争・・・戦争なのね。 はー。
長男の方を向くと次男が泣き叫ぶ・・・・なんとまぁつらい。(涙) でも早く二人目ほしい!今日にでも妊娠したい。 その戦争体験はきっとコヤシになるぞ!わくわくだぞ! なんだか先週末から疲れててだるくて体もえらく痒かったからもしや?!と思ってチェックするやつ買ってきて確認しちゃったよ。 授乳中だからありえないといってもラクダ一族だとありえるからなー。 ・・・何事もなかったですがね。当然だけどちょっと残念。(笑) 。。。てか公でこんなこと書くから色気「マイナス」になるんだよなー。
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たがめいぬ
at 2006-11-08 10:11
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今日は我が家の長男も15歳。
夜にはささやかなパーティーかな。 育児に追われていた頃の嫁さんのことは良く知らないけれど それは大変な思いをしていたと思う。 じゃあ 今は楽になったのかと言えば子供が一人増えただけで大変さは変わらないんじゃないかと思ったりして。
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喜楽院
at 2006-11-08 11:21
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育児ノイローゼになった親が、自分の子供を殺し、
ニュースになることって、たまにありますよね。 「ひどいな。」と思う反面、心の片隅に同情の気持ちが わずかですが、そのつど涌き出るのを感じます。 私には、もう一歩、いや、あと半歩踏み込んでいれば もしかしたらああなったかもしれない、という危ない局面がありました。 事件があるたびに思い出す、苦い記憶です。
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apakaba at 2006-11-08 12:31
育児レス。ぱっとしない思い出話に皆さんありがとうございます。
はなまちさん、そうなんですね。どんなに身体はきつくても、「いないほうがよかった」とは思わないところが子供の凄いところです。 だから、「大変」というのは苦労をいやだと思っていたのではなくて、ただ単純に身体が疲れていたことですね。 20代と30代前半をすべて費やしてしまったもんな。 Morikonさん、ああ、ナゼ子供は鼻にモノを詰めてしまうのか……大人には理解できない行動をやってしまうんですよね……「まさか!」って。 とりあえず、BB弾にはむかつきますよね。あれってほんと、ヤダ。 K国さん、うちのも学生結婚だったし、似たようなもんです。 結婚してもしばらくは正式採用されていなかったから。 でも奥様に感謝する気持ちをいつも持っていることがなにより大事かな……だって、日本で、一家を支える男がそんなに育児にばっちり関わることって現実的にはなかなか難しいもの。 うちのも「感謝」の態度はあまりないほうですが、「うちの子供たちは、バカだが食育だけはマトモだ。それは君のおかげだと思う。」とよく言いますね。 いったん。
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apakaba at 2006-11-08 12:40
育児レスつづく。
のこのこさん、「戦争」というと殺伐としたイメージだけど、喜びのほうが当然大きいのよ。そうでなければ誰もあんな手がかかって思い通りにならないモノを育てようとは思いませんものね。 体力をすごく使うってことよね。 子供がある程度大きくなると、悩みの内容が変わってきて、我が子でも「負の部分」が見えてくるし、兄弟関係や外の世界との関係とかで失望させられることが多くなったり。小さいうちは悩みも単純なの。 で、えーと本気で妊娠したいなら、ちゃんと基礎体温表を付けて、ねらわなければ妊娠はしないよ…… たがめいぬさん、長男君ハッピーバースデー。ふふ。 >じゃあ 今は楽になったのかと言えば子供が一人増えただけで大変さは変わらないんじゃないかと思ったりして。 ま、それもあるな。 男は家の中では大きな子供だからね。 でも直接には育児とかなんだとかに関してなにもできなくても、女の人にとっては大人として対話ができる人が家の中にいることって、やはりかけがえのないことだと思う。 私も、本文中の10年間、夫は仕事でそんなに家にいなかったけど、私が冷静になって客観的になるのにとても役に立ってくれたと思う(役に?)
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apakaba at 2006-11-08 12:58
育児さらにつづき。
喜楽院さん、私も同じですよ。どの親も、ある程度はそういう暗い感情はあったと思う。 とにかく疲れ果てるし、肉体的にも精神的にも追いつめられて、そのぎりぎりの状態が永遠に続くような気がして。 子供が多いとまた、相関が複雑になるしね。 窓から泣く子供を放り投げたくもなったし、言葉がわかるようになれば、怒りにまかせて、絶対に言ってはいけない言葉もたくさん投げつけてきました。 私はいい親じゃない、最低の親だ……という罪の意識をずっと引きずってきました。 でもひととおり育った子供を見ると、それなりに、やさしい子供たちに育っています。 まあ私も、こんなんでよかったかな?と肯定的になってきたのはここ数年ですよ。 育児ノイローゼを対岸の火事としか見られない大人は、自分の心の奥の暗い部分にフタをしたか、あるいはほんとに育児で追いつめられた経験のない幸せな人なんだと思う。 私は大変な思いをしてきて、今はよかったと思っています。
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喜楽院
at 2006-11-08 17:26
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眞紀さん。
いきなり重い雰囲気にしてしまいました。 私だけじゃないはず、という定かではない確信が なかったわけじゃないのですが、ここまで深く 突っ込んで書いて頂けると、いささかホッとした 感があります。大袈裟ですが「十字架」が少し 軽くなったような気がします。 もちろん、私などほんのわずか、片手間に育児を 手伝っただけの身であり、「妻であり母である方」の苦労など、 たかだかほんのちょっぴり理解しているかどうか、の 分際なんですけどね。
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apakaba at 2006-11-08 18:05
喜楽院さん、重いのはかまいませんよ。
私は、子供のことに関してだけではなくて、あるモノゴトに対しての「対岸の火事」的態度がとても危険だと常々思っています。 我々はちょっとしたゴシップ、ちょっとした事件に日々まみれて暮らしていますよね。 そんなちょっとしたことじゃなくて、戦争とか宗教対立とか環境破壊とかの、地球規模の不幸も、情報として受け取って生きていますが、レベルはちがっても、そのモノゴトに対したときに、シンプルに「そりゃ、こっちが悪いじゃん」とか決めつけてしまうのは、いやなんですよね。 たとえば子供の話に戻すと、「自分の子を殺すなんて、鬼だね」とか「自分が大人じゃないくせに子供を生むなんて親の資格ゼロだな」とかって。 そういう、「無邪気な断罪」には強い違和感を覚えます。 2ちゃん言葉でいうと、「オマエもな!」って感じ。 自分の心の闇にフタをして、裁く側に立つのは愚かしいですよね。 そんなことを考えるようになったのも、親としてトホホな暮らしをしてきたからだとも思っていますよ。
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ぴよ
at 2006-11-09 09:33
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子供って1人育てるだけでも大変だろうと思うけど、それを3人って・・・
そりゃもう「戦争」なんて生易しいモノじゃありませんよねぇ。 ぴよんちも3人兄弟だったから、ママは大変だったろうと思うわ。 せめてもの救いは、兄貴とぴよの間が4年開いてる事と2番目が女だった為 兄貴が喜んでぴよの世話をした事かな(兄貴は妹を切望していたそうだ) 兄弟って生まれてくる順番も大事だなーと思うよ。 男・男と続くと育てにくいだろうと思う。コシヒカリちゃんが2番目に生まれていれば もうちょっと子育てが楽だったかもしんないよね。
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apakaba at 2006-11-09 15:53
ぴよさん、兄弟の数や順番や性別は、その子の人格形成にかなり決定的に影響すると思います。
まーしかし、私も若かった。とにかく、若いってスバラシイよ! |
アバウト
以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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