2004年 02月 11日
今日の晩ごはんには、トマトとさごちのナージュを作った。 ナージュはフランス語で“泳ぐ”という意味だそうで、たっぷりの野菜スープに魚の切り身を入れ、泳がせるようにさっと煮る料理である(肉でも同じ。デザートでもナージュという言葉を使う)。 昨年の12月、パリの三ツ星レストラン「グラン・ヴェフール」のシェフ、ギ・マルタン氏のレシピ集が、女性誌「25ans ヴァンサンカン」に付録で付いていた。 ヴァンサンカンって25歳向けか、じゃあ10歳以上サバ読まねば。 でも、でも、ギ・マルタン氏のレシピが、どう〜しても欲しい! 彼がシェフでいる間に、グラン・ヴェフールに席を取ることが、ふたたびあるとは、どう見ても考えにくい(昨年の夏、奇跡的に予約が取れた)。 だから、三ツ星シェフの味には遠〜く及ばずながら、自分で作りますから。 去年、レシピのためだけに、ヴァンサンカン12月号を、10歳サバ読みの恥を忍んで購入したのだった(べつに本屋の店員に白い目で見られたわけじゃないけど、なんとなく抵抗があるものですね。) レシピにはさばで作ってあったけど、スーパーにさばがなく、さごち(鰆の幼魚の呼び名。関西では“さごし”って呼ぶとか?)が目についたので買った。 米酢・しょうゆ・青じそなど、まさかフランス料理でそんなモノは…というような材料を使う。 まあこれは、ギ・マルタン氏が、ジャポンの読者のために、特に使ってくれたんだろうけど。 私はバルサミコ酢が好きなので、米酢に加えてバルサミコ酢も入れた。 酸味のきいたスープとともに、ワインを空ける。 “汁物はお酒には合わない”というのは定説だが、これくらいの酸っぱい味なら、汁物でもお酒にうまく沿う。 このメニューで食事をすれば、グラン・ヴェフールの美しい店内がフラッシュバック……するはずがない。 騒々しい子供に囲まれて、怒鳴りつけながら取り分けているのでは。 「もうおサカナいらないの!?」 「ほらっスープを全部飲みなさい!これがおいしいんだから!」 フランス料理界ピカイチのハンサムなシェフ、ギ・マルタン氏のおかげで、ジャポンの家族は、今夜即席フレンチをたのしんだというわけだ。
by apakaba
| 2004-02-11 19:22
| 食べたり飲んだり
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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