2007年 07月 01日

サボテンを買う

夫が私に花をくれたことは一度もない。
それはかまわないのだけれど、私が鉢植えや切り花を買ってきて飾っても、まったくの無関心だ。
興味がないから、視界に入っていないのだろう。
結婚して10年ほどは、“なによ、せっかく買ってきたのに『きれいだね』とかの一言もないの?”と内心で責めていたが、人はそれぞれに関心のあるものとないものがあるのだから、と、10年過ぎたころからあきらめ、気にならなくなっていた。
そのころには子供の方が「きれい、きれい」と言ってくれるようになってきたし。

今日はボーナスで気が大きくなっている夫のショッピングデー。
デパートを練り歩くのに終日つきあう。
最後に、「無印良品」を通ったとき、夫がごく小さなサボテンの鉢をじっと見ている。
「買おうかなあー。」と言って、真剣にサボテンを選び始めた。
私はひどくうろたえた。
どういう心境の変化なの…?!

「職場の机の隅に、置こうっと。これがいい、小さくて。オーソドックスだし。」
“そんな人じゃなかったのにーっ!!やだーっ、変わったよこの人!”
言うとむっとすると思い、ふつうどおりに
「へえ、いいんじゃないの。癒されたいのねえ?」
「あーそうそう。」
「サボテンにイヤなことを言うと枯れちゃうんだよ。職場のイヤな話とか、愚痴とか言ったらだめだよ。やさしい言葉をかけてあげると、元気になって花が咲くよ。」
「あーわかったわかった。」
平静を装って話をしたが、私はショックだった。

植物を買おうとすることが嫌なのではなく、もちろん歓迎すべきことだと思っている。
でも、今まで本当にまるっきり無関心だった積み重ねがあるから。
“この人は、かなり疲れているのだなあ。”と思った。

by apakaba | 2007-07-01 23:46 | 生活の話題 | Comments(5)
Commented by キョヤジ at 2007-07-01 23:57 x
「花鳥風月」と言いましてなぁ。
本来の意味以外に、歳を重ねると興味が出てくる順番をこうたとえるのですがね。
旦那もそういう歳になったと言う事・・・なのかな?
Commented by ぴよ at 2007-07-02 02:10 x
なるほど・・・妻ならではの視点ですなぁ。
うちはぴよがお花大好き♪なのを知ってる&ダーが究極のアニバーサリー野郎なので、事ある毎にに花を買って来るのさ。
だからもしダーがサボテンを買っても何とも思わない。

そもそもぴよのダーは、コチラが聞いてもいないのに仕事のグチやら人間関係のグチやら自分がどんなに疲れてるかを牛のよだれのように垂れ流し続けている人なので、些細な変化に今更気付かされるという事はないんですよね。
ダーリンは余り自分の事を話さないタイプなのかしら?
Commented by apakaba at 2007-07-02 08:45
サボテンレス。
キョヤジさん、花鳥風月のまだ第一段階つーことですね?
順番ではこのあと「きゅうちゃん、おはよー、おはよー」とかやりだすのかな。(ヤダ)

ぴよさん、そうなの。
もしも彼が花束男だったらこんなに驚かなかったと思う。
花屋にも今まで一度も足を踏み入れたことがないでしょう。
いつも、父の日母の日の花束も私一人で作ってもらっているし。

彼は自分のことを話すのは好きですよ。
晩ごはんの間に仕事の話をよくしている。
私も彼の仕事の話を聞くのは、いいこともいやなこともおもしろいしね。
仕事のいやなことも、限りなくネタ状態にして話すので、かなーり悲惨な内容でも思わずこっちも爆笑しているわ。
ネタにならない部分をこれからはサボテンが引き受けるのか……(枯れるか?)
Commented by はなまち at 2007-07-02 10:17 x
嗜好は変わるものですよ、年とともに。
Commented by apakaba at 2007-07-02 11:13
そうね、そう思おう。


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