2007年 09月 14日
お友だちから、お誘いメール。 「ハギスとスコッチで一杯、どう」 ハギス! ハギス大好きだよーっ! 平日だけどハギスと聞いて軽く1時間ちょっとだけ飲みに行きました。 小さいスコティッシュパブに、開店早々に入りました。 カウンターに座ってエールを1杯だけあけたらあとはひたすらウイスキー、ウイスキー。 短時間でいろいろ飲んだから「おいしいわー!」「おいしいわー!」と感激したわりには銘柄をほぼ忘れてしまいました。 久しぶりのハギス、マッシュポテトとグリーンピースの付け合わせとともにおいしうございました。 もっとボロボロしていたり、大きく切ってあって臭みの強いハギスもあるけれど、ここのハギスは非常に細かくて、クセなく仕上げてあります。 若いバーテンダーさんはここのハギスにプライドを持っているようで、我々が「んーおいしい!おいしい!」と食べているとうれしそうでした。 早い時間で店内も空いていたので、しばしハギスやスコッチの話をしていました。 中村俊輔が『はなまるマーケット』に出演し、寒いスコットランドでのスタミナ源として「ハギスはおいしいと思う」と発言したらしい、とバーテンダーさんが話してくれました。 世界のゲテモノ料理の一つに数えられていたハギスへの偏見も減るといいな。 そしてハギスを出すパブがもっと増えるといいな。 中村俊輔がんばってくれ。 我々の座っているカウンターの目の前に、鰹節削り器のような木の箱が立ててあり、お友だちが 「ボクさっきからこれがすっごく気になってるんだけど……どうしようすごく飲んでみたいけど、ううーん!」 と悩める声を発する。 見たことのないワイルドターキー、マスターディスティラー14年だとか。 ぜんぜんスコッチじゃないけどとりあえずとってもめずらしい! 「飲んだらいいじゃないの。なにを迷ってるのよ?」 「いやーとっても飲みたいけど、これ飲んじゃったら帰りの電車で寝過ごしそうで……気づいたらアアアッ!なんてことになったら困るしー。明日もあるし……」 「バカねこういうめずらしいモノは見つけたらそのときに飲まないと、長々と後悔するのよ。酒飲みっていうのはがんらい意地汚いものなんだから。」 「うーん、そうそう。でもなー。」 「この世のほかのおもひでに……いまひとたびのあふこともがなだよ。次来たらもうないかもよ。今逃して『あのときなぁ〜』とかぶつぶつぶつぶついつまでも言うことになるんだから。飲んどけ、とりあえず。」 「うーん、そうそう。」 「徳大寺さん(モータージャーナリスト)が言ってたよ。人間、いつ死んじゃうかわからないんだから、かならず好きなモノから取るべき。好きなモノを先に食べて、好きなことを先にやるべき。」 すかさずバーテンダーさんが 「一期一会……ですからねぇこういうものは……」 とうまいことを言う。 若いのに、やるねえキミ。 結局頼んだストレートのワイルドターキー14年は、はい、言うまでもなくおいしうございました。 バーボンのとんがったところがひとつもなく、もうトロトロです。 ウイスキーの酔いは、頭のどこかがピンと冴えてくるような酔い方。 度数の高い蒸留酒に特有の、思索型のアルコールです。 もちろん、いいモノに限りますが。 バーテンダーさんは、鰹節削り器のような木箱から木片を取り出し(リンク、写真の右下にある黒いもの)、 「ちなみにこれが……熟成のときに使った樽のかけらなんです。においを嗅いでみてください。」 「……あ、でも鼻に付けるとすすで黒くなりますよ……」 という注意を聞いていたのにヨッパライだからやっぱり黒くしちゃった。 煙たい木のにおい。煙いにおいが好き。 他のお客さんがぽつぽつと入り始めたのでやっとかけられた音楽はマイルス・デイヴィス『Kind of Blue』、ん〜なんてベタなの、でもなんだかんだいってもベストマッチですね。 「ピアノがソロを取るジャズだと、ワインが似合うけど、ラッパ系の音はウイスキーに合うんだわ。家でもよくこれ聴いてるの(ということを、すでに5年前の本欄に書いていましたね)。」 飲むのって、ほんと、楽しいよねえ〜〜〜〜。 ふだんは家で十分楽しく飲んでいるけど、外で飲むといろんな種類をちょこっとずつ飲めるから、それもおもしろいわ。 ハギスも家じゃ食べられないしね。 音も、会話も、食べるものも、グラスやなにかの小道具も、酒にまつわるすべてのことが、愉快で楽しいわ。
by apakaba
| 2007-09-14 18:17
| 食べたり飲んだり
|
Comments(13)
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ぴよ
at 2007-09-14 19:26
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わー・・・
すんげー昔に一度だけハギス食ったけど、ぴよはダメだった。 でも昔ダメだと思ったものでも最近食べられるようになって来たから もしかしたら今食べたら美味しく感じたりして♪ ところでマスターディスティラー14年、限定6000本らしいけど ワンショットおいくら位で飲めるのかしら?結構高そうネ(苦笑)
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apakaba at 2007-09-14 20:36
1600円ナリー。
ハギスもいろんなものがあって、やたらからいのとか、ウイスキーソースかけたりとかあるらしい。
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ogawa
at 2007-09-14 22:29
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ハギス好きだなぁ~
あんまり刺激の無いスコットランド料理で、珍しくスパイシーな料理だし、ビールやシングルモルトに合うしね。 ターキーのマスターディスティラー14年・・・また良い酒だ。 数年前、福岡のBARで飲んだことあります。 卒倒するほど甘美な酒です。 12年でも充分クラッとする美味しさなんですけどね。 良い酒を揃えているBARですね・・・良いなぁ!
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apakaba at 2007-09-14 22:32
ogawaさんなら私がごちそうします←すさまじいウソ
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たまんちゅ
at 2007-09-14 23:25
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僕は下戸なので、お酒の名前とか、わからないんですよ。。
↑もドラマの世界のように見えます。 人からは、酒が飲めないなんて、人生の半分は損していると揶揄されること多々ありましたが、わたし的にはそうは思ってないのですが、↑のような情景を思い浮かべると、やはり損をしているのだろうか・・と思ったり。コーラでもいいじゃないか!と叫ぶ私。
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apakaba at 2007-09-14 23:51
たまんちゅさんなら私がごちそうします←これはホントよ。さっきのはウソ
なんというか……羊の腸に羊の肉とか各種臭み消しスパイスを詰めて柔らかく煮込んだもので……見た目はぐちょぐちょです。 そういえば前回いっしょにハギスを食べたのは、我々共通の友人くんとだったよ! ほれ、あの人。あの男。3人で飲んだヤツ。 soraさんは下戸でしたか。おう、のう。 人生の半分は損しているというのは、飲むヤツのコトバですよね。 でもそういうことって言い出したらきりがないし……私にも、学生時代の友人で、山岳部の男子で山が大好きなのに、高山病にかかりやすく、2000メートルを超える山には登ってはいけないと言われた人がいました。 本当に意識不明になってね。 それも体質なのだからしかたがないな。 あれ、お酒の話と山の話ではちがうか。 私は、飲むのは好きなので毎晩かかさず飲みます。 いろんな話ができてたのしいよ。 でも運転と二者択一になる場面は悩ましいです。 かならず酒を選択してしまいます。
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キョヤジ
at 2007-09-15 18:06
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今度、ここ行ってみよっか。
http://www.nikka.com/drink/blendersbar/ 3000円で6種類が楽しめる「お試しセット」っていうのがあるらしい。 大阪のおじさんが来たらかな。(笑)
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apakaba at 2007-09-15 18:55
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たまんちゅ
at 2007-09-16 00:09
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ごちそう、やったぁ♪
共通の友人くんと一緒に行きましたね。 あのお店は私が今までにまた~く行ったことのないような種族のお店で、私はあの店の雰囲気にのまれ、そしてマキさんの魅力にのまれ、そして美味しいお酒に酔いしれ、ハギスを食べたことを覚えておりませんでした(-_-;) ちょっと見た目グロイ系ですかね。でも私このわたとか、塩辛系、ホルモン好きやからたぶん大丈夫。 あぁ、おら東京さ行きたい。。。
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apakaba at 2007-09-16 10:20
あ、ごめんなさい。書き方が変でした。
友人くんといっしょに入ったハギスの店は、歌舞伎町です。 カレが東京に来たとき。 あなたとカレとの3人で入ったのは、あやしい大阪のお店でしたね。 あそこ変わってると思ったけど、渋谷にも支店があってしょっちゅう通りかかります。 通るたびに、あの大阪ナイトを思い出して奇妙な気分になるわ。 たまんちゅさんほどの豪傑ならハギスなんてゲテモノのたぐいにも入らないでしょう。 大丈夫だ!!
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Kay
at 2007-09-17 09:42
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私はハギスはまったくだめですね。。。。あれをおいしいという人を宇宙人のように感じます。ははは。
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apakaba at 2007-09-17 10:36
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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