2007年 10月 16日
灯台守の恋 以前、当欄でレビューした『親密すぎるうちあけ話』(このレビュー、けっこうよく書けました)に出演していた女優サンドリーヌ・ボネールの主演作ということで。 ブルターニュのはずれの灯台守イヴォンは、僻地に新しくやってきた若者アントワーヌを仲間として迎え入れる。 ところが、アントワーヌはイヴォンの妻と恋に落ちてしまう。 さほどの映画でもなかったが、自分でも意外なことに、話が進むにつれ、冴えない夫のイヴォンが、若くてカッコイイ恋人アントワーヌより味わい深く見えてくる。 後半、妻でも恋人でもなくダンナにばかり注目して鑑賞。 かわいい恋女房を寝取られたかと疑う苦悩、アントワーヌに対する仲間としての連帯感、がんばっても子種を宿すことのできないつらさ(でもアントワーヌと一度交わっただけで女房は妊娠)、やがてすべてを受け容れようと決意するまで、少ない表情の中にさまざまな感情が浮かび上がる。 フランス俳優の職人芸をまたも見てしまった。 仕立て屋の恋 また恋かい。 ていうか、またサンドリーヌ・ボネール。 『灯台守の恋』ではどうもダンナ役の名演技にかすみがちだった女優だったので、再チャレンジ。 パトリス・ルコントお気に入りの女優だしね。 きれいでしたね。今度は満足よ。 仕立て屋が向かいのアパートに住む女性の部屋をのぞき見て一方的に恋心を抱き、接近するが、思いがけない事件に巻き込まれ、ラストはけっこう驚愕。いえ、私には驚愕でした。 サンドリーヌ・ボネールの、本心がつかめない、悪い女(なのかいい女なのかくくりづらい)という役柄がたいへんよくはまっていたなあ。 情痴 タイトルは破廉恥だけど、夢遊病に苦しむかわいそうな女性の話。 夫の大好きなリュディヴィーヌ・サニエちゃん。 あいかわらず大胆な脱ぎっぷりですが、話はつっかえつっかえという感じであまりおもしろくなかったです。 オーシャンズ13 なんだかフランス映画ばっかりつづいているなあ……ということで、たまにはぱあっと行こうぜ。 めずらしく劇場鑑賞。 シリーズ最初からくだらなかったけどやっぱり今回もくだらないぜ。 まあいいや、音楽も映像もオシャレでカッコイイし、好きな俳優がいっぱい出てきて目にもハッピー。 年とってもいいねえ、アル・パチーノ。 ジョージ・クルーニーのタキシードにはシビレルねえ。トカナントカそんな調子。 ハンニバル・ライジング つまらなかったなあ……ほとんどギャスパー・ウリエル売りだしPVって感じ。 「ボクってステキ。ボクって美しい。ほら、この角度からも、この角度からもきれいな顔でしょう。」と問いかけられているような。 たしかにステキで美しいけど、飽きますねあんまりスプラッターが続くと。 コン・リー扮する日本人美女というのがなんともいえず、見ていて辛かったなあ。 すみません実はまだまだ観てしまいました。 もう少し書きます。
by apakaba
| 2007-10-16 18:00
| 映画
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Comments(4)
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ぴよ
at 2007-10-17 22:57
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あー。今回のラインナップは「仕立て屋の恋」と「オーシャンズ13」しか見てませんわ。すまんのぅ~
「灯台守の恋」、実はすげー見たかったんだけど、地元の単館映画館で2週間限定公開だったので見逃した(涙) コレ、正直オススメ度はどれくらい?今もまだ見たいんだけど。 そして「仕立て屋の恋」はルコント作品中で一番好きかも!! 「笑うだろうが、君を少しも恨んでいないよ。ただ切ないだけだ。でも構わない。君が喜びをくれた。」 ・・・くぅ~!おやじ、泣かすぜぇぇぇぇ!! ハンニバル・ライジングは最初から見る気なかった。 だってサー・アンソーニー・ホプキンスが出てないもん。 ぴよはこのシリーズはサーを見る為のモノだと思ってるので、サーが出演してないこのシリーズなんてクソですよ。けっ
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apakaba at 2007-10-17 23:06
ぴよさん、いつもありがとう。
このあとラインナップもどんどんマイナー化していくのでまだまだタノム!! 「灯台守の恋」はダンナ役でキマリでしょう。(私はね。) すごく、僻地の風景もいいし、灯台守っていう仕事じたいも意外とおもしろい。 ダンナに注目してみると、けっこうオススメ。(私はね。) 「仕立て屋の恋」の親父ってさ。 いいんだけど……一度も「ステキ!」という瞬間が来なくて……女優のつかみどころのなさがよかったな。 ハンニバル・ライジングはただのスプラッターで飽きましたとても。 サーは「もういいよー、もうれくたーやりたくない」と言ったとか。ううむ。 トマス・ハリスの「羊たちの沈黙」原作を読んだけど、挫折した……映画の方がずっとおもしろいじゃねーか。
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ぴよ
at 2007-10-17 23:46
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>いいんだけど……一度も「ステキ!」という瞬間が来なくて
思える訳がない。あんなストーカーおやじ(をい) でもさー、ああいう「完璧な非モテおやじ」って、何だか妙な味わいがあるんだよなぁ~・・・ごめん、ぴよちょっと変態だし(薄涙) なんかね、ああいう非モテおやじの心理が垣間見えた気がして、少しだけ理解出来ちゃった気がして切なかったんですよ。
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apakaba at 2007-10-17 23:54
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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