2005年 02月 21日

生まれ変わるカラダ

やけどをした話を、2月12日に書いた。
やけどをしたのは2月9日の深夜だったので、もう2週間近くたっている。
ひどい部分はまだ赤い炎症がある状態だが、軽い部分は、死んだ表皮がビリビリむけてきている。
当初グローブのようにふくれた手がしぼんだため、軽い部分は真っ黒でシワシワな、老婆の手のようになっていた。
それを見るたび落ち込んでいた。

でも、日が過ぎて、ごわごわの汚い皮がすこしむけると、その下から真っ白でみずみずしい皮膚が出てくる!
自分の肌のことを“真っ白でみずみずしい”なんて、ふだんなら絶対に書くわけがないのだけれど、今回ばかりはご容赦くだせえ。
なにしろずっとホラー映画若しくは原爆資料館みたいな手だったものだから、新しい皮膚が出てくると、ほんっとに、うれしくてたまらないのだ。
やけどの軽かった指から、一本一本、むけては若返っていく。
日焼けも水仕事の手荒れもまったく経験していない手の皮膚は、こんなに白くてやわらかいものだったのか!
左手でそっとなでてみると、水分がたっぷりで、羽化したてのセミの羽みたい(さわったことないけど)。
うれしくてずーっとさわっていたくなっちゃう。
自分のカラダの感触を飽きずに楽しんでいたことが、前にもあったような覚えがある。
うーん、なんだったっけ?

「赤ちゃんがね、お腹から出たばっかりのときの、自分のお腹、さわったことあるー?あれすっごい気持ちいいの!ぽよんぽよーんてして。
それが、赤ちゃんが出て、まだ分娩台の上に寝てる間じゃないと、もうちがうの。あとからさわっても、あのやわらかさはなくなっちゃうの!」
産婦人科の待合室で、近くに座っていた妊婦同士のおしゃべりが、私の耳にも入っていた。
二人目の子供の妊娠中、
“へええそうなの?どうせ生んでしばらくはお腹もだぶだぶしてるじゃない?そんなにちがうんだー。私もさわってみよう。”
心の中でその会話に加わっていた。

二人目のお産の直後、分娩台でお腹をさわってみたら、うわ、ほんとに気持ちいい。
ぽよ〜んぽよ〜んと、波打っている。
「翌朝の氷枕」といった感触。なんともたまらないさわり心地だった。
三人目のときも、もちろんさわりましたとも。
産褥期のお腹とも、もちろん現在の贅肉の感触ともまったくちがう、あのわずかな時間にしかさわることのできない感触だった。
「ああ、私、もう一生このさわり心地をたのしめないんだわ。」
もしももしも、息子たちの奥さんや娘の出産シーンに立ち会うようなことになったとしても(決してないとは思うが)、そのときに生まれたばかりの赤んぼほったらかしで産婦のお腹を夢中でさわるなど、万が一にもありえないもの。

この先、またひどいやけどを負って、だんだん皮膚が再生して、ビリビリむいてきれいな皮膚が出てくることは……ひょっとしたらあるかもしれないけど……もう、それはカンベンしてほしいなあ。

by apakaba | 2005-02-21 11:49 | 生活の話題 | Comments(4)
Commented by shou20031 at 2005-02-22 17:12
あらら。やけどだったのですか。良くなってよかった~そのままでしたら悲惨ですものね。しかしよく連想できるものですね~やはり女性ならではの発想ですよね。。
大人のメルヘン小説毎日更新してます。気が向いたら覗いて下さい。
Commented by 三谷眞紀 at 2005-02-22 22:27 x
shou20031さん、少しごぶさたです。
最近そちらを全然見てませんでした、ごめんなさい。
そんなわけで、やけど以来無気力状態になってました。
感想書きに行きますね。
Commented by safety-life at 2005-02-25 10:15
へぇ~!私も子供が出来たら絶対触ります!
来月、親友が出産なので、教えたいと思います!
それはさておき、火傷の水ぶくれって、触っちゃいけないと思いつつ
あの感触たまらないですよねぇ。でも、敗れて水が出てきた時は
すごく気持ちが悪い・・・。あのギャップ何とかならないのかなぁ・・・。
Commented by 三谷眞紀 at 2005-02-25 11:41 x
どうも、子供の包丁使いと合わせてまとめレスですみません。
「コシヒカリ」は小1の娘なんです。わかりにくいHNですね。
次男「アキタコマチ」を娘につけたら?とよく言われるけど、自分の娘を「小町」なんて、しゃあしゃあとつけられませんわ。

やけどの痕にはラベンダーオイルの原液を塗るとよいと本サイト掲示板で教わったので、買いに行きたいと思ってます。
やはりこの年でも、目立つところに大きい傷跡があるのはちょっと……ね。


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