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あぱかば・ブログ篇

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2003年 03月 08日

カラダが女優。ハル・ベリー「チョコレート」

ビリー=ボブ=ソーントン(アンジェリーナ=ジョリーと離婚した人)とハル=ベリーの『チョコレート』を観た。DVDがニューリリースされたばかりだ。
ふたりのベッドシーンがすごいすごいと、公開当初から大評判だったから、大いなる期待をこめて観たのだが、じっさいは、まあまあであった。(ま、そんなもんでしょう。)
内容もふつうだった、けれど、とにかくハル=ベリーはいい女だなあと思った。
カラダがうつくしい。
胸がデカイのは見ればわかるとしても、そんなモノよりも、骨格がうつくしい。
アゴのライン、首筋、首から肩へと形づくられる曲線、そこから腕へ落ちるライン。映画のなかの彼女はいつでもそれらを見せつけるように露出しているのだが、不思議とその印象は、扇情よりもいたいけさが勝る。不幸な役柄をいっそう引き立てる。カラダに、不幸を語らせる。

まつげの際まで伸ばして切りそろえた前髪もいたいけだ。髪のすぐ下からのぞく黒い目が、いっそううつくしく映える。

黒い肌が、湿度を帯びてまたさらにうつくしい。
ビリー=ボブがお世話になっている白人の娼婦は、抜けるように白い肌だけれど、どっちの肌を触ってみたいかといったら、もう絶対にハル=ベリーだ。
肌の湿度に存在感がある。

パーフェクトなボディーを持つにかかわらず、職場へと急ぐ彼女の歩き方は、母親としての生活感にあふれている。
あの歩き方ひとつで、彼女は処女でも淑女でもない、おかあさんだなと感じさせる。

この映画で、彼女は、74年のアカデミー賞の歴史上初めて、黒人女優として主演女優賞を受賞した。
この人は、カラダが演技する、というよりカラダが女優だ、という印象を強く持った。

by apakaba | 2003-03-08 18:08 | 映画 | Comments(0)


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