2008年 01月 28日

夢で会いたい

うとうとしていると、夢を切れ切れに見る。

夢の中でもうとうと寝ている。
外の様子がいつもとちがうような気配を感じて、夢の中でふと目を覚ます。
起きあがって、通りに面した窓を開けようとしたら、ガラス窓と雨戸が中途半端に開いたり閉じたりしていて、隙間に厚さ2センチほどの木の板が第二の雨戸のようにしめてあった。
第二の雨戸のような木の板のせいで、部屋の中は半端に暗くなっていた。
ベランダに面したサッシにも、やはり木の板がはめてあった。
いつの間にこんなことされたんだろう?
誰がやったの?
ほんの少し見えている隙間から外を見ると、どの家にも同じように、窓枠に木の板をはめられているのだった。

少し怖くなったが、しーんと静かなので開け放ってしまおうかと腰高窓のほうへ一歩近づいた。
木の板を通して、人の息づかいを感じた。
中をうかがっているのか。
板越しに、外にいる人と向き合う。
誰、あなたは?
2階の部屋で窓の外にいるのだから、足場を組んでうちの窓に木の板をはめた人間なんだろうと予想をたてる。

勇気を出して木の板をちょっとずらして開けてみた。
思ったとおり、足場に立って、男の人がいた。
なんというか、その人は、けっこう、“好みのタイプ”だった。
彼は作業でとても疲れているといった風情でやや顔や服が汚れていた。
怖いという気持ちはなくなって、
「あのーこれはいったい、なんですか。この板は。外でなにが起きているんですか。」
と尋ねてみた。

「怖がらせてしまってすみません。僕はこのあたりの窓を一時的に塞いで、中にいる人が外を見えないようにする仕事をしています。実は、このあたりで年金記録が宙に浮いた方が多く見つかって、その方たちが問い合わせにいらっしゃる臨時の窓口が、お宅のお隣なのです。それでプライバシーの保護のために、入り口までに長く臨時の通路を設け、近所の方から見られないように窓を塞いでいます。」
うちのお隣がどうしてそんな窓口機関になっているのか?
彼の肩越しに外をのぞくと、本当にうちの隣は社会保険事務所のようなものになっていて、玄関にぴったりと、濃い青色のバスが停まっている。

停まっているというより、むしろ玄関に正面から突っ込んでいるような状態だ。
そして、同じ濃い青色のバスが何台も何台も、最後尾と最前部を密着させて数珠繋ぎになっていた。
「あのぴったりつながったバスはなんですか?」
「あれはバスに見えますが、バスではなくて、通路なのです。飛行機に乗るときの通路のような……つなげればいくらでも長くできます。あれが、誰がお隣へ入ったかが近所の方にはわからない仕組みなのです。」
そこまでして年金受け取りを秘密にしなければならない理由がわからなかったが、夢なのでなんとなく納得してしまう。

それよりも、2階の窓の外と中で立ち話をしているのが変だと思い始めた。
彼はなぜか犬を連れていた。
昔風に刈り込んだ白いプードルだった。
「この犬は喉が渇いていそうですね。よかったら、入りませんか。うちも犬がいて犬と遊ぶのが大好きだから、喜びますよ。どうぞ。」
と、さっきまで布団を敷いて寝ていたままの部屋に、見ず知らずの男性を上げようとしている。それも、2階の窓から。

「いいんですか?」
彼はとまどう。
「僕こんな汚い恰好だし。2階の窓から入るなんて悪いなあ……。」
「かまわないですよ。あなたも喉が渇いているみたい。上がって。」
異様な展開だが夢なのですんなり。
「そうですか……じゃあ、おじゃまします。」
彼は窓から侵入してきた。
犬は家に入るとプードルではなく、太り気味の柴犬に変わっていた。
「あら、柴だわ。うちの犬も柴なんですよ。かわいいわあ。うちのと仲よくしてね。」

階段を降りながら、突然に自分の行動の大胆さに気づいて、自分のすぐ後ろにぴったりくっついて降りてくる男性の体を意識して緊張してしまう。
こんなふうにふたりっきりで、なにしろ窓は塞いであるし、もしなにかされたら、どうしよう?
町は廃墟のようになっていて、外にはひとけもないし。
階段の中途で急に足がすくんで、私は立ち止まってしまう。
すぐ後ろについてきていた彼は私にぶつかって、もろともにつんのめって落ちそうになってしまう。
「どうしたんですか?」
背後から支えながら尋ねてくる。
「あ、あのあの、ええとあのー。私……。」

振り返って、見上げて、なにを答えようとしたのか……そのときに、本当に目が覚めてしまった。
ああ、その先を知りたい!
必死で目をつぶってみるがもう二度とあの人は現れてくれなかった。

by apakaba | 2008-01-28 18:27 | 生活の話題 | Comments(6)
Commented by キョヤジ at 2008-01-28 20:12 x
筒井風な夢だなぁ。
ダバダバ杉の鉢植えとか、あるんじゃないの?(笑)
Commented by タカモト at 2008-01-28 20:38 x
俺ぢゃねーことは確かだ。

夢って文章にしにくいよなぁ。
それを文章にするんだからなぁ。。。(スゲーよ、をい!)
Commented by apakaba at 2008-01-29 10:09
夢。
キョヤジさん、ダバダバ杉はないです(素)。
筒井もストーリー性のある夢タイプだったのかな。

タカモトさん、タカモトさんというよりはもうちょっとひょろくて「サンシャイン2057」のキリアン・マーフィーっぽかった。あれ見たばっかりだったからかな。

夢を文章にするのって、一から話作るよりずっと簡単だよ。
すでにできてる映像をもう一度追いかけるだけだから。
私は大体毎日これくらいのストーリー仕立ての夢を見ます。
たいていすぐ忘れるけど。
Commented by k国 at 2008-01-29 17:08 x
夢って後で思い直すとと無茶苦茶なストーリーですね、映画など見てるからか時代がかってたはずが、途中から現代になってたり
何年かに一度くらい偉くグラマーなお姐さんにモテル場面があるけど、夢の中まで自制心が効いてて褪めてからシマッタと思うこと多し。
Commented by キョヤジ at 2008-01-29 20:17 x
>「あ、あのあの、ええとあのー。私……。」

マキ 「あ、あのあの、ええとあのー。私……そんなつもりじゃありませんから・・・」

男にはそんなつもりは更々なかったのだが、それを聞いて逆に火が点いてしまった。

男 「お、お、奥さん!」

マ 「ひゃあぁ、やめてぇ!」

転げるように階段を下り、逃げるマキ。
迫り来る男。
その時。

「どうしたの、おかあさん」
「その人、悪い人?」

そこには人間の青年の姿をしたコーシローが立っていた。

マ 「コーシロー!たすけて!」

コ 「分かった、僕が追い払うよ」

ワンワン!ガウガウ!
ガブッ。

男 「あいててて、ちくしょう憶えてやがれ」

男は律儀にも、二階の窓から逃げていった。

マ 「コーシロー・・・こんなに立派になっちゃって、おかあさんは嬉しいよぉ~」




まぁ、夢だし~。(笑)
Commented by apakaba at 2008-01-29 21:22
夢のつづき。
K国さん、ええっ。私は夢の展開に自制心なんてありえません。
そらきたとばかり、ばしばしいってしまいます。(どこへ行くんでしょう……)

キョヤジさん、この様子からして、コーシローは犬なのか青年なのか、いまひとつようわからん。
ていうか窓の人はそんなおげれつなタイプじゃなかったし。
感じのいい人だったなあー。


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