あぱかば・ブログ篇

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2008年 07月 14日

大人を洞察する目

先週一週間は、中2の「アキタコマチ」が職場体験学習に行っていた。
「アキタコマチ」の行き先は、児童館だった。
導入部分を、才能の行方として書いた。

小さい子供やママたちの相手をするのはお手の物(というか、彼にとって勉強以外のことはたいていお手の物だ)だからなにも心配していなかったが、「職場はどんな感じ?」と尋ねると、思っていなかったようなことを言う。

「仕事じたいは、別になにも困ったことないけど。全体として、職場の雰囲気が、悪い。」
「えーそうなの。どういうこと?」
「なんかねえ、職員はとくに子供が好きでここにいるってわけでもないらしいね。」
鋭いなあ。
「そりゃそうだよ。地方公務員として、区に採用されているだけのことなんだから、学校や幼稚園の先生みたいに、子供と関わることを志して就職している人はいないんだから。それはほんとの先生たちに較べたら子供が好きでもない人も、なかにはいるでしょう。」

「あとね、上下関係っていうの?館長はまあ、ただの館長で。おとなしいだけでなんにも言わないんだけど、その下の人たちの上下関係がさ。」
「へえー!公務員でもそんなのあるんだ?」
「なんかけっこう、言い方がひどいんだよ。」
「たとえば?」
「『ナニナニくらい、してくれてもいいんじゃないのかなあー?』とか。『ちょっと、これくらいのこと言わなくてもわかるよねえ?!』とか。そういう言い方を、上の人が下の人にするの。」
「ひえーずいぶんぎすぎすした職場だね。」
「それで上から下へ、上から下へとそういう感じで威張る上下関係ができているから、一番下にいるパートというか、アルバイトというか、契約社員みたいな感じの……その人のところに、みんなしわ寄せがいくの。それでその人は威張る相手がいないもんだから、オレたちのとこへ、とばっちりがくるわけよ。」
「え!そういうこと言われるの!」
「うん、オレが、『終わりましたー。次、なにやればいいですか。』ってその人のところに聞きに行ったら、返事もしなくて。だからしばらくしてからまた聞きに行ったら、『ちょっと待ってって言ってるじゃないの!』ってキレられた。『ちょっと待って』なんて、1回目に行ったときにも言われてないし。」
「へええー。」
「でも、その人は上下上下の一番下にいるから、ふだん何も言えないんだよ。きっと。」

自分の子供を買いかぶるつもりはないし、口から生まれたような子供の言うことを、すべて鵜呑みにはしないつもりだが、それにしても、反面教師というか。
もしかしたらいっしょに行った仲間は、なにも感じなかったかもしれない。
「なーんかオレら、働かされたよなー」
「なーんか感じ悪かったな」
くらいで終了したのかもしれない。
「アキタコマチ」は、そういうことには非常に目端が利く。
大人の感情の機微を、察知する。
まあ、職場の現実を知ることができたという意味では、有意義だったのかな。

by apakaba | 2008-07-14 22:21 | 子供 | Comments(5)
Commented by sora at 2008-07-16 00:14 x
親戚の子供とかで小学校の中学年以上になると、結構扱いに困ったりしますよ。
こっちの手の内を見透かされているような気がする。

あまり迎合すると、引くし。突っぱねるといつまでも馴染んでこないし。
まぁ、最後は体張って遊べば、絡んできてくれてカワイイのぉと思ったり。親戚んちに行ってまで、何故マネジメント的な気の遣い方をせねばならないのか・・と疲れてしまう。で、来週帰省。ふぅ~。
Commented by sora at 2008-07-16 00:28 x
再び。ごめん。
今月のCoyote読んだ?チベタン・オリンピックの特集。
久々に謝さん登場です。まだ読んでないけど。
Commented by apakaba at 2008-07-16 08:00
soraさん、教育用語では「9歳の壁」っていって、その年ごろくらいから、抽象的思考をするようになるんだって。
習う漢字も、感情を表す(コレと指し示すことのできない抽象的概念の)字を習うようになります。
自画も発達してくるし、難しいお年頃になるよね。
そのアンバランスさがまたかわいいんだけど。
帰省でのコミュニケーション成功お祈りします。

Coyoteご案内ありがとう。
さっそく見てみますね。
Commented by k国 at 2008-07-17 07:05 x
10歳過ぎると子ども扱いしなくていいと思う、一次脱皮の時期ですね、次々と子供の世界から大人の現実的な事を感じ取っていくのですけど、そこを怠ると子供のままの大人ができてしまう。
年功で上下関係のところに行ったのなら、次は実力で上下関係ができてるところに行けばまた勉強になります。
そこでアキタコマチの感想を聞いてみたい。
Commented by apakaba at 2008-07-17 10:18
K国さん、子供だからなんにもわかってないと思うと、洞察と動物的な勘はむしろ冴えていて、ただそれを的確に表現する言葉を持っていないだけということが多いように思いますね。
ああいう、口から生まれたタイプ(生んでいませんが。)はぺらぺらっとうまく人間を言い表すので、「ナルホドー」と感じます。

だいぶ背も大きくなりました!
久々に息子連れて会いに行きますね。


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