あぱかば・ブログ篇

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2013年 01月 02日 ( 1 )


2013年 01月 02日

元旦の騒動で

もしかして今年はモノスゴクいい年になってしまうのではないか?
そんなことを思いたくなるような、年末年始になった。

30日に私が包丁で指を深く切ってしまった。
それはしょっちゅうなので驚かないが、大晦日に、家事の頼みの「アキタコマチ」が手首に直径5センチくらいのけっこう大きなやけどをしてしまった。
料理を食べるのもそこそこに、救急病院の夜間外来へ連れて行くことになった。

明けて元旦、夜に新年会をした。
私の母と継父(母の再婚相手)が隣の家に住んでいるので、うちにふたりを呼んで、1升5合の日本酒を飲んでしまった。
おじいちゃん(ママチチ)が「孫と飲めるなんて、おじいちゃんはこんなにうれしいことはない」と上機嫌だったのはよかったが、いつの間にか泥酔していて、帰ろうとしても腰が立たない。
態度や表情はふだんとあまり変わらないのに、ぜんぜん立てない。
玄関までどうにか歩かせてきたが、玄関でサンダルを履いて表に出たらいきなりドタッとひっくり返った。
そのときにうちの門扉(やや尖っている)で顔を切ってしまい、「うーん、痛いよう、痛いよう」とうめきながら、玄関先で横たわってしまった。

母も猛烈に飲んでいるので、そんなおじいちゃんを「バカね!」とどやしつけるばかりで、顔の傷をほぼ無視している。
「大丈夫よこんなの!」と母は言うが、外灯で見ると頬の肉がかなり深く切れていて、肉片がぶら下がっているじゃないか。
実の親だが、なんちゅう鬼嫁の酔っぱらいだ。

そこらじゅうを血だらけにしながら隣家へ引っ張り上げてあらためて怪我を見てみると、どう見ても家で処置できるレベルではない。
それなのに母ときたら、「大丈夫よこれくらい!バカね本当に!」と、ほとんどひっぱたく勢いで、ティッシュを丸めてバシバシと血を拭き取り、おじいちゃんは痛さのあまり気絶しそうになっている。
そればかりか、垂れ下がった肉片を「これが邪魔臭いわね」と、今にもつまんで引きちぎりそうになっている。
その豪快な酔っぱらいぶりについ笑ってしまう。
「お母さん!そんなに乱暴にしたらおじいちゃん気絶しちゃうよ!かわいそうよ。こんなに切れてたら家での処置は無理だってば。」
「大丈夫」を連発する母を振り切って、タクシー会社に電話してみるが、夜中なので出ない。
しかたなく、救急車を呼んだ。

つい先ほどまで痛飲していた「ササニシキ」は、さすが若いだけあって、おじいちゃんの怪我を見るとさっとしらふに戻り、「オレがおんぶするから」と言ったり、タオルや懐中電灯を運んだりしていて頼りになる。
私が病院へ行く支度で席を外している間も、救急隊員のいろいろな質問に応えていた。

私は日本酒が苦手であまりたくさん飲んでいなかったし、そもそも飲んでも酔わないので、付き添いで救急車に乗ってついていった。
母はどんなに飲んでも自分の用事だけはちゃんとこなせる人だが、やはりお正月だからか、だいぶ飲み過ぎていた。そばに寄れないほど酒臭い。
救急車の中で付き添いの氏名を書いたり、診察の予診表に記入したりするのも皆私がやった。
「あらあんた、ずいぶん速く字が書けるのね。」
「あら、“擦過傷”とか、“狭窄症”とかも漢字で書けるの!眞紀はさすがねえ〜。私には書けないわ〜。」
などとわけのわからないことでしきりに感心している(酔っぱらいだから)。

おじいちゃんの傷は、私は縫うかなと予想していたが、すでに頬の裂けた部分が死んでいるため、縫うことができず、スポンジ状の大きな絆創膏のようなものを貼り付けて静置することになった。

帰宅は午前2時になっていた。
夫が新年会の片付けを全部やってくれていて、「ササニシキ」とふたりで待っていた。
「……お前も、年寄りにあまり飲ませたらだめだよ。こっちが気をつけなきゃ。」
「だって見た目が全然変わらないから。ふつう、酔ってる人ってもっと様子が変わるのに、いつもどおりにしゃべっていて、いきなり足元がだめになるから、ビックリするよ……」
私が部屋に戻ると、ふたりでそんなことを話し合っていた。

夫は、
「でもな、やっぱりトシなんだから。あまり飲ませすぎないようにしないといけないんだよ。
俺も、ばあさん(夫の祖母。夫はおばあちゃん子だった)と大学生のときに旅行に行って、ついつい昔と同じつもりでたくさん歩かせすぎて、そしたらばあさんの具合が悪くなっちゃって、そのとき初めて、“ああ、そうか。元気そうに見えても、年寄りなんだ。こっちが気を遣うべきだった”とすごく反省したんだよ。
お前も、隣のおじいさんも、もうそういう年に差しかかってきたんだよ。
こっちが大人になって、いたわらないといけないんだ。」
と「ササニシキ」に言い聞かせていた。

「それにしても、ああいう酔い方って、うちの家族を見回しても、他にいないよな……あんなふうに、いきなり腰が抜ける酔い方って……おじいさんは基本的に、酒好きだけどあんまり酒に強くはないんだな。……考えてみりゃあの人だけ他人だもんなあ。そりゃ、うちやお宅(私)の家系にいないタイプなのは、当たり前だよなあ。いろいろと驚かされるなあ。」

おじいちゃんは「孫と飲めてうれしい」と何度も言っていたが、本当の血縁の孫とは、めったに会わないのである。
毎日のように顔を合わせて、「うちの孫が、うちの孫が」と呼んでかわいがっているのは、血縁ではない、私の子供たちなのである。
その意味では、おじいちゃんは幸せなのか不幸なのか、よくわからない。
でも、すっとんきょうな酔い方をして大失態をしても、「おじいちゃん、おじいちゃん」と慕ってもらって、「オレがおんぶしていくから」とまで言ってもらえるのは、まちがいなく幸せだろう。
顔を切ったくらいで済んで、本当によかった。
傷跡は少し残ることになるだろうが、まあどっちにしろしわくちゃだし(あらー)、それよりも「調子に乗って飲み過ぎてはいけない」と、懲りてくれればいい。

どたばたした新年となったが、これで厄が落ちるかなあ?

by apakaba | 2013-01-02 21:24 | 生活の話題 | Comments(0)