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2014年 07月 12日

「ササニシキ」がくれたTシャツ

長男「ササニシキ」は、着古して縮んでしまったTシャツをしばしば私にくれる。

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香港土産に買ってきたTシャツ。
旅行に行くと現地でTシャツを買うのが彼の趣味だ。
これを「おかーさん、部屋着にしなさいよ」と言って、くれた。

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ありがたく寝間着にしているが、こんなの着て一歩も外に出られない。

by apakaba | 2014-07-12 20:27 | ファッション | Comments(0)
2014年 06月 09日

ファッションに興味がないことを夫に注意された

きのう、歌舞伎座に行くために着替えているとき、「この服どう?この服は?」と夫にいろいろ尋ねる。
私はファッションに興味がない。
若いころは、それでもイッセイミヤケなどたくさん買っていたのだが、年を取るにつれどんどん自分の外見に投資することがなくなってしまった。
とにかく外見にかまうのが面倒くさくて、新しい服を買うのは1000円ですら惜しい。
美容院も年に2,3回。
ブラジャーなんて最後に買ったのは7年前で、だいたい十数年前に買ったものだ。
破れてきているのも平気で着けてる。
「このブラウスを買ったのは2001年。このブラウスは2002年(くだらない記憶力のいい私)。褪せてるし。ほんと、服がないわ。どうすりゃいいの。」

「たしかに君は、もう少し外見に気を遣ったほうがいいと思う。中身に対して外見が伴っていないね。」
と言われた。
“中身”というのが“容貌”のことなのか、人間性などの“内面”のことなのかわからないが、ともかく“中身”は十人並みのものを持っているのに外見にかまわなさすぎるために損をしていると言いたいらしい。
“中身(容貌もしくは内面)”があるなら、逆よりいいじゃんよ、と思ってしまうのはやっぱりファッションにかまわない人間の思考法で、外見をもう少しマシにすれば、相対的に内外ともにアップするぞというわけだ。

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花は形でなく香りで虫を惹きつけるものも多い

私が見境なくぽんぽんお金を使ってしまうのは、まず旅行。
旅行以外では、くだらない間食とマッサージ。
夫はおしゃれなので、服や靴やバッグなどをぽんぽん買う。
でもくだらない間食とマッサージはいっさいやらない(両方とも、旅行中には私が払ってあげる)。
子供たちははっきりと分かれていて、次男だけファッション好き、長男と娘は興味なし。
その娘にさえ、この前「おかーさん、そのセーターはお金がないから“しかたなく”着てるの?」と言われてしまった。
20年前に買ったアニエスベーのセーターで、好きだから着つづけていたのだが!

外見にかまう人って、えらいなあと思う。
夫が死んだら、私はもうずっと、びりびりのブラジャーと数十年前の服を着たきり雀のおばさんになっていくだろうな。
そしてあいかわらず、旅行と間食とマッサージは欠かさないんだろうな。

by apakaba | 2014-06-09 10:33 | ファッション | Comments(4)
2013年 01月 29日

家計縮小傾向!

今シーズン、新しい冬の服をひとつも買っていなかった!
いや、夫が寝間着用のユニクロのフリースを一着買ってくれたな。
私が寝間着で20年来愛用していたL.L.Beanのだぶだぶなフリースを「もういいかげんに捨てろよ。新しいほうが、見た目も保温性もいいんだぜ」と言って買ってくれたのだった。
もともとおしゃれじゃないほうだけど、それにしてもシーズンを通して買ったのが寝間着フリースだけというのもねえ。

というわけで、セールで手袋を買った。
通りかかった店で、3000円の定価が1500円になっていたので即買い。

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グレンチェックのナイロン製、ボアで内張りしてあって見た目よりあったかい!
手首におりぼんとフワフワと両方ついていて、甘系アイテムはおりぼんかフワフワかどっちか一個でいいのではないか?アマアマ過ぎるのではないか?と一瞬ためらうも、いろいろと甘くない世の中なのでファッションくらいアマアマでもいいか……と無意味な自問自答。ようするに気に入った。
昔は数万円もするプラダの手袋なんか買っていたけれど、今は子供の教育費でそれどころではなくなり、そこそこいい感じに見えて安いものを2年にいっぺんくらいで取り替えることにしている。

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ファッションと関係ないけどゆうべ「アキタコマチ」が作ってくれた晩ごはん。
鶏とアスパラガスの五香粉(ウーシャンフェン)炒め、ザーサイと白髪葱トッピング豆腐(豆板醤とコチュジャンでたれを作る)、ブロッコリーとちりめんじゃこのオイスターソースと黒酢炒めで中華風。
安価なメニューだ。
こんな感じの、つつましいものを家で作って食べてる。

ほんと、衣食住というけれど、ファッションも食事も、自分のことにはだんだんとお金をかけない方向にシフトせざるを得ないし、それでもけっこう満足度高く暮らせるよね。
まさに『絶望の国の幸福な若者たち(古市憲寿)』だなあ……あ、若者じゃないか。
我が家にいる若者たちが揚々と暮らせるための方向変換か。
だから嫌だと思わないのだな。

by apakaba | 2013-01-29 14:08 | ファッション | Comments(2)
2012年 05月 24日

歯型〜服を買う

東京の歯科医師の団体と警視庁が全国で初めて、歯型のレントゲン写真をデータ保存する取り組みを始めたというニュースを見た。
災害時に多数の死者が出た場合に身元確認の助けになるというのが目的だとか。
費用は、保険が利かず実費で2500円くらい。
歯医者にかかったときのデータだと、その歯科医院が津波や火災でなくなってしまったらデータもなくなってしまうから、デジタル化したデータを民間の金庫に保管するんだって。

なんか、すごい話。
本当に、来るんだね……と、「青森で震度5強」から一夜明けて、いよいよ感じる!
でももうほんとにうんざりだわ。
春になってから、「どうせ地震来るし」と思って、服も一枚も買ってないし。
というわけで、今日はセール品ばっかりだけど、急に服を買い込んだ。

長袖のカットソー、長袖のシャツ、パンツ、ノースリーブのワンピース、カーディガン。
いっぺんに5枚買ったよ。
安物ばっかりだけど、新しい服は新しいカットだからそれだけでイマドキ。
これで地震が来なかったらもう最高なんだけどなー。

by apakaba | 2012-05-24 22:08 | ファッション | Comments(0)
2012年 04月 10日

その後の着物活動!

ブログ更新もほっぽらかして、がんばっていますが……まだまだ、一人で全部着るには遠い道のりですね。
そりゃそうだ。
ふつうなら、月謝払ってしばらく着付けの教室にかよって着られるようになるのに、タダで親から教わって覚えようとしてるんだからねえ。
でもやってみるたびに、だんだんちゃんとしてきました。

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嫁入りのときに母が誂えてくれた着物の中で、もっとも格の高い訪問着と袋帯です。
10年くらい前までは「なんか着物に負ける感じで、私には似合わない」と思っていたけれど、ちょうどよくなってきた気がします。
年取るのも楽しいわね。

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夫の祖母が買っておいた大島の反物を、祖母の形見分けのときに、義母が誂えてくれました。
反物の写真を見たときから、「ウワアーこれ着たい!」と熱望していた大島を、やっと着ることができましたー!
帯は義母からの借り物。

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寄ると、ステキな大島でしょう!

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これも祖母の形見分けで出てきた反物を、私に似合う色に義母が染め直して、誂えてくれました。
大好きな明るい色。

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そしてつづれ帯も大好きな柄。粋でカッコいいでしょう!
この帯も祖母の形見。
帯留めは義母からの借り物。
光ってしまってよく見えないけど、飾り紋も義母が見本帳から選んでくれたのです。
アタマは、不器用な私の代わりに、器用な母が作ってくれました。
つまりアタクシは、祖母と義母と母のおかげでこういう姿になっているのであります。

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人形の刺繍は前と後ろについています。

私しか着る人がいないのでみんな喜んでくれて、これも孝行の一つかなと。

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ぜんぜん関係ない画像ですが。
私が着物を着て夫婦で遊びに行っている間、「コシヒカリ」は幼なじみの男子と、そのパパと、城ケ島へ釣りに行っていました。
成果はわかめと、ひじきと、このナマコ。

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今日の晩ごはん、超手抜き。
ヤンソンの誘惑・いちごとバジルのサラダ・桜のパン。

by apakaba | 2012-04-10 21:55 | ファッション | Comments(5)
2012年 03月 18日

着付け練習中

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おととい、着物を着るとこういうこともあるのだと書いて以来、“一日でも早く、一人でちゃんと着られるように練習せねば”とやる気が出て、今日はウールの普段着で練習。

赤いウールの着物は嫁入り道具のひとつで、帯は義母が貸してくれました。
この着物、結婚以来、今日初めてしつけをとって袖を通したわ!
初めて着る服は、和洋問わずワクワクします。

ウールはてろてろしないから私のような初心者には助かります。
あたし、がんばる!!!!!!!!!!!!
夏までは、外出着は着物中心でいくわよ!(大風呂敷です)

by apakaba | 2012-03-18 17:24 | ファッション | Comments(10)
2012年 03月 16日

着物を着るとこういうこともあるのだ

今日は娘の中学の卒業式でした。
娘はまだ2年生ですが、私は今年度のPTA役員で来賓として出席するのです。
来賓というよりむしろ接待のお手伝いで、待合室で近隣の学校の先生や町内会の方々へお茶やお菓子を出したりします。

私は、今後なるべく多くの機会を捉まえて着物を着たいと思っていて、今日もさっそく無地の着物で行きました。
まだ一人で着ることができないので、隣りに住む母に着付けてもらいました。

母は着付け教室にかよったりもせずに昔から自分で着ています。
そのため、タオルなどを巻いて体型を補整することを不自然で窮屈だといって嫌い、紐類もあまりぎゅうぎゅう締め上げません。
仕上がりの見た目重視のプロが着せるより、着るほうはずっとらくちんですが、その分、少ししわが寄ったり、着崩れもしやすいのです。
着崩れたらその場でそのたびに直せばいいだけのことというのが母の持論です。

登校し、来賓の待合室でお茶出しをしていると、藤色の無地の着物に黒い紋付きの羽織を着た老婦人が入ってきました。
町内会の重鎮の女性のようです。
その方は、私を見るとご自分のバッグも置かず、席にも着かずに、まっすぐ私のところへ突進してきました。
そしていきなり
「あなたね、これじゃダメよ。」
と、私の帯やお太鼓や伊達締めなどを、片っ端から直し始めました。
「せっかく着物を着ているんだから。これじゃ見ちゃいられない。」
と、見ず知らずの私の着崩れをすごい勢いで直してきて、私も周りの役員メンバーもビックリ仰天しました。
着物の老婦人Aとほぼ同時に入室してきた洋装の老婦人Bも、つかつかと私と老婦人Aのところへやってきて、
「あらAさん、あなたもお好きねえ。あなたはもうベテランだからね。見てられないんでしょ。」
と言いつつ、ぴったりと寄り添い、ぎゅうぎゅう締め上げている姿をおもしろがって見ているのです。

そうする間にも、いろいろな来賓の方が見えているのに、非常に恥ずかしい思いをしました。
でも老婦人Aがせっかくやってくれているから……、
「いや〜ありがとうございますー!」
とお礼を言いつづけました。
たしかに、母がやってくれたらくらくな着付けより、多少お腹が苦しくなったものの、見た目はすっきりしました。

老婦人ABのおふたりは、並んでお茶を飲み始めました。
しかし、着物の老婦人Aの目が、するどく私の手元を見張っているのです。
なんだろう、私のお茶のいれかたが気に入らないのかしら?
少しすると、洋装の老婦人Bがいつの間にか私の背後にまわっていて、
「あのねあなた、老婆心ながらいうとね、着物のときは、指輪と時計ははずすものですよ。そのことをあのかた(老婦人A)がとっても気になさっていてね。」
と、こっそり教えに来たのです。

あのするどい視線は、“ほんとに近ごろの若い人は情けない(どうも私も「若い人」に分類されているらしく何度も「若い人」と言っていた)。着物のときは全部はずすってことも知らないんだわ。ああ、着物を着る資格ゼロね。”ということだったようです。

「私も茶道をやっていたので、一応それくらいは知っていますが……いまどきそんなこと言ってる人はいませんよ。」なんて言い返すことなどできるわけがなく、地域の方のいうことははいはいと聞いておこうと、すぐに指輪も時計もバッグにしまいました。
そのあとも老婦人Aはずっと私の手元をチェックしていて、満足したみたいです。

着物を着るということは、ああいう人々のチェックの目にさらされることなのだ、と実感して、なんというか、ありがたいようなメンドクサイような気分になりましたよ。

卒業式じたいは、寒かったこと以外、平穏でしたけどね(今朝の気温は−2度。早く春になって〜)。

by apakaba | 2012-03-16 23:37 | ファッション | Comments(10)
2012年 02月 10日

ストールが、できましたー!

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1年以上ほったらかしていたセーターが仕上がったとたんに、次が編みたくなって毛糸を買ってきて、それからこれにかかりっきりでした。

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見てくださーい!
とても暖かいのです!

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撮影はいつもの「アキタコマチ」ではなく長男「ササニシキ」のiPhone撮影なので、露出とかがヘンですが。

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毛糸代5000円、ボタン1000円。
ボタン高いよ。
6000円あれば、いくらでもストールなんか買えるのだけど……でも手編みは楽しい、もしかしたら編み物が趣味の中で一番好きかもしれない。
なんといっても、がんばれば着実に着るものが一枚増えるというのがたまんないわ〜。
まる2週間、ネットから遠ざかっていてもなにも気にならなかったし、音楽もかけなくても平気。
夜遅くまで編んで、朝起きると、ハミガキも着替えも片づけも後回しにして編み始めてた。
テレビとかを見ながらでも編めるような単純な編み方ではなくて、柄がたくさん入った編み物が好きなので、画面も見ず。

でもこれで今期の編み物は終了だわ。
ぼつぼつ、ネット生活に戻るわ。

by apakaba | 2012-02-10 13:38 | ファッション | Comments(10)
2012年 01月 23日

1年以上ほったらかしていたセーター

フード付きセーターが、完成しましたーーーーーー!
2010年10月から編み始めてほぼでき上がっていたのに、たった5センチくらいの綴じ付け部分とボタンつけを残すのみという地点まで来たら、いきなりぱったりとやる気が失せてしまって早1年以上。
(その証拠日記→編み物再開の日

母に「もうメンドクサーイ、できないーできないー」と力の限り甘えて、最後5センチとボタンつけをやってもらった。

なぜ、その最後のひとふんばりができないのか?
でも編み物ってけっこうそうなのよね。

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見てくださーい!
簡単そのものだけどオーバーサイズなので意外と編みでがあるのです。
すでに娘の「コシヒカリ」が虎視眈々とねらっていて、「おかーさん、いいなあ。たまにわたしにも貸して。」と言ってくる。

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しかし。
「オーバーサイズといっても、いくらなんでも、大きすぎませんか?」
ためしに、娘に着せてみると、私より体の大きい娘にはぴったり。
デザインも若いし、どう見ても私より娘に似合うよ。

でも、あんなにがんばって編んでいたのに、娘にあげたくないー。
自分が着たいー。
あなたなら、どうしますか!

1.ここは潔く、似合っているし欲しがっている娘に渡してやろう。第一、若い人向きですもの。あなたが幸せなら、おかーさんも幸せよ。ほほほ。
2.冗談じゃないよ、自分が着たくて編み始めたんだから。あげるものか。だぶだぶでも、着ちゃうよ!
3.貸し借りが平和的解決ですかね。そして自分が飽きてきたら、娘の着用率が上がり、徐々に譲る、と。

同性の親子だと、こういう葛藤も生まれるわけだ。
でもこの年になっても、手伝ってもらえたりする(痛恨の、綴じ付けとボタンつけ)。
異性の親子だとそのへんはあっさり。

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うちのシェフ「アキタコマチ」が作った、今夜のおかず。
さつまいも餅のこんがり磯辺焼き風。
facebookのサッポロビールのページで見かけたレシピで作ってくれました。

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シェフ作製の、先日のおかず。
焼き豚、700グラム作ってみたけどまったく足りず、皆が満足して翌日に刻んでチャーハンに入れるには2キロは必要という結論でした。
ついでに今日の写真を撮ったのはすべて「アキタコマチ」です。

異性の親子、同性の親子、どっちもおもしろいです。
完成したらうれしくて、またまた編み物をやりたくなって、今日、毛糸を買って編み始めちゃった。
できあがるのは何年後でしょう……
娘に編み方の本の完成写真を見せると、「わーいいな。これわたしも欲しい」と言い、次男に見せると「あー。これはオレとは関係ないね(マフラーとか帽子なら欲しがったところだが)」とのこと。

by apakaba | 2012-01-23 22:14 | ファッション | Comments(10)
2011年 10月 15日

俺には、私には、これがある

ひどい風邪を引いてしまい、布団の中でこれを書いている。
おととい、木曜日の朝から、具合が急降下した。
水曜日は元気に出かけて、美術館へ行ったり、ショッピングをしていたのに。

水曜に買ったのは、ハンティングワールドのミニトートバッグ。
ボルネオチャリティーというシリーズで、収益の1%をボルネオ保全トラストに提供するらしい(1%ってちょっと少ないような気が?)。

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な、なんと2個〜!すごい太っ腹なあたしー!
というのはもちろんウソです。すこし見栄を張りました。
リバーシブルになっていて、底板もしっかり入っているし、隠しポケットも収納力十分。
雰囲気のちがうバッグを2個買った気分で12600円はお買い得でしょ。
これでボルネオの自然を守るために、私からもちょびっとだけの寄付が……と思うと、金額の少なさに複雑な気分だが、いろいろなチャリティーには一応、乗っかることにしている。

木曜の朝、「あっものすごく風邪引いちゃってる!」とびっくりしながら目が覚めた。
喉とアタマと上半身が、強烈に痛い。
でも、やることがいっぱいで、ゆっくり寝ていられない。
「いや、がんばろう。この、新しいバッグを持って、出かけよう!」という一念だけで、布団を跳ね飛ばして起き上がった。

こういうのって、バカみたいかな?

東日本大震災があった日、夫は職場から帰れなかった(詳しくは「非被災者のPTSDはダメだよ」をお読みください。夫は教員で、生徒全員の帰宅を確認するまで帰れませんでした)。
あれから何か月もたってから、彼はこんなことを言っていた。
「俺にはこれがある!と思えばけっこう大丈夫なもんだよ。
あの日、徹夜は当然として翌日も何時になったら帰れるかわからない状況だったけど、学校のトイレで顔洗って……いつも持っているポーチに入ってた、ビオテルムのあの、目に塗るヤツ。あれがすっごくよかった。いい香りだし……『俺にはこれがある!だから風呂に入ってなくても汚くないし、寝てなくてもやつれてない!俺はきちんとしてて、サワヤカなんだぞ!』って、支えになったんだよな。
ほんとにつまらないことなんだけど、そういうちょっとしたことで、力って出るんだよ。」

“目に塗るヤツ”とは、私が海外旅行で買ってきた、ビオテルム オムの目元用美容液である。
「あなたももうおじさんだから、少し顔の老化にも気を遣ったほうがいいわよ。」
と、何の気なしにお土産に渡したのだが、それがあの3.11を乗り切る糧になっていたとは、この話を聞くまで知らなかった。

「やっぱり『ふだんどおりに、きれいにしていよう』と思うことって、人間の尊厳なんだよ。俺なんかたった一晩だったけど、それこそ東北じゃずっと大変な生活をすることになって……田中康夫がいち早く、女性の身だしなみを整えるモノを持っていっただろ。化粧品とか、下着とか。
あれはまったく正しいよ。人間はそういうところから、がんばれるんだから。」

いま、『僧侶と哲学者 チベット仏教をめぐる対話』という本を読んでいる。
精神の平安を得られれば、物質に執着(シュウジャク)することもなくなるのだろうけれど、いかんせん我々は凡人。
モノが、弱った心に喝を入れてくれることは、あるのだ。

by apakaba | 2011-10-15 19:35 | ファッション | Comments(6)