2023年 09月 30日
気がついたら9月はまったく投稿していなかった。 かといってFacebookやX(エックス)に書いているかといえばこれといってまとまったものは書いてない。 インスタはアカウントだけあるけど投稿0。 書く気が本当に起きないのよねえ。 トシのせいで体が疲れやすいのもあるし、学校で働いているという身分の窮屈さもあるし、けっこういろんなところに行ったり読んだり見たりしているけど、それらについて書く気力が湧かない。 批判的なことを書いて知らない人から攻撃されるのもうんざり。 だからすごく感動したことがあっても、記録しないで過ごしてしまう。 まあいろんなことをしすぎて、かえって書くのが追いつかないというのもあるが。 毎年載せていた、「去年おもしろかった本と映画(ドラマ)」も載せないままにもう今年も残すところあと3ヶ月ではないか。 とりあえずきのう見終わった『ムービング』のこと。 ディズニープラスに入会してよかった! と、ほぼ初めて思った作品。 スターウォーズシリーズもマーベルも一応ディズニープラスオリジナルをひととおり見ていたけど、どうにもこうにもおもしろくない……我慢して見続けるのも変な気がしてきて途中で離脱してしまった。 だがムービング! 予想以上に、ものすごくよかったよ! 全編に横溢するヒューマニズム! X-MENに似た設定だがそこは長尺の韓ドラらしい描き込みで、さらに登場人物ひとりひとりに奥深い背景を与えている。 この話では、大きな敵は北朝鮮だが、北朝鮮の人間ひとりひとりもやっぱりその人だけの人生を生きている人々で、それを知ったら相手のことを絶対の悪と決めつけることはできなくなる。 ほんとに、いつも思うが、みんなもっと人のことを考えた方がいいね。 人のことってつまり、「人間は自分だけで生きているんじゃない」ってこと。 どんな人にもひとりひとり背景があって、その人の人生を生きているんだということを、もっと真剣に考えるべきだと私は強く思っているのよ。 そうしたら、人のことをもっと大切に思うようになるはず。 そんなの理想論だと言われればそうだけど、あきらめずに繰り返し繰り返し(韓ドラならではのしつこさ、いや描き込みで)ヒューマニズムを語り続けることが、ドラマや映画や演劇などの芸術が果たすべき責務だと思う。 個人的に盛り上がったのは、清渓川(チョンゲチョン)復元プロジェクトの話。 初めてソウルに行ったとき、清渓川の歴史について興味を持っていろいろ調べ、エイビーロードのコラム(現在休刊)に書いたことがあったが、復元工事に際してこれほど激しい反対デモが起こっていたことまでは知らなかった。 ああした映像で見ると、ソウル中心部を東西に貫くあの清渓川への思いもひとしお深くなる。 それは町というものを知っていくことだし、ますます愛着を持つことだ。 やっぱり韓ドラはいいなあ。楽しいなあ。 ここ数年はサブスクで膨大な量の韓ドラを見ているが、役者はたいてい素晴らしいけど話はそんなにおもしろくないものもある。 ムービングは両方とも最高だった! これを見るためだけにディズニープラスに入会しても、後悔しませんぞ。
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by apakaba
| 2023-09-30 13:15
| 映画・ドラマ
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2023年 08月 31日
実はしばらく前から、親の介護問題でず〜〜〜〜っと忙しくしていた。 隣の家に、私の母とおじいちゃん(母の内縁の夫)が住んでいるのだが、おじいちゃんが要介護2、身体障害者1の被介護者で、全然歩けなくなっているうえ、とどめに今年の春に帯状疱疹にかかってしまい(コロナワクチン打ちすぎじゃないのかなあ?)後遺症でほんとの寝たきりになってしまった。 おじいちゃんに有料老人ホームに入ってもらおうと、子供4人(私、姉、おじいちゃんの息子二人)で何度も集まって説得したが、嫌がってしまって進展せず。 しかし85歳の母が介護するには限界を超えているということをこんこんと話し、どうにかこうにか、9月1日から老人ホームに入ってもらえることとなりましたー! さびしく不安なのはわかる。 わかるよ。 でも、このままじゃ共倒れだよ。 これからは二人の心のケアをがんばる。私。 というわけで、老犬介護と老老介護が一度になくなり(二人の心のケアはあるにせよ)、なんだか私も心機一転の心持ちよ。 新しいことを始めたくなった! 新しいことをふたつ、始めてみようと思う! ひとつは老犬介護がきわまってきて退会したスポーツクラブに、また入ること。 前のところとは違うジムで、泳ぎまくる!←プールしか好きじゃない。 もうひとつは、まだ画策中なので内緒でーす。 とりあえず明日、泳ぎに行こう。 #
by apakaba
| 2023-08-31 07:09
| 生活の話題
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2023年 08月 29日
2023年 08月 22日
![]() 8月18日、田中真知さんの新刊『風をとおすレッスン(創元社)』発刊記念のトークイベントに行った。 イベントはアットホームな雰囲気のこぢんまりした会場で、参加者同士でお話をする機会もあった。 私は30年ほど前からの真知さんのファンで、著作はネット連載や翻訳も含めてほとんどすべて読んでいる。 『風をとおすレッスン』も、もちろん、トークに先駆けて読んだ。 どのページから一部分を切り取っても、過剰なところや、文法的・国語表現的にへんなところがなくて気持ちが落ち着く。 端正で、くどい言い回しもない。 美文・麗文を狙っているはずもないが確実に美しい。 少しだけ冷たい水のようだ。 今、こういう文章を書く人は激減しているように思う。 10代以上の若い人を主たるターゲットにして書かれた著書なので、はじめのうちは(10代からはるかに遠ざかった身には)やや物足りないような感じがするのだが、読み進めていくと、あまり多くの人が触れたことのない世界の場所でのエピソードや文献がはさまれ、読書体験がどんどん豊かになる。 とりわけ最終章の最後「出会った関係に別れはない」は、さまざまな形で「死」を感じる現在の自分の身に沁み入るものであった。 生きている間は物理的な距離があったのに、亡くなることによって物理的距離は取り払われ、かえって相手の存在をダイレクトに心に感じることがある……(ほんとの文章はこんなふうに書いてありません。ご自分で読んでね)というくだりにはほとんど落涙だった。 しばらく会わないうちに今年の2月に亡くなってしまったライターの前原さんのことを思い出していた。 この半年間、旅に出ても、映画やドラマを見ても、音楽を聴いても、それらすべてに精通していた前原さんの「感想を読もうっと。あ、もう亡くなったんだ。もう読めないんだ。……。」と、幾度も幾度も思ったのだ。 でも大丈夫。 この最終章を最後まで読めば、「でも大丈夫。」という気持ちになれる。 ところで、トークイベントの終盤で、真知さんが「要約できない本を書こうとした」とおっしゃっていた。 「だよねえ!」と心で返した。 本も人生も、要領よく“要約”なんかされてたまるか。 そんな言い方はもちろんしていないけれど、私にはそう聞こえたしそのとおりだよ。 読書はもちろん楽しいことだが、著者のかたがその本についてじかにお話をするトークイベントは、こんな言葉が聞けるから楽しい。 #
by apakaba
| 2023-08-22 17:14
| 文芸・文学・言語
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2023年 08月 13日
日頃、老犬の介護をがんばっている娘の「コシヒカリ」をねぎらい、二泊三日で台北旅行に行ってきました。 Facebookにアルバムを作ったので、是非。 と言いつつ、Facebookのアカウントを持っていない人は見られるのかなあ? 総括だけ本文をコピペしておきます。 ![]() 私と娘は、2012年に初めて台北に行った。 それから娘は夫と次男「アキタコマチ」との三人旅、大学時代に一人旅をして今回が4回目の台湾。 私は5回目。 ・台北のごく一部をリピートしただけだが、うーん、台湾はやっぱりけっこう発展途上国だよなあ。 ということを、今回は割と強く思ったな。 11年前には感じなかったけれど、最初に行った11年前から、トイレ事情がほとんど進歩していない。これは先進国とは言い難いのでは。 もちろん温水洗浄便座付きの快適なトイレもあるところにはあるけれど、まだ多くの場所で「使った紙を大きなゴミ箱に捨てる方式」のまま。 例の大人気茶藝館「阿妹茶館」でさえ、いまだに頭上のタンクの水を紐を引っ張って流す昔懐かしい方式で、紙はゴミ箱ということにかなり衝撃を受けた。 あれほどのとてつもない人気店なら、真っ先に直すべき場所ではないのか? 多くの日本人の「台湾」へのイメージは、世界的にも最高水準ではないかと思う。 昭和の爺さんたちにとってはエッチな接待を期待できる旅先だったが、若い人はそんなことは知らなくて、平和でノスタルジックで食べ物がおいしくてなんだか素敵なところ、というイメージを持っているのではないか。 コロナを通じて有名になったオードリー・タン氏はじめ、教育や政治の水準も高そう、みたいな。 しかしイケてる部分は非常に限られていて、国全体としては発展途上なんだろうなあと感じた。 トイレ事情などは旅行者にとっては旅行中だけの話だが、衛生的な生活の第一条件であることを思えば、改善をがんばってほしい。 ・勇ましい麻生太郎氏とまったく同じ日程で、自民党の皆さんが何かというと持ち出す「台湾有事の際」という言葉を気にしつつ旅をしたが、台湾有事って、ほんとに来るんでしょうか! この平和な雰囲気の中で歩いているとそうも思えないけど、この平和な雰囲気はアメリカによって守られているからでしょうかね……トカナントカ。 台湾有事なんて絶対来てほしくないね。 ・現金を1000円しか持ってこず、あいかわらずまだまだ一人旅は厳しそうな娘だが、私がたまたま見つけた国立博物館のルカイ族の特別展には感慨無量だったようである。 これは連れて行ってよかった。 彼女にとって生まれて初めての一人旅が台湾で、南部の霧台というところの原住民ルカイ族を訪ねて行ったのだった。 ルカイ族の民家に行き、あれこれ親切にしてもらったらしい。 その思い出は、一人旅の緊張とともに一生の旅の「核」となったはずだ。 Google翻訳で解説を読みながら、「わたし、今、人生の壮大な答え合わせをしている……」とか言っていた。 ルカイ族を訪ねたときに見た文物を、「これはこういう意味があるのかな」「これはこういう目的で使うものかな」などと考えていたのが合っていたり外れていたりしていたことを、展示を見て初めてわかったという。 このようなことは、旅をたくさんしていると、何十年という歳月の中で幾度も経験することだ。 娘にとっては、これが初の感慨だった。 「わたし、おかーさんにいろんな経験をさせてもらって、本当によかったと思ってる。そのときにはわからなくても、旅行についてきてつまらなさそうな顔をしていたとしても、ある時に『あのときのあれは、これか!』とかわかったりする。将来、子供が生まれたら、絶対わたしも海外旅行に行かせたい。お金がかかるけど、それだけの価値がある。」 ・写真は空中回廊のある不思議なスポットを撮る私。 「おかーさんと二人で台湾に来るのは、きっともう最後だね。」と娘は言う。 #
by apakaba
| 2023-08-13 15:45
| 台北旅行2023
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![]() 以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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