2008年 11月 23日
連休中って誰も読んでくれないからやる気出ず……大阪バナシは一時休憩です。 きのう、あるコメント欄で私が「自分の子供やペットに“ちゃん付け”ができない」と書いた。 自分で書いておいてそれがなぜなのかがわからずなんとなく考えていた。 母親がそうだったからなのね。 犬をニックネームやくん付けやちゃん付けで呼ぶと、自分の名前がよくわからなくなるから、犬は統一した呼び名で、呼び捨てにすべし。とは訓練士さんもよく言うし、私も親からそう教わった。 犬をずっと飼っていたが、呼び捨て以外で呼びかけたことがない。 よその犬も、呼び捨てでないとなんだか落ち着かない。 長年の習慣なのだな。 そこのお宅がくん・ちゃんを付けて呼んでいたらなるべくそれに沿おうとするが、正直に言って抵抗感はある。 犬は低く見るべしというのも、親からの刷り込みなんだなあ。 「○○ちゃん(←犬)に“ごはん”は“あげた”?」 などという会話を聞くとものすごく気持ち悪い。 犬は家族と対等ではなく、あくまで犬畜生なので、“餌”を“やる”と言っておけばよい。 ちなみに、正しい日本語としては“餌”という語に“あげる”という語は対応しない、ということも、高校の国語の時間に習った。 だから作文で「えさをあげる」と書くと、本来は減点だ。 今は「犬は家族」という認識が当たり前になっているから、「餌をやる」と言っている家も少なくなっているように思う。 うちの子供たちはやっぱり親(私)の影響で、“餌”を“やる”と思いきり言っていますねえ。 子供への呼びかけについても、私の両親は決して子供をちゃん付けで呼ばなかった。 「眞紀」という短い名前も、呼び捨てで怒りやすいからつけたなどと父に冗談で言われていた。 むしろ「眞紀さん」とは呼ばれたが、「眞紀ちゃん」とは呼ばれていない。 両親各々の親戚一同を思い返すと、とにかくみーんな、ちゃん付けで呼び合っている。 親もきょうだいも、ちゃん。ちゃん。ちゃん。と呼び合う。 その反動だったのかな? 「いい歳して“ちゃん付け”は、イマイチだぞ……」 自分たちの経験から私の両親はそう感じていたのかもしれない。 7歳上の姉のことも、 「おねえちゃんと呼んではいけない。7歳も上の人に対して、ちゃん付けはいけない。おねえさんと呼びなさい」 と厳しく言われた。 友だちで、姉や兄をさん付けで呼んでいる子は一人もいなかったので、私は恥ずかしかった。 「へえ、おねえさんって呼ぶの?なんか、変わってるー。なんか、すごいお嬢様の家みたい!」 と珍しがられた。 でも勝手に呼び方を変える勇気は私にはなかった。 私はとても従順な娘だったから。 自分が親になったとき、やはり、自分も“くん・ちゃん付け”はしなかった。 赤ん坊のときから呼び捨てにしていた。 そうやって赤ん坊を育てながら、自分の子供をちゃん付けするなんて、アホか!気持ち悪い!という刷り込みが、やっぱり私にもあるからなんだ!としみじみ感じていた。 最後の娘だけは、かわいくて、最後だという感慨もあり、3歳くらいまではたまにちゃん付けで呼んでいた。 でも幼稚園の後半までには完全に呼び捨てにした。 そして、今はむしろなにか付けるなら“さん”だ。 母親の影響は、こういう、ほんとにちょっとしたところに染みついている。 どの“子”も、やがていろんな場面でそれを痛感するときが来る。 もちろん、反面教師として現れてくるときもある。 私は、自分の子供たちには、「おにいちゃん」とちゃん付けで呼び合うことを許した。 許したというか、やっぱり幼い子供が「『ササニシキ』おにいさん。」とか呼び合っているのは不自然で居心地悪いよ。 自分が「イヤだなー」と感じてきたことは変えている。 犬と子供の呼び方のことを例に挙げたが、親になると、知らず知らずのうちに子供にどんな影響を与えているのかなあと考えてしまうときがあるのよねえ。 どうして私の親は、あんなに呼び方に厳格だったのだろう? 幼児語をとても嫌っていた。 じいじ・ばあば・にいに・ねえねetc.はもってのほか。 そういう甘ったるいコトバって、禁止されている身にはちょっぴり憧れがある。 でもダメだといったらダメっ! 親も若くて、子育てに張り切っていたのかもしれない。 私の生まれはものすごいビンボー下町の三軒長屋だったから、育ちの悪い言葉にはことかかない土地柄、染まらないようにと母がキリキリしていたのかも。 この歳になるとすっかり親もテキトーになってきて、ポリシーもなにもなくなるらしく、平気で私にも「眞紀ちゃん」とか呼びかける。あはは。
by apakaba
| 2008-11-23 21:36
| 生活の話題
|
Comments(6)
Commented
at 2008-11-23 21:34
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
apakaba at 2008-11-23 23:54
パソの時計?狂ってないよ。
エキサイトブログの投稿の時計が狂ってるんじゃないかな?
0
Commented
by
ぴよ
at 2008-11-24 02:48
x
うちは「お兄ちゃん」OK家庭だった。
そして末っ子の弟の事は「修(おさむ)→おーちゃん」だった。 でもぴよは親からは名前呼び捨てだった。今もそう。 名前を呼ぶ時は100%呼び捨てだけど、名前を呼ばずにぴよを呼ぶ時は、ママはぴよを「お嬢」と呼ぶ。 ペットに犬は飼った事がないけど、二十日鼠、小鳥、リス等の小動物は何かしらずーっと飼ってた。 ペットの名前に敬称を付けた事は1度もない。 でも、友達の飼ってるペットには「ちゃん」を付けて呼ぶよ。 それはペットを尊重してるんじゃなくて、ペットを飼ってる友達に対して敬意?を評して「ちゃん」を付けるんだろうと思う。 友達を呼び捨てにしないで「さん」「ちゃん」を付けて呼ぶのと同様に、「友達が大切に飼ってるペット→友達と同義」という感覚なのかなーと思った。
Commented
by
タカモト
at 2008-11-24 09:50
x
俺も基本的にちゅーのことは呼び捨てだなぁ。
以前ハムスターの「しんちゃん」ってのが居たんですが こいつは「しんちゃん」ってのが名前でして。(笑) で、人様のペット(ご近所)も呼び捨てだなぁ。 「バロン」「ミント」「姫」「ココ」・・・・ ご近所からは「ちゅーちゃん」って呼ばれていたわ。 まー俺は特にどーのって言う考えはないわい。 ただ「餌」に関しては絶対に「餌」とは言わなかったわ。 「ごはん」 母親がたまに「犬に餌やっていい?」と聞かれると・・・ 「をい!犬でもないし餌でもない!!そんな呼び方するな!!!」って。(笑) まーやっぱ俺は家族の一員と言う考えかなぁ。 対等とは思わないが。(親と子供が対等ではないように) てな感じぃ。。。
Commented
by
apakaba at 2008-11-24 10:34
ぴよさん、「お嬢」というのはおもしろいなあ!
オリジナリティーを感じるわ! >それはペットを尊重してるんじゃなくて、ペットを飼ってる友達に対して敬意?を評して「ちゃん」を付けるんだろうと思う。 うんうん、それもすごくわかる。 「敬意を表する」のって人間関係でとっても大事なことだよね。 でもなかなか実践は難しい。 敬意を表してるつもりが裏目に出たり、そもそも気づかなかったり、痛い目に一杯遭うわ。 名前を呼ぶことは、動物同士にはない、スバラシイことだと思うのよ。 とくに、親のつけた名前は、親が一生懸命ない知恵を振り絞って(うちも3回絞った)つけてるから、どの人にとっても大事な宝物よね。 私の母が呼び方とかにやたら厳格だったのは、やたらとちゃん付けしていた自分の親族がイヤだったんだろうな。 オトナになってからちゃん付けをしあうのも、私はそれはそれでいとしいことだと思ってるのね。 だから、今になって私が「眞紀ちゃん」とか呼ばれるのは大好きなんだわ。 トカナントカ。
Commented
by
apakaba at 2008-11-24 10:41
タカモトさん、以前いっしょに飲んだときに、「母親がちゅーと呼び捨てにするから『ちゅーちゃんと言え!』って怒った」と言ってたから、ちゅーとか呼んじゃってなれなれしかったかしらと反省していました。
(でもちゅーって呼んだ方が、なんか、いとしい。かわいい!と思う) >まーやっぱ俺は家族の一員と言う考えかなぁ。 対等とは思わないが。(親と子供が対等ではないように) これもわかるわ!うまい。↑ 犬個体のタイプにもよると思うのよね。 私も、以前長くマルチーズを飼っていて、そいつは完全に「家族」って感じでした。 犬のほうも自分が犬だと思ってないというか。 今の柴は、もっと上下を厳しくしないとしつけきれない強い犬だし、マルチーズにはないよさがあるし。 マルチーズ時代の甘ったるいおもひでもいいけど、今の感じも好き。 まーでも愛玩犬として開発された犬のほうが飼うのは楽だなあと実感してます。 |
アバウト
以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
ご案内
直島の旅行情報 blog links (エキサイトブログ以外) 彼の地への道すがら 三毛猫日記 ムスリムの女たちのインド 王様の耳そうじ 細道 紀行地図へと続く道。 「いい子」をやめたら人生がきらめく! greenmanbaliの日記 すきなものだけでいいです Avance(アヴァンセ)でいこうっ ライオンシティからリバーシティへ カテゴリ
全体 映画・ドラマ 歌舞伎・音楽・美術など 生活の話題 子供 国内旅行 旅行の話 ニュース・評論 文芸・文学・言語 健康・病気 食べたり飲んだり ファッション ベトナム2023.3 ソウル2022.11 思い出話 サイト・ブログについて 1990年の春休み 1990年の春休み.remix ver. 香港・マカオ2006 シンガポール2010 直島旅行2010 バリ&シンガポール2011.1 香港マカオ2011 香港2011夏 バリ&シンガポール2011.11 台北2012 家族旅行香港マカオ2012 ボルネオ 台湾2013 ヨルダン・シリア1998 イスラエル1999 エッセイ フランス インド2000 香港2013 スコットランド 大腸がん闘病 ソウル2023.1~3 シンガポール2023 台北旅行2023 未分類 最新のコメント
ライフログ
お気に入りブログ
Tatsuo Kotaki 草仏教ブログ ガタム ( ghatam ) 子供部屋 紅茶国C村の日々 梟通信~ホンの戯言 みんなのヒンディー語教室 勝手に僻地散歩 Atelier Kotaro SALTY SPEEDY シニアバイクマンⅡ FC2ブログに移転しました 旅行・映画ライター前原利... 塩と胡椒 いいあんべぇブログ 折原恵のニューヨーク写真... ブログパーツ
以前の記事
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||