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あぱかば・ブログ篇

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2009年 02月 28日

写真展REAL5と、勝林寺毘沙門天像鑑賞の半日

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東福寺への道。

というわけで(先日の日記参照)、次男の参加しているグループ写真展REAL5を見に行ってきました。
息子たちは、午前中に北野天満宮で撮影会をしていたらしいけど、私はそちらへは合流せず、ひとりでぶらぶらすることを選んでしまいました。
この時期ならではの、「京の冬の旅 非公開文化財特別公開」で行きたいところがあったから。


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広い東福寺の敷地の、北のはずれにある、勝林寺というお寺です。
ここに安置されている毘沙門天像を、見たかったのです。
以前、三十三間堂の探訪記を書いたように、私は仏像、とくに忿怒像を見るのが好きです。
ここの毘沙門天は83年ぶりの公開であり、次回はいつになるかわからないとか。
行かなければ。




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あーなんといいお天気なんだろう!
きのう、東京はびしょびしょとした雪が降って、気温が2度くらいしかなかったのに、身も心もゆるむわ。
観光客もいっぱい。
でも、同じ東福寺の退耕庵が整備のバイトが出るほどの大行列だったのに較べるとまだまだのどか。


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撮影をする人々。
いい天気なので影もくっきり!
携帯撮影は影もなんとなくマヌケな感じ!

小さいお堂のなかにステキなものがぎっしり詰まっていて、お得感たっぷり。
お得感というのも妙だけど、観光案内の方々のていねいな説明もしっかり聞けたし。
目当ての毘沙門天像は、平安時代の作とは思えないほど、写実性豊かで、鎌倉時代の作品みたい。
他にも座っている(半跏)の地蔵像とか大日如来像もあり、仏像をたっぷり鑑賞できて幸せな限りです。

また、田村月樵(まあ知らない人だけど)という人がわずか16歳のときに作ったという毘沙門天の曼荼羅の版木もあり、その細かさと表現力に呆然としました。
そしてアララギ(字が出ません)文峰(知らない人ですが)という人の、虎の襖絵も実にすばらしかった!
でも、この襖絵は、虎本体はモノスゴクすばらしいのに、竹や水の描写がいきなり雑で稚拙な感じに見えたのは私が未熟者だからなのだろうか?
日本画に詳しくないのでなんともいえないけど、別人が描いたかのようで。
アララギ氏は虎にしか興味がなかったのかな?とまで思ってしまいましたね。


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暗い建物の中で目をこらして仏像を見ていたのに、外は早春の光がさんさんと。
光の量にクラッとするわ。
それにしても、観光地というのは不思議なところです。


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観光客が、まるで行進するようにずらずらと並んで、静かな通りを歩いていくのですよ。


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ママも上着を脱いで、赤ちゃんに歌を唄ってあげながら行進してます。
あ、地元の人か。地元の人と観光客が入り乱れて行進。


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高架下のおばさんにも陽射しが降り注ぐ。
京都駅まで、一駅乗って戻ります。
ここからそのまま写真展会場へ向かうこともできるけど、京都駅で行きたい店があるので!


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ふだん、甘い飲み物を忌み嫌っている私がふたつだけ砂糖ドバドバに入れるものがある……それはインドやネパールのチャイと、このイノダコーヒ!
イノダ本店はもしかしたら並ぶかもしれないので、駅の地下街の支店へ。
サーモンサンドイッチ、おいしうございました!
京都に来たらよくイノダに行きますが、先々週に飲み会で来たときには入るチャンスがなかったので、今日はどうしてもこの甘いコーヒーが飲みたかったんですよ。

写真展REAL5は、本当にすばらしかったですねえ。
REAL2のとき以外は、全部見に来ていて、毎回来てよかったと思うけど、今回はなんだかとくにそう感じました。
出展者の皆さんの力には驚くばかりで、ず〜〜〜〜っと見ていても飽きません!
ぐるっと一巡すると、またもう一回りしたくなって、ぐるぐる永久に回り続けてしまうの。
「シロート写真展」って目を覆うばかりのものも多いのに、どうしてこれほどのレベルとモチベーションを維持できるんだろう?
技術も人並みではない、でもそれ以上にバイタリティーが人並みじゃないのだな。


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ちなみに息子「アキタコマチ」のコーナーはこんな感じ。
(実は写真家としての名前はAKIRA(14)ですが、混乱を防ぐためにここでは統一してます)
梅や寒桜を撮っていて、一見、地味で凡庸に見えるけど、素直な季節感の表れがいいなと思いました。
他の大人の皆さんは、色彩鮮やかなものが多く、それらを見てから息子のところを見ると、いきなり沈んでいるようにも感じる。
でもしばらくぼけっと眺めていると、彼なりにていねいに写真を撮っていこうという意志が感じられて、まだまだ力量は足りないものの、素直さと謙虚さが見える。
と、親バカ爆発な感想を持ちましたねえ。


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私からの差し入れ。
かわいいでしょう!
交通費とこのお花で鼻血も出ない、経済的かんなんしんく状態ですが!でも心はとても満たされた半日でしたわ。
楽しかった。
やっぱり私って、根っから一人歩きが好きなんだね。
また、長いひとり旅に出たくなりました。

ちなみに「新幹線に持ち込む本のもんだい」は、
5・・・「あさっての出発までに、上巻は徹夜してでも読み切ってしまい、下巻を持っていく」
を選び、下巻を持っていくことができました。
読んでいる『突破者』は、まさに京都が主たる舞台で(先々週の『細雪』みたいに)、読みながらご当地感覚たっぷりでそれも一興でしたよ。

by apakaba | 2009-02-28 23:20 | 国内旅行 | Comments(7)
Commented by キョヤジ at 2009-02-28 23:55 x
親バカが子を育てるんだ!
バカ親は・・・言及するまでもなし。
Commented by ぴよ at 2009-03-01 02:55 x
しばらくネットから離れてたので、過去日記を一気読み。
本当は今度こそ「りある」に行きたかったんだけど、何しろ日程が悪過ぎて(いや、私の自己都合ですが)
結局今回も行けず終いでアキタコマチ君の成長ぶりが見られなくて本当に残念です(涙)

一人歩き、いいね。
個人的には女の肩書きが増えても(妻、母、姑等)、自己を見失わないで誰かに依存しないで歩くという姿勢は常に持っていたいと思っているんですよ。
それは街歩きも、人生も。
だから「一人歩き」が楽しめる女性は魅力的です♪
Commented by ogawa at 2009-03-01 11:00 x
遠路はるばるお越しいただきまして痛み入ります。
天気も良かったし東福寺も満足されたようで何よりです。

カワイイ雛花のプレゼントどうもありがとうございました。

【りある】5も今日が千秋楽。
ほんとアキタコマチくんは上手になったと来場者の方々も感心していましたよ、夕方の新幹線にはちゃんと乗せますので。
まだ炬燵に入ってマンガ読んでいますので、そろそろ起こして会場に向かうことにしましょう。
Commented by apakaba at 2009-03-01 14:48
京都行きレス。
キョヤジさん、赤ちゃんにとって、親って神のごとく全能者として存在するけど、だんだんと成長するにつれ、子供のほうが親を抜くようになってきて、それは親にとっては無上の快感です。
抜くって、いろんな面で。
身長や体重や手の大きさとかの単純な肉体面でもそうだし、知識でもだし、感性でも。
あいつの表現力は、私とはちがう道筋だけど、でも私からも発しているのだと思いたい。

ぴよさん、過去日記けっこう進んだでしょう。
いやーすごかったよREAL5は。
前からすごいんだけど、とくによかったような。
不肖うちの息子の分だけは、今までの出展作をアップしようかなと思ってます。
紙焼きするのがコンセプトのREALだけど、来られないんじゃ画像しか見る手はないものね。
しばらく死んでいる「子供部屋」に、週明けにでも載せてアナウンスするから見てね!

今、クルマの宣伝で「私たち、ママで、妻で、女です!」とかいうのがあるじゃない。
あれって常々うぜーと思うんだけど(大体、たかがクルマの運転するくらいでどうしてそんな宣言しなきゃならないのか)、それだけ女の人はひとりの自分を保つことが難しいのかなあとも思うわ。
Commented by apakaba at 2009-03-01 14:58
京都つづき。
ogawaさん、今回もまたお世話になりましてどうもありがとうございます。
いやーogawaさんはとくによかったですね!
みんなもよかったけど、ogawaさんの空写真にはもう感激でしたよ。
やっぱり、空なんだから、サイズが大きいほどいいのは当たり前で……あの空ファイルはものすごかったです。
今まで、実はわりと「ogawaさんは写真の中に人を配して手軽にドラマを生もうとしてるんじゃないの?」みたいな見方をしていたことがありましたが。
とても、写真の正統さが表れていて、これは息子も見習ってほしいと思いました。
Commented by sora at 2009-03-09 08:43 x
ogawaさんのところでも拝見しましたが、とても興味深いですね。REALは。お子様の写真も是非見てみたいですね。

最近、周りから(親戚とか)コンテストとかに出せよとか言われたりするんですけど、全く興味なし。
ただ、昔、ピアノの先生から発表会に誘われ、丁重にお断りしたとき、「人前で聴かせると、何倍も上達しますよ」・・と言われたことが未だに頭に残ってます。

お子様も子供のうちから、こうやって大人に混じって切磋琢磨すると技術というより、人に感動を与える何かを会得するんだろうな。
Commented by apakaba at 2009-03-09 17:59
soraさん、REALは紙焼きなので、PC画面で見るのとぜんぜんちがった感じになります。
チト遠いのが難点……だけど人とのつながりは宝なのでね。
soraさんの紙焼きも見てみたいなあ!

ピアノの先生は必ずそう言いますね。
緊張感が大事なんだな。
家でひとりで弾いてても、自分だけいい気持ちになってしまうし。
それでかまわないならかまわないんだけど。
私も、小学生に影絵劇の声の出演をずっとやっていますが、自分では「うまくできた」と思っても、録画しておいてあとで声を聞くと思ったよりずっと平坦だったりして、がっかりすることがある。
自分だけの納得と人の納得はちがうんだろうな。

soraさんも遠いけど今度REALをやるときは是非見に行ってねん。


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