2010年 05月 22日
青空と緑がいい気持ち! きのう、次男「アキタコマチ」の高校の体育祭を見に行ってきた。 「親が子供の学校行事に行くのは、小学校までで十分でしょ」と常々言っているし、実際に中学校の体育祭は一度も見に行っていないが、この高校は別だ。 体育祭・文化祭・卒業式など、この学校の生徒はやることがとんでもなくおもしろいから是非!と、説明会のときにPTA会長から強くすすめられていた。 入学式は「コシヒカリ」の中学入学式と重なって行かれなかったから、体育祭で初めて、息子以外の生徒をたくさん見たわけだ。 たしかに、PTA会長のおっしゃっていたとおり、コスプレな人々がうようよいる。 緑チームなら右半身だけ緑色に顔も身体も塗っている子とか、KISSのような白塗りのメイクをしている子や、青チームは髪を立てて真っ青に染めていたり。おそろいのTシャツも「爆勝!」などと落書きしている。 Tシャツどころか自分の手足や顔も、ペイントだらけでカラフルな爬虫類みたいだ。 しかもその子たちは本当に真面目そうで、競技にも全力、応援にも全力、点数が入ると小学生のようにキャーキャーと飛び上がって喜び、上級生は下級生に「オレらみたいに来年がんばってよ。勝てるから。」などとやさしく声をかけている。 イマドキの高校生って、こんなに純朴というか正しい青春真っ盛りなの? 体育祭でこれでは、文化祭ではいったいどこまでやってくれるのやら。 ほんとにおもしろい学校に入ったなあ。 「アキタコマチ」は男子1500m走の選手だ。 この学校は普通科高校ではなく、5つの専科に分かれている。 5つの専科×3学年=15人で走る。 「すごい!あんたってそんなに走れたの?」 選ばれるというのは何につけてもいいことだから、私が大喜びしていると、 「だってクラスの男子、4人だよ。その中で一番速いというだけだよ。まーオレ一応サッカー部だったから走れるし。他の科はもっと男子が多いから、もっと倍率高いよ。」 と醒めている「アキタコマチ」。 それでも、自分が運動会では目立つの大好きな活躍組だったから、やっぱり子供が「選手」というと単純にうれしくなるものだ。 サッカーでは決してつけることのなかった10番のゼッケンも少しうれしい(全然関係ありませんが)。 ところが、走り始めたらず〜〜〜〜〜っとビリ。 初めのうちは、「なにか作戦があるのかな?」「いつ追い抜くつもりだろう?」と思って見ていたが、ひょっとしてもしかして、フツーに遅いだけ……? 最後の一周ではふたり抜いたから、どうにかビリにはならずに済んだが、今日の走りを見ていた女子たちは「ええ〜あいつふだんチャラチャラしてるくせにだめじゃん」と幻滅した子も多いのではないでしょうか! 私が親だと知っている人はいないけど、なんとなくそそくさと帰宅。 「ササニシキ」と「コシヒカリ」に写真を見せた。 「ササニシキ」は、スポーツの盛んな男子校のなかでも持久走はトップクラス、サッカー部でもトップで「お前サッカーじゃなくて陸上部に行け」と言われていたくらいだし、「コシヒカリ」も今のクラスでは3番めに速いという。 ふたりはヨレヨレな「アキタコマチ」の写真を見て「うわー」と笑ったり呆れたりしていたが、「ササニシキ」が 「あれ、でもふたり抜いてるのか。同じはちまきの色だから、同じ科の上級生ふたりを抜いたってことじゃん。」 と発見した(私は落胆しながら連写していただけで、そんなことには気づかなかった)。 打ち上げから帰ってきた「アキタコマチ」は、私のがっかりぶりを気にも留めず、 「ああそりゃ他の科とは男子の人数がちがうもん。それに(「ササニシキ」の観察どおり)先輩ふたり抜いたし、自己ベストタイムで走れたから、オレ的には満足してる。だって同じ科の先輩ふたり抜いたってことは、オレの科ではオレが一番速いってことだからねー。」 と、聞いているほうは褒めていいのか、息子の運動音痴ぞろいの学科をけなしていいのか混乱するようなコメント。 負けは負けだあ!とかスポ根チックに悔しがる気のさらさらないところが、強さか弱さか。 前日に、私が体育祭に行くと言ったら、「ササニシキ」も「コシヒカリ」も、「オレも見に行きたい!」「わたしも行くー!」 「平日だからダメだよ。学校や予備校があるでしょ。」 「あ、そうかーくっそー見たかったなあ!オレが代わりに走りたいよ1500。」 「ビデオ撮ってきて!」 「文化祭は秋?週末?それには行こう。」 「絶対行きたい!」 なんかこの兄弟、仲いいよねえ。 ふつう、兄弟の体育祭になんか、行きたいか? “祭り”というと無条件にはしゃぎたくなる、子供らしい本能は、きのう見たコスプレ青春高校生たちとまるで同じマインドだ。 若いってステキね……自分の子と他人の子を見てきて、実感した日だったねえ。
by apakaba
| 2010-05-22 09:06
| 子供
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Comments(10)
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minmei316 at 2010-05-22 12:06
以前、うちの、あるお客様が(学生さん)
運動会の為、早朝でセットのご予約をされた事があります え?運動会で?と思われるでしょ 実はそのお客様が通っている高校もやはり運動会は特別らしく みんなが仮装(コスプレ?)してお祭りのように盛大に行われるそうです だから保護者だけでなく近所にお住まいの方達や噂を聞いて遠くから わざわざ見にこられる方もいらっしゃるほどなんですって ですから、近所の美容室は成人式並みに忙しいらしいですよ そして最後は感動もあったりして涙涙で終わるらしいです いいな~・・・青春だな~・・・ うちの子もそこに入れようかな・・・(無理無理・・・レベル高くって・・・)
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apakaba at 2010-05-22 12:28
「最近の若者は(以下、苦言)」ってよく言われるけど、そんな文句言われる筋合いは全然ないですな。
今も昔も、若い者は若さを発散させていますね!
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のこのこ
at 2010-05-22 20:23
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すごいね三谷家の子供たちは頭もよくてスポーツもできて。
私運動はなにやってもクラスでビリな子だったから。 でも運動会の応援合戦とかはみんな燃えて頑張ってたよなあ。ハリボテや揃いの衣装作ったり応援歌とかも… そんなの忘れてたわ。 女は子供を通じて人生二度楽しめると言うけど本当ね。 育っていくのも楽しみだわ。
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apakaba at 2010-05-22 21:28
思うんだけど、学校教育の中で「体育」って意味ワカンナイよね!
とんでもないスポーツ万能の子でなければ、得意不得意ってあるじゃない。 それを点数つけられて、進学にも影響するなんて……ほんと、ひどいと思う。 学校体育でイヤな思いをすると、「私は運動が苦手なんだ」と思い込みができちゃうし。 だってアナタなんて、スキーはするし遠泳はするし、根っから運動がキライだったらそんなこと決してしないでしょ?それがなによりの証拠だよ!学校体育が諸悪の根源なんだわ!(体育の先生がいたらすみません。) まーそれはそれとして、最後のほうの兄弟の会話、いいでしょう。 幼いころは毎日泣いてケンカしていても、育つと仲いいよ!
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克林(atsuko)
at 2010-05-23 00:33
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若いっていいなあ~とつくづく思います。
ああ、青春だわー! わたしは体育好きだったからわからないけど。 嫌いな授業には出なくてもいいという規則があったなら、数学と物理には出なかったなあ。 わたしの受けた学行の受験科目にもなかったし、勉強する意味 あったのかなあ。
兄弟の多さ、囲まれている人の多さ、それと記録って、大切ですね。
特にササニシキ君の“観察”は素晴らしい。 これが母子だけ、しかも記録無しなら、こんな展開もあるかも。 「あんた、折角見に行って“あげた”のに」 「え? でも俺、二人抜いたじゃん」 「そんなの見てないわよ」 「え~、なんで? しかも抜いたのは上級生だよ」 「うそ、あんた、ずっとビリだったじゃん」 「ちゃんと最後まで見ててよ~」 「だって、母さん、情けなくて、見ていられなかった」 「・・・」
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f--kforever at 2010-05-23 23:01
お久しぶりです。いいですねぇ。晴天の下の運動会。うちの学校の運動会は大雨のため延期になりました。それにしても,いいですね,学校の雰囲気が。バカになるときはバカにならないといけませんよ。俺は,めっぽう足遅いんでアキタコマチくん,少ないながらも選ばれて,二人抜いただけでも偉いといいたいですね。
応援お疲れ様でした。そして,アキタコマチくん,運動会ご苦労様でした。
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apakaba at 2010-05-24 21:52
atsukoさん、理不尽なこと(意味不明に思える学問)を押し付けられてもどうにかこうにか単位を取るくらいの努力をできる人間を育成するための、訓練……かなあ……なんちゃって……
いやいや、ひととおりの勉強をさらさらっとやっておくのは、あとでなにかしらいいことがあるかもね、というくらいのノリかなー。 当人にとってはさらさらどころじゃなく苦しいんだけどね。 まあ、青春にはそれなりに苦さもつきものですねえ。
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apakaba at 2010-05-24 21:56
グッドバランスさん、そう言われてみると本当にそうですね。
自分でも「つまらない日記だ」と思ってるのだけど、「でも、継続は力。他人さまにはつまらなくても、私のために、とにかく記しておこう」と思って書きつづけています。 写真も大事な記録のひとつだもんね。 最近は少し写真を撮ろうと心がけています。 それにしてもセリフ書くのうまいねえ。
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apakaba at 2010-05-24 21:58
f--kforeverさん、ご無沙汰気分ですが、元気だったのですね。
学校の行事って本当に先生たちのご指導のおかげだわ……と、小学校までは強く強く思います。 それ以降は、企画も練習も当日の盛り上げも、だんだんと中心は生徒へ。 |
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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