あぱかば・ブログ篇

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2011年 07月 25日

竹生島アンド京都 竹生島へ

長浜市

きのう(京都で飲んだり食べたり)のつづき。

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朝食は伊右衛門サロンの卵かけごはん。
伊右衛門サロンの朝食は、前にダライ・ラマさんの講演が東大寺であったときにも入った(そのときの写真→ダライ・ラマさんへの旅(後編))。
前回はお魚がメインのしっかり食べる朝食だったから、今回は軽めにしてみる。
やっぱり、おいしうございました。
私のような観光客にも人気のお店なので、朝8時の開店と同時にすぐいっぱいになってしまう。



京都を発ち、滋賀の今津港まで行き、琵琶湖汽船の出航時刻まで待つ。
やや時間があまったので、今津をちょっとだけ歩いた。
まったく知らない街だが、琵琶湖汽船のマップには“ヴォーリズ資料館”“ヴォーリズ通り”などと書いてあった。これがいいや。
徒歩で十分まわれるのがありがたい。

歩いている人間の少ない街だなー。
クルマはそれなりに通るが、徒歩なのは観光客くらいだ。
外国でも、こういうことあるよね。
遠くから、友人が「あっ、あの建物がそうじゃないかな、多分。」と言うので近づいてみると本当にそうだった。
「よくわかったねえ!」と感心するが、正面に回ると、おお、私にもわかるヴォーリズっぽさ。

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百三十三銀行今津支店の建築を現在は資料館にしているという。
ヴォーリズの建築は、2008年に近江八幡を訪れたときにいくつか見て回った(そのときの写真→近江八幡・ヴォーリズ探訪の旅 今とちがって、すごい力作長編です。是非)。
今回は船を待つ間のわずかな時間しかないから、この資料館と、もうひとつ、教会を見ただけである。

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瓦が載っていて、あいかわらずヴォーリズは愛らしいのう。

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教会をまわりこむと、やっぱりあった煙突が。
あの煙突の形はヴォーリズそのものである。

早めのお昼は、港の前に建つ「ひょうたん亭」に入ってみた。

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写真を見ると「おいしいのかなあ、大丈夫なのかあ?」と一抹の不安があるが看板メニューの「周航そば」というのを注文してみる。
私は温かいそばが嫌いで、いつもざるそばばかり食べているのだが、これが看板のようなので初めて温かいそばにチャレンジしてみた。

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おいしうございます!
不安に感じてごめんなさい。
おつゆが、東京風のしょうゆで真っ黒な味の濃いつゆではなくて(なにしろあれが嫌なの)、うすい色でごくごく飲めるほどのやさしいだしの味。
そばはアルデンテとはほど遠い軟らかいゆでかただが、それもやさしいおつゆとマッチしていてけっこういいわよ。
載っている具も、わかさぎはカリッと揚がっているし、トレードマークのひょうたんをかたどった大根の煮たのとか船の形ににんじんが飾り切りしてあったりしてなんだかえらく凝ってる。
ねぎもしゃきしゃきっとしていていいアクセント!
朝も昼も(というかきのうから)おいしいものつづきで幸せいっぱいですよ。

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今津港から船に乗って25分で竹生島に着く。
船内では竹生島や琵琶湖の観光案内のビデオを流していて、それが予想外のおもしろさで、一生懸命見てしまう。
とくに、水深70メートルもある湖底遺跡から多くの土器が発見されていて、それらは保存状態がきわめてよいわりには謎の多い遺跡であるという解説にはロマンを感じて感心しきり。

船がだんだんと島に近づいていくにつれ、「小さいなあ……」「でも、見た目はかわいいけど断崖絶壁ばっかり」「トリがすっごい数!」感想を述べ合い盛り上がる。
白と黒の鳥がうじゃうじゃと飛び回り、あるいは木の枝に鈴なりになっており、よく見るとそれはアオサギとカワウであることがわかる。
上陸してすぐのところに、増えすぎたカワウの糞害が深刻であることを書いた看板があった。
島という閉じた環境では、生態系が一度くずれるとなかなか大変なのだろうな。

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かわいらしい港の眺め。
無人島なので、寺院関係者や土産物屋の従業員もこの港から通勤するわけだ。
ぱっと見るとかわいい小島のくせに断崖絶壁で上陸も住み着くのも困難、まるでクラスのアイドルの女の子みたいな竹生島だ。

このように、湖底遺跡もあり、自然環境もユニークなこの竹生島であるが、宗教の面から見ておもしろいのは、なんといっても、神社と寺院がすぐ隣り合わせになっている、神仏一体の聖地であるという点だ。
拓くのに困難であればあるほど、霊性も高まるのだろうか。

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石段を少し上がるとすぐに見えてくる宝厳寺(ほうごんじ)の唐門は、段の途中からちらちら見えているだけでも「なんだか、物凄い」と、目を奪われる造形である。
下から見上げても、さらに階段を上がって上から見下ろしても、正面から臨んでも、ずっしりした重量感に感嘆の声しか出てこない。

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船の中のビデオで、「舟廊下(ふなろうか)というのもスゴイらしい」と予習していたが、果たして「舟廊下」では写真ばかり撮っていた。

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舟廊下を外から見たところ。連子窓。
豊臣秀吉が朝鮮出兵をしたときに乗っていた船・日本丸の櫓を天井に使っているという。

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謂われもすごいがそんな知識がなくとも思わず誰もがふり返り立ち止まる。
この廊下を抜けたところが、こんどは神社になる。
お寺から神社へ、秀吉の夢を乗せた船の一部を通り抜けていくとは、まったく豪快な空間の使い方をするものだ。

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宝厳寺から舟廊下を通り、都久夫須麻(つくぶすま)神社本殿へ。
「つくぶすまって、なんでそこだけ東北弁よ?」と冗談を言って笑っていたが語源は「神の斎く(いつく)住居(すまい)」ということらしい。

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江ノ島・厳島神社・竹生島が日本三大弁財天だそうで、江ノ島と厳島もちょこっと祀ってある。
「あらー私、全部行ってるよ!」と得意になる。

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土器(かわらけ)投げの名所になっている、琵琶湖へと突き出た竜神拝所。
しばらく見ていると善男善女は次々と願い事を書いたかわらけを投げている。
鳥居をくぐれば成就するというが、私の見ていた限り一人も鳥居をくぐっていなかった。
真っ白な砂浜みたいになっているのは、みんな砕け散った願い事。
インドの田舎を列車で走っていると、土でできた使い捨てカップを投げ捨てた跡が、線路沿いに延々と連なっていたりするが、それを思い出す。
いまでもあの光景はあるのだろうか。

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これも願い事の山積みだ。
「弁天様の幸せ願いダルマ」というらしい。
なんで弁天様がダルマの格好にならないといけないのかさっぱりワカリマセン。
「うわあー、なんだか気持ち悪い、私イヤだなこんなの。」
と連れに話している若い女性がいる。
「なんで?」
「だって気持ち悪いよこんなにいっぱい、いろんな人が願い事してるんだよ、なんだかこわいよ。」
わかる、その感じ。
だから私は、神仏の前に手を合わせても、願い事って浮かんでこない。

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けっこうな人数が、訪れるものだなと思った。
琵琶湖周遊の船もあるから、その人たちも立ち寄るのだろう。
小一時間でまわれる、小さな島だ。
そのなかに、これでもかというほどの国宝や重要文化財が詰まっていた。

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帰り道、琵琶湖に鳥居をかまえる白鬚神社を通りかかる。
これだけ広大な水の風景を見ると、ついつい海を見ている気分になるが、これが湖なんだもんなあ。
慣れないだけに本当に不思議な感覚だ。
思い返せば、竹生島にいるときも、まわりの水を、すっかり海だと認識していた。
琵琶湖っていうのはとんでもないスケールなのだな。
信仰を生んでは育ててきた、とんでもないスケールの水。
横浜や鎌倉の海を見て育った私には、まさに汲めども尽きぬ興味のある水だ。

by apakaba | 2011-07-25 22:53 | 国内旅行 | Comments(8)
Commented by 那由他 at 2011-07-26 14:18 x
>今回の旅は非ネット系だったので声もかけずに不義理でスミマセン。

いえいえ、どうぞ気になさらず。来てくださったこと、その旅日記をブログにアップしてくださって読めることが嬉しいです。
今津から出航されたのですね。私は毎回、彦根からばかりです。
竹生島、高低差が大きいというか、階段が坂道が印象的な地形です。私個人の好みとして、こういう坂の多い地形が好きなので、着いた時見上げて、おお!と思ったのですが、ちんまりとまとまっていると言うか、スケールがちょっと小さめ。その代わり、ギュッと詰め込んである感じですね。人が、自家用船で通ってくる、住人の居ない島。神さんと仏さんの住まう島なんですね。
今津は、ヴォーリズ先生が、ガリラヤ丸という船に乗って、琵琶湖を行き来して、伝道されたところの一つです。今は、真ん中にどんとある琵琶湖によって県は分断されているような印象を持ちますが、実は、船が機能的な交通手段だということが、よくわかります。
Commented by apakaba at 2011-07-26 19:35
那由他さん、3年前に近江八幡に行ったときは、ヴォーリズ建築に的を絞っていたけど、今回は船に乗ったし、「琵琶湖」「滋賀県」のおもしろさをより感じましたよ!
Commented by ogawa at 2011-07-26 21:47 x
週末、琵琶湖で遊んでいらっしゃったのですね。
竹生島で楽しまれたようで何よりです。

ところで琵琶湖って、名前の由来不思議と思いません?
日本地図を上から見て、琵琶湖は確かに「琵琶」のカタチをしていますよね?

具体的に「琵琶湖」という名前が出てきたので14世紀初頭です。
それまでは淡海(おうみ)、水湖、湖(うみ)と呼ばれていたそうです。
「琵琶湖」の名称が定着したのは江戸時代に測量が発達してからだそうです。

空撮のない時代から、なぜ「琵琶」の形をしていることを知っていたのか・・・面白いと思いませんか?
Commented by apakaba at 2011-07-26 22:02
ogawaさん、そうなんです不義理でスミマセンぺこり。

>日本地図を上から見て、琵琶湖は確かに「琵琶」のカタチをしていますよね?

んんんー。
私はてっきり淡路島の形をしているとばかり(ツーアウト)
Commented by メリー at 2011-07-27 00:29 x
ち、ちょっとぉーーー!!
不義理にもほどがありますやん~!(-ε-)b" ブー!!
今津幼稚園まで、5分で行くのに。
まぁ、なかなかこんな田舎まで来てくれる人がいないので、
嬉しいですけど。。。

何もないとこなので、今津で食べるなら、
鰻か、この就航そばをお薦めしたりします。
でも、このそば850円は、ちょい高と思いません?
メニュー、微妙に「650円」からの書き直しがわかるし・・・

私は滋賀生まれ滋賀育ちなので、ずっと琵琶湖を見てきました。
初めて海で泳いだのは、小学6年生で、波が大きいことや
水の塩辛さに驚愕したのでした。

しかし、もうヴォーリズと竹生島を訪れたなら、
今津で案内するとこないな・・・
Commented by apakaba at 2011-07-27 00:40
メリーさん、マジデチュカー!
私からすると、メリーさんのおうちって「滋賀県の、どこか」という認識しかなく。←おおざっぱにもほどがあるだろ
まさか、そこまで近かったとは!!!!!!!!

いやーとにかく、今津を歩いた感想は「徒歩の人間がいない!」それに一番ビックリしたわよ。
そして「なんで、道路がサビっぽく赤茶色なんだろう」
なにか舗装に仕掛けがあるのかなあ。

周航そばは850円で、いいと思います!
わかさぎが揚げたてでナイス。
他の具材も、手間かかってるもん。

琵琶湖はなんだかもう、太平洋岸の人間からすると想像の範疇を超えてますわ。
本当にすごい景色で、混乱する。

>今津で案内するとこないな・・・

メリーズホームが、まだまだ……
Commented by メリー at 2011-07-27 01:41 x
ふたたび~

ったくよぉ~! 
何度も今津のヴォーリズ建築の話、してたのに~(-ε-)b" ブーブー!!
今津幼稚園とかは、格好の被写体、または絵の題材なので
よくあの前で写生したわよ。
ヴォーリズの資料館は、新しいので、立て直す前の方が
良かったけどね。その時はもう銀行じゃなく、今津図書館だったの。

ここら辺はね、1人1台の車を持ってる家が多く、歩かずに
車移動するのが当たり前なのよ~ん

そして
>そして「なんで、道路がサビっぽく赤茶色なんだろう」

道路の真ん中あたりから、地下水が出る融雪装置があってね。
その水が鉄分を含んでたり、融雪の塩カリとかの影響で、
道路がサビで、赤くなってるの。
豪雪地帯ならでは!って感じかな。
一度、大雪の時においでよ。雪かきを体験させてあげる~
Commented by apakaba at 2011-07-27 08:08
メリーさんふたたび、いやー不義理でスミマセンぺこり。
ほんと、なんでもかんでも忘れちゃってダメだわ。
資料館は新しいなあと思ったけど、そういうことだったのね。

そして、いくら考えても解けなかった「道路がサビっぽく赤茶色」の謎が解けてスッキリです!
メリーさんの日記ではたびたび豪雪の話が出るのに、夏に行くとまったくそんなことは忘れ果て……


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