あぱかば・ブログ篇

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2011年 09月 29日

夫を香港に連れて行くぞ・7

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屋外プールへの通路にあるガラスのオブジェは夜になるとちがう表情になるのだ!

のつづき(第1回はこちら)。

3日目・朝 フォーシーズンズのプール・スターフェリー・チョンキンマンション
雨季の最中とは信じられないくらいによく晴れている。
朝早くからプールへ。
本気で泳げる大きな屋外プールがふたつあるのはフォーシーズンズの大きな売りだ。
朝食も忘れて何百メートルか泳ぐとへとへとになってしまった。



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朝日のなか、気持ちいいのに誰もいない!

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冷水の入った非常に深いプール。奥に見えているのはきのうトリートメントを受けたスパのカップルルーム。見ての通り、プールからは丸見えです。全裸で仁王立ちしてはイケマセン

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九龍(カオルーン)が一望できる。またしてもやたらと高いビルが建ったなあ

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屋内のバイタリティプール(巨大なジャクージみたいな感じ)

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朝食は忘れたのではなく、正しくは朝食抜きの、最低価格の宿泊プランだっただけだ。
ひと泳ぎしたあとで、街へ出て香港らしくお粥かなにかで安く上げようと思っていた。
夫は
「九龍(カオルーン)のほうに船で渡ってから食えばいいんじゃない。あっち側にも行ってみようぜ。」
と、ひきつづきアクティブである。
きのうのヘビスープがまだ効いているのか、それとも、行くまでは後ろ向きな姿勢だった香港という場所に、なじんできたのかもしれない。

スターフェリーの乗り場までぶらぶらと歩く。
3月に来たとき(インデックス)には、行き先を欲張って過密をきわめたスケジュールだったため、少しでも時間短縮をする必要からスターフェリーには一度も乗らなかった。
でもやっぱり、初めて尽くしの夫には乗ってもらいたい。
朝から暑いがフェリーそのものは気に入ったらしく、海から見る両岸の風景を見渡している。

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団体客は生真面目に帽子をかぶっている

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私が初めてこのフェリーに乗ったときには、ただただ閉塞感しか感じなかった。
海、というにはあまりにもせまく、あまりにも人工物しか目に入らず、水が目の前にあるのに息が詰まるような思いがした。

乗るたびに感じる、なんともいえない閉塞感。
乗る前からすでにはっきり見えている対岸には、お互いが張り合うような高いビル。
海というものは、限りない“外”の世界へとつながっていて、心を解き放ってくれるものだとずうっと思ってきた。そのイメージをこわす光景だった。
ビルの谷間を這って海へ出て、閉じた海を渡り、対岸へ渡ってもやっぱりビルの谷間を這って。
心が浮き立つ、同時になぜかうんざりする、これが香港なんだなー。


時が経っても、私ってだいたい同じことを書いているのね……と、今さら気づく(2006年に行った香港旅行記・9香港の港篇より)。
しかしシンプルに楽しんでいる夫といると、この海もけっこういいな。

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可愛らしい制服の可愛らしくない船員

「私が香港で一番好きなところに連れて行くから。」と言って、チョンキンマンションに行った。
ヒルサイドエスカレーター沿いのモスクは、5か月前にはすっぽりとシートに覆われていたのが今回はペンキを塗り直してきれいになっていたのに(その写真)、こんどはチョンキンマンションがすっぽりとシートに覆われている。
たった5か月といっても、街にはいろいろと細かいところに変化があるものだ。
旅先を再訪することのおもしろさを感じる。

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あいかわらず黒人や南アジアの男性たちが文字通り黒山のようにたむろする入り口だが、夫は意外に平然としている。
こういう場所が好きな私がいっしょだから、緊張していないのかもしれない。
彼は、痩せてはいるが身長は外国人を含むたいていの人間よりも高いので、体格差から“ビビる”必要がないのかもしれない。
背の低い私にはそれがうらやましい。

「ここに泊まってたんだよ。」
と、ドラゴンホテル(その写真)の入り口にも連れて行った。
うす暗く汚い裏階段をのぼり、通用口を開けては裏通路を通り……迷路のようなこの雑居ビルを、いつ「俺こういうとこダメ、戻ろうぜ」と言い出すかなと思っていたのに、自らすたすた歩いては「ROLEX」と銘打ってある安い腕時計の店や、「NOKIA」と書いてある携帯電話の店などを、可笑しくてたまらないといったようにクスクス笑いながら流して行く。
「なんなんだよこれー。なんでこんなに安いんだ?シャレに一台買って帰ってみようかな。ほしくなるぜこうもあやしいと。」
一人旅のときには私がまったく素通りしていた、猛烈に安い携帯電話ショップを、一軒一軒ていねいに値段を見て歩き、たまに店内に入ってまで値段を確認して喜んでいる。
しまいに「もう出ようよ」と言い出すのは彼ではなく私になってしまった!

私は、A.R.ラフマーンというインド人作曲家(有名なところでは、映画『スラムドッグ$ミリオネア』や『127時間』の音楽を担当している人)のCDがほしかったので、インド人経営のCDショップに入る。
美人なインド人のおばさんとその息子がやっているらしきごく小さな店だった。
私がラフマーン作曲のいろいろな映画音楽を唄ってみせたりするのを夫は「またインド人と交流してるな」と、愉快そうに見ていた。
私のお土産として2枚買ってくれた。
池袋に、インド映画のビデオや食材となぜか中古携帯電話を激安で売っているパキスタン人経営の店があって、子供が小さくて旅行に行かれなかった時代にはよくそこへ行っていた。
20代だった夫は、当時、そのメチャクチャな店内の有り様に心の底から驚き呆れていたが、今はもう私に引っ張り回されてすっかりこういう場所にも耐性ができたようである。

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老舗の喫茶店「蘭芳園(ランフォンユン)」の支店

昼になってやっと朝食にありつく。
チョンキンマンション地下にある、蘭芳園(ランフォンユン)という喫茶店へ。
すでに朝食メニューは下げられ、仕方なくランチョンミートの玉子炒めと出前一丁(日本のインスタントラーメン)という、これ以上くだらなくできないほどくだらない朝食となる。
「ジャンクな味だぜ。おもしれえな。」と、思ったほど嫌がっていない。
旅先の朝食が大好きな夫は、毎朝これだったらきっと怒り出すだろうけど、今日だけだからおもしろがっているのだろう。
店内の様子も楽しげに見ている。

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出前一丁に目玉焼きとランチョンミートが載っている。つまり形は違うが玉子炒めとほとんど同じだ

私は夫がこうも素早く香港になじむとは予想していなかったので、ほっとしながらもとまどってしまう。
フォーシーズンズホテルから一歩も出たくない!と言い出すかな……食事も屋台や大衆食堂は汚そうでイヤだと言うかな……蒸し暑いから歩きたくないと言うかな……などと考えていた。
だから、フォーシーズンズでは「エグゼクティブクラブ」という、追加料金を払えば誰でも利用できるラウンジにこもってしまおうかとも考えた。
ここは一日中ビュッフェで飲食ができ、大変評判がいいラウンジである。
フォーシーズンズ香港でエグゼクティブクラブを利用しないのはバカだ、と言い切るコメントもネットでしばしば見かけていた。
しかし、乗ってくるかと思いきや夫は意外にも
「そんなのいいんじゃない?無駄遣いすることねえよ。外で安いもん食おうぜ。せっかく来たんだから街を歩くほうが楽しいし。」
と、タビビトの模範解答のようなことを言う!
実は私は、エグゼクティブクラブというえらそうな名称のその場所に行ってみたかったので、少し残念だった。
なんだか、徐々にタビビト度数が逆転している?

につづく)

by apakaba | 2011-09-29 23:29 | 香港2011夏 | Comments(2)
Commented by タカモト at 2011-10-02 12:17 x
前半の写真と後半の写真の違い過ぎがいいね♪
どっちもいいなぁ。。。

我が家の年末は上海、香港、ソウルと迷いちう。
Commented by apakaba at 2011-10-02 12:53
出前一丁には、私はショックでした。
ウマイ麺がいっぱいあるのに、これかよ……と。

最近、私も近場旅ラヴに転向したので、どこもいいね!
安いし、同日にすぐ観光し始められるのがうれしいわ。
そして羽田大好き。羽田以外、もう考えられない。
ソウルも上海も行ってみたいです。


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