2011年 12月 16日
7.ジンバランの夕陽〜プリ・バンブーのプールのつづき(1.はこちら)。 結婚式の会場のあるウルワトゥへ向かうため、送迎車に乗る。 道を走っているとところどころ「前にも走ったことがあるな」と思い出す(ウルワトゥへは2008年に行った)。 バリのいろんなジャンクションにある巨大な石像は、どれもすばらしい。 ああいうものってダサいとひどく情けないが、バリの石像はきわめて芸術的である。 本当に、工芸の底力を感じるよこの島では。 それも観光業に従事するようになると、工芸をやっていく人がいなくなってしまうのかな? しかし、必ずしも一方向にばかり流れるわけではないようにも思う。 若者の全員が全員、外国人を相手にした仕事に向いているとは限らない。 やってみても向いていないとわかれば、村に帰って工芸や農業に戻る人も、やはりいるのではないか。 ウルワトゥの「ザ・リチュアル・バリ」という結婚式場は、まだ2年前にできたばかりで、神田うのが何度めかの挙式をしたという。 すでに花婿の正装をして出迎えてくれたタカモト氏は、とてもカッコイイ。 壮絶なダイエットでヨロヨロしているようにも見えるが、とにかくステキになってよかったよかった。 このあとは、思いきり飲んで食べてくれ! 午後1:30スタートの予定が、なぜかヘーキで30分遅れで2:00スタートとなった。 なんとテキトーな進行だろうかとも思うが、バリなのでおおらかな気持ちで待つことにする。 満を持して現れた花嫁花婿の姿を見たら、カンドーで今にも涙がこぼれそうになる。 まだなにも始まっていないのに、今から泣いていては身が持たないと思い、必死にこらえる。 花嫁さんは、本当にきれいだった。 あんなに美しい花嫁さんを見られて、まったく幸せである。 今まであんまり考えたことがなかったが、タカモト夫妻はタカモト氏が痩せるとかなりの美男美女カポーなのである。 しかし結婚式ってどうして感動しちゃうんだろう? タカモト夫妻は別として、ふつうの男女がつきあって結婚しても末永くずっと幸せ……なんてありえない。 私も、結婚して20年たつが、いいことはもちろんいっぱいあるにせよ、泣いたり苦しんだりすることだってたくさんある。 結婚式のときの純粋な気持ちなんて、あっという間に消え去ってしまう。たいていの夫婦もそんなもんだろう。 そうなることが見えていても、やっぱり愛の門出には感動する。 その意味では、もうすでに長年連れ添ってきた彼ら二人を祝福するのは見ていても安心である。 お幸せに〜と皆で拍手。 記念撮影に予想外に時間がかかり、というよりいったん辞去するタイミングもはずし(ここで本当は我々は送迎車で観光することになっていた)、なんとなくいつまでもお二人の撮影にゾロゾロとくっついて回る。くっついて回るのはとても楽しいのでぜんぜんかまわないのだが、雨が心配なのと、ドリス・ヴァン・ノッテンのゴージャスサンダルのせいで足が限界である。 持ってきたビーチサンダルに履き替えるとらくちんになって(ワンピースと不釣り合いだが)またさらにくっついて回る。 式場カメラマンがとにかく二人を笑顔にすることに長けていて、トークを聞きながらこっちも笑ってしまう。 そのうちに、ディナーまでの空き時間にぼちぼち観光に行こうという話になり、いったんお二人にお暇をして、らくな服に着替えて送迎サービスのクルマに乗った。 式場からすぐのウルワトゥ寺院へ向かう。 ガイドさんの説明を聞きながら見学すると楽しい。 メル(多重塔)は偶数と奇数でペアになっており、奇数のメルは神様への、偶数のメルはご先祖様への捧げ物です。とか。 石像に飾り付けてある白と黒のチェック柄の布では、白は清浄、黒は強さを表しています。とか。 ウルワトゥ寺院は、断崖絶壁の眺めがすばらしく、狛犬のようなガネーシャもユーモラスでナイスだった。 ただ観光地なのでいやなこともある。 サル使いとしか言いようのない輩が跋扈している。 観光客が、サルからサングラスやサンダルを奪われると、棒などを使ってサルを脅してうまく取り返し、お礼を10ドルほど請求するのである。 こんな悪辣な商売、ゆるしがたいとも思うが、クタでの雑感「工夫がない」からは一歩リードしているなーと感心もする。 (9.結婚式の夜〜サヨナラ、ジンバランへつづく)
by apakaba
| 2011-12-16 23:18
| バリ&シンガポール2011.11
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Comments(7)
いいねえ、このカップル♪^^
でも、マキさんのところも夫婦仲良しってお嬢様にお聞きしたし。(喧嘩したことないんだって?) 20年も一緒なんて信じられないよ。 今の旦那ともう7年いることすら信じられない。 元旦那とは3年だったし。^^; 円満の秘訣はなんだろ?
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ヒロ
at 2011-12-17 02:47
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apakaba at 2011-12-17 07:17
結婚式レス。
atsukoさん、お嬢様の前では言い合いをしないというだけで……子供のいないところでは壮絶に言い合ったりしますよ! あえてヒケツを言うと、子供がいると「子供の前では取り繕っておこう」とすることかも!(身もふたもない) だからタカモト夫妻も、atsukoさんの今も、子供がいなくてもちゃんと仲よくできているのは……、ん、チワワがヒケツか?まさか? ヒロさん、二人の正面向きをここにアップするわけにいかないので、イメージ写真みたいなのばかりになってもどかしいわ。 ほんとはもっともっとう〜〜〜〜んっとステキでした!と言いたい。 頭が伸びても彼のカッコ良さには支障ないから大丈夫だ。多分
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banana
at 2011-12-17 07:19
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話が終わるところに、ぴったりと『モンキービジネス』の本があるので笑った〜!
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apakaba at 2011-12-17 08:04
柴田元幸さんもびっくりですね。
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タカモト
at 2011-12-17 13:16
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円満の秘訣かぁ・・・
受け流し ちょっと距離を置く(お互いに立ち入らない) かなぁ。 んーーー、確かにチワワもありかも。 喧嘩しても「なー、ピーっ」って言えば何となく収まるし。(笑) まーとにかく「雨が降らなくて」よかったよ。 晴天でなくとも雨だけは・・・・と、お祈りしていたし。 あれからもう1ヶ月だもんなぁ。。。 >神々しいまでの美しさです をいをい。。。。 嫁に言っとくよ。(マジ喜びますわ) 痩せてると・・・・ はぁ。 この前も言ったけど痩せたけど決して痩せてはないらしいですから。 ジャンル的にはヒロ側ですし。(笑) 本日、挙式の朝と同じ体重でございます。
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apakaba at 2011-12-18 01:51
タカモトさん、挙式の朝と同じ体重を維持して、韓国に行ってきてください!
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アバウト
以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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