あぱかば・ブログ篇

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2011年 12月 28日

“南の楽園”はいくつあったの  11.プジャ・サラスワティ〜リサイクルバー ROUND BAR

10.イブ・オカのバビグリン〜ウブドゥへのつづき(1.はこちら)。

本日最大のイベントは、成瀬さんのお友だちのお宅訪問である。
ちょうど明日がプジャ・サラスワティというお祭りに当たっているため、ご友人のお宅にお邪魔して、祭礼の様子を見学させていただくのである。

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ご友人は、バリヒンドゥーのシヴァ派(だったと思う)の最も位の高いお坊さんなのだという。
そのご尊顔はもう、まるで、生き仏のようである。
こんな方になにか言われたら、なんでもそのとおりなんだと即刻納得、というか信じちゃう。
でも、徳の高いお坊さんだからといって近寄りがたいということはなく、まるで逆で、見知らぬ外国人の我々が突然お邪魔してもずっと笑顔を絶やさず、成瀬さんにもやんちゃな子供のように体をこぶしでつついたりバシバシたたいたりしていて、親しみやすいことこの上ない。
真っ白な長髪を頭のてっぺん近くで丸くまとめていて、そのヘアスタイルがお坊さんという言葉からはピンとこないけど、そういえばインドのサドゥーもこれとまったく同じアタマをしていたことを思い出した。




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書き物をしている、徳の高いお坊さん

そのお坊さんの息子さん(も、お坊さん)からいろいろ説明を聞く(彼の話を成瀬さんが訳してくれる)。
ここはふつうの民家ではなく、お坊さんの住まいなので、おうちの敷地の中がすでにお寺チックなつくりになっている(でもお寺ではない)。
ちなみに生理中の女性は入ることができないという。
祭礼のときに、人に出す食事をつくる建物や、ふたりの奥さんが住む建物がある(ふたりの奥さんがひとつの部屋で寝てるの?不思議だ)。

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息子さんの3人の子供たち。左端は徳の高いお坊さん夫人=息子さんのお母さん。勝手に「第一夫人」と命名

温厚そうな目の息子さんも、黒い長髪を後ろでおだんごにしている。
ほどいたらずいぶん長そうだ。
髪型のことを私が質問すると、お坊さんの位によって、髷(=おだんご)の高さが変わり、最高位は一番高く結い上げることができ、息子さんのようにまだ最高位までなっていない人はちょっと低い位置で髷をつくるという。
なんでも質問はしてみるものである。
息子さんは、きのう、ひとつお坊さんの位が上がったという。
難しい試験にパスしたのだそうだ。

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勝手に「第二夫人」と命名。

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年はわからないがなぜか少女のような雰囲気

サラスワティ(ヒンディー語ではサラスヴァティと呼ぶ)は日本では弁財天として親しまれている、技芸や学問などの、知を司る女神である。
プジャ・サラスワティは、この女神に感謝を捧げるため、明日は24時間、本を開いたり音楽を楽しんだりしてはならないことになっているそうだ。
たくさんの書物と巻物をおさめたケース(ロンタルという)が、山と積まれていた。
その山の中に、息子さんが試験勉強に使っていた本もあった。

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この中に試験勉強の参考書?問題集?もあるのです

たくさんの石の塔が密集していて、シロートの目にはどれも同じような感じに見えるが、実は奥まった位置(北東の角)に最も重要な神が祀ってあるという。
北東の方角が宗教的に重要らしい。
徳の高いお坊さんの居所の天井の絵はやたらとカラフルで、花などの模様が日本的なのだが、木でできたその天井の羽目板は日本のお寺がバリで天井画をつくらせて余ったものを嵌めているとのことだ。
たしかに、バリ人のモノをつくる工芸技術はすばらしいからな。

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まるで都心の建て売り住宅もしくは墓地のように密集した塔たちだが

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最も重要なのはこの塔らしい!頂上の部分をアップにしてみると

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あのコドモみたいなふるちんさんがご本尊だ。私の望遠ではこれが限界だが、高いところにおわします。

徳の高いお坊さんが最高位に就く儀式のとき、一度死んでまた生まれ変わって最高位になるという行程があり、ちゃんと棺桶のようなものも用意してその中に横たわって死んだようにして、そこから起き上がった瞬間、出席していた成瀬さん(というかその場にいた人たちみんな)は“ほんとに生まれ変わった”と感じたという。
一段、徳の高いお顔に、はっきりと変わったのだそうだ。
その瞬間を見たいものだなあ、と思う気持ちはもちろんあるが、それ以上に、そのようなモノスゴイことが、世界中のほとんど誰も知らない場所で行われている、ということのほうに感慨を覚える。
宗教の大きな体験というものは、かように……当事者とその場にいる者にとってはセンセーショナルなのに、同時に世界のほとんどの人間はそれを知らない、かそけきものなのか。
どんなに当事者たちにとって大きくても、パーソナルな体験か。
だがこの徳の高いお坊さんのように、お顔を見るだけで幸せになる人がいる(じっさい私もかなり幸せ)ということも、まぎれもない徳だもんな。

皆で幸せな気持ちになって、このお宅を辞した。
成瀬さんのおかげですばらしい体験になった。
このあとは、ふくちゃん♪とニョマンさんも、ニョマンさんの家でプジャ・サラスワティがあるため、帰っていった。

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夕刻から、バイクで寺院へお参りしに繰り出す人々。

残った4人で成瀬さんのお気に入りのワルンへ行く。
そこでまたもシーフードを食べるが、どの店も味付けが少しずつちがうので、シーフード続きでもちっとも飽きない。
毎食、ワイワイと楽しく食べているせいもあるかもしれない。

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ステキなワルンの席から見える蓮池を撮ろうとしていつの間にかヒロさんを撮っていた

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サカナもいいけど厚揚げもいいね。ほぼベジタリアンな日常なので

ステキなワルンを出て、イケてるバーへ。
「ステキなワルン」「イケてるバー」と、あまりに安易な表現が並ぶが、喉のつぶれたヨッパライなので見逃してください。

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イケてるバーの看板とヒンドゥーそのものの飾り付けが違和感なく隣り合って建つ

イケてるバーは、廃材を利用してインテリアにしている、リサイクル・リユースなバーなのである。
オーストラリア人の設計だという。
ここの写真を、成瀬さんのfacebookのページで見て、是非行きたいと思っていた。
なるほどいろいろな工夫がされていて、日本その他の外国レベルに十分カッコイイ。
工夫バンザイ。工夫しないとね(6.クタ雑感参照)。

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カエルの卵のようなのはペットボトルのフタ

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ソファは廃ジーンズ生地リサイクル

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灰皿は空き缶リユース

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バーカウンターはバリの東屋風と近未来的なテイストの融合。外国人旅行者がよく似合う空間

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カウンタースペースのスツールは自転車

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シャンデリアはフラスコ

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ショートのカクテルを二杯飲んだがどっちもおいしかったな。

いろいろなおしゃべりをして、実にたのしかった。
これで喉さえつぶれていなければもっとスムースに私もしゃべることができたのに、後悔先に立たず。
連日アルコールを喉に流しているのも悪化している原因だと思うが。
それでも1年ぶりくらいに会う成瀬さんのお話は、あいかわらず軽妙でおちゃめであり、嗄れた声で笑い転げた。
バリと東京という距離って、一体なんなのだろうと思う。

12.王道な観光(ショッピング・寺院見学・マッサージ)へつづく)

by apakaba | 2011-12-28 01:08 | バリ&シンガポール2011.11 | Comments(8)
Commented by ヒロ at 2011-12-28 02:51 x
そうそう、自分もなぜか彼女を第2婦人と思ってました。W
確かに第2婦人は少女の雰囲気が、第1婦人は現実というか、その息子・娘は笑顔だったけどどう思っているのか平均日本人には分からない。。
そうか、あのご本尊は「ふるちんさん」と表現すればよかったのか。。〈' ▽ ' 〉
ヒロさんは、頭と背中の面積の対比がおかしい。。汗
魚眼レンズで撮ったの?(自虐
Commented by ぴよ at 2011-12-28 08:36 x
「ふるちんさん」ってw
でも現地にいた時はたしかもっと直接表現してたよね。「ち〇この神様」って呼んでた記憶(ヲイ)

あのお坊さんは今思い返しても本当に人を幸せにさせる素晴らしいご表情をされた方だった。
あんなに穏やかで神々しいお顔の人に会ったのは初めての体験でした。
Commented by banana at 2011-12-28 13:01 x
ふるちんだのなんだのと、ちょっと目を離すとこれだから..ったく。あの神さまのお名前はチンティア!
Commented by apakaba at 2011-12-28 13:56
だったらほぼ合ってませんか?(名前)
Commented by apakaba at 2011-12-28 14:05
ヒロさん、なぜ魚眼風かというと、アタマは頭蓋骨があるからです!

アタマは無限には大きくならないからです。

体は骨の上に肉がつくから、無限に巨大化できるのです。
ヒロさん、ほんと、私はあなたの体が心配だよ。
Commented by apakaba at 2011-12-28 14:07
ぴよさん、ちんこの神様は我々3人の秘密にしておこう。
あっ、書いちゃった。伏せ字なしで。

bananaさん、チンティアというのですか。
うん、やっぱりほぼ合ってる。
ちんがつかないと始まりません。
Commented by ふくちゃん♪ at 2011-12-29 08:41 x
え?チンティア?

わたしもリサイクルバー行きたかったなぁ。
あの日は家でお祭りがあったんじゃなくて、帰ってからどこかのお寺に行きました。
当日になってから、今日は夜お寺行くから7時に帰るよ、と言われたので実は「先に言うといてよ、バリ人め」と思いつつイラっとしてたんですよ(微笑)
Commented by apakaba at 2011-12-29 13:16
バリ11回レス。
ふくちゃん♪、チンティアって人名にもいっぱいあるのね。

ふくちゃんが内心イラッとしていたなんて……なんか、可笑しい……あのバーは、夜に見るとイケてるけど昼間にはペットボトルの安っぽさとかが目立つのではないかなと思いました。
暗いとカッコイイ。


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