2005年 05月 10日
先週の日曜日、 「母の日かー。資金難だけど、まあ、鉢植えの花でも買ってこよう」 と思い立ち、子供ふたり連れて花屋へ行く。 私は私の母に、安い蘭の鉢植えを買った(義母にはすでに花束を贈ってあった)。 「コシヒカリ」が、 「わたしもおかーさんにお花をかってあげるー。」 とついてきて、ピンクのカーネーションをバケツから一本すいっと抜き出し、店員さんに 「これください。」 としっかりした声で頼んでいる。 私は知らんぷりで他の店員さんに、鉢植えのラッピングを頼んでいた。 一本きりのカーネーションにリボンをかけてもらい、「200円です。」と言われたら、 「あ!おさいふがない!」 「どうしよう『アキタコマチ』おにいちゃん、お金出して。わたしおさいふわすれてきちゃった。」 「コシヒカリ」はさすがに私に頼むのは気が引けたようで、とっさに兄に泣きつく。 「アキタコマチ」は、 「どうしてお金を忘れちゃうの。買い物に行くときはまずなによりも最初にお金を持ったことをたしかめないと、だめなの。お金持たないで買い物できるわけないでしょう。」 とまったくの正論を言う。 でも、あーあ、「コシヒカリ」は「ひーん」と泣き出してしまった。 私がお金を出せば早いけれど、どうしよう。 店員さんも困り、気まずい状態。 「アキタコマチ」にこっそり「ちょっと、とにかく今は出してあげな。持ってるんでしょ?」 と言い、「アキタコマチ」がお金を払って収まった。 帰りのクルマの中で、さっそく「アキタコマチ」が 「おかーさん、あの200円どうなるの、オレが立て替えてるんだけど。」 と言うので、私が払った。 留守番していた「ササニシキ」に顛末を話す。 「ササニシキ」は、 「お金を持ってこなかった『コシヒカリ』が悪いけど、どうして『アキタコマチ』がおかーさんから請求するの。それじゃ母の日のプレゼントはおかーさんが買ったことになる。そんなのおかしい。ふつう、『アキタコマチ』がお金を出したら、もうその場で“ふたりから”ってことにすれば、『コシヒカリ』も納得するし、『アキタコマチ』だって便乗してプレゼントができるし、みんながいい感じ。」 と、それなりに年長者らしいことを言う。 「わかってるけどさ……だって、『コシヒカリ』が、そういうときにいつもオレに頼ればいいと思うようになっちゃうし。オレはオレでプレゼントをしたかったんだよ。今は胃の具合が悪くていいプレゼントが用意できないし……“ふたりから”はいやだったの。」 「アキタコマチ」にも言い分がある。 トラブルの原因の「コシヒカリ」は、だれのお財布から200円が出たのかなど、すでにけろりと忘れて、 “ははの日カード はの日(←ははの日のまちがい)おめでとうございます” と、ボール紙を小さく切ったカードを花に飾り、空き地で雑草も摘んできて花を増量してプレゼントしてくれた。
by apakaba
| 2005-05-10 23:49
| 子供
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Comments(12)
ひとこと。
うらやましいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
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いま、次男がずーーっと学校を休んでいて、苦しい日々です。
退院はしたものの、まだ学校には行けてません。 本人もつらいでしょうが、ワタシもとても暗く、落ち込んでいる毎日なの。 それでも、やはり子供はたくさん喜びをくれます。
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K国
at 2005-05-12 11:35
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子供の具合が悪いのはたまりませんね、私も小学校から中学になる頃
目の奥が痛くて何度か学校を休んだ記憶があります、その頃はダンダン 見えなくなるのだろうかと心配しましたが体も年々丈夫になってきて 今ではか弱い事を言っても誰も信用してくれません 無理のない程度のスポーツをすると良いかもしれません 内蔵を鍛えておかないと後の踏ん張りが利かなくなります 勉強はその気になれば何とかなります(私がこんなこと言ってしまった)
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のこのこ
at 2005-05-12 13:28
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いい話。
いいなぁ、ホントに。 子供早くほしぃ~~~~。 友達の友達が42歳で生理が終わっちゃって子供ほしかったのにつくれなくなっちゃった話を聞いて、めっちゃ焦ってしまいました。 アキタコマチ君、はやく良くなるとイイね・・・ でもごめん・・・あきたこまちとこしひかりとささにしき、どうしても誰がどれか覚えられないの。覚え方のコツってない?(汗)
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三谷眞紀
at 2005-05-12 15:59
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目がだんだん見えなくなるかも、なんて、Ray(レイ・チャールズの伝記映画)みたいだあ。
ふだんはサッカーをちょっとやっているのですが、いまは全然、走ることはおろか歩くことさえ長くはできません。 そうですね内蔵を鍛えて……、って内臓じゃろうが〜〜〜! のこのこさん、42歳であがっちゃったら、うう。そうか。 ワタシね、べつに急がなくても、育てるのはたいへんだとしても、生むことくらいは50近くでもできるんだから……とか思っていました。 でも卵を出さなくなったら生めないのかそうだったか。 でもアンジェリーナ・ジョリーやニコール・キッドマンも、子供は産んでないけど育ててるし。 美女は生まなくても育てることが、……??なんともいえませんが〜〜。
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三谷眞紀
at 2005-05-12 18:51
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3人のコメハンドルは、一応本名にちなんでいるので、本名を知っている人はすぐに覚えられるんです。
なのでコツはないです。 ひとつ、「アキタコマチ」は女の子じゃないってこと。 みんな娘を小町がつくようにすればよかったのにと言うんだけど、まさか自分の娘に「小町」はないだろ?ってことで。 でも覚えられない人のほうが多いと思うので、いつも本文の中にさりげなく年齢や兄弟の上下がわかるように書いています。
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syunbick at 2005-05-12 19:26
内の部落は子供の男女の偏りが激しくて、すぐ上の家は男の子四人
名前もサトル、マサル,スグル,ワタルとややこしいので一番目二番目 で済ましている その上は道路を挟んで二軒とも女の子三人と偏ってる 親の年齢は近いけど子供の年齢差はかなりある,こうなると若くて産んだ 方が楽になってくる 友達のカオルさん年は一緒だけど長男32歳で四女4歳再婚したとはいえ、成人式の時70歳だぜ
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紫陽花。
at 2005-05-13 07:42
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そうか、アキタコマチ君大変だなあ。。周りももっとつらいけれど。彼のプレッシャーになるからそれを出せないしね。
うちもあまり悲しくて思い出したくないことがありまして。数年以上可愛がっていたインコがカラスに襲われて天国に召されました。「ペットロス」、悲しいですね。先代インコは日光浴が少なくてくる病症状が出たので、今度のインコはたっぷり日光浴もさせてご機嫌、世界一利口で可愛いインコ(我が家的には)でした。でも、まさかカラスが、ケージを開けるなんて・・。 娘は母の日に我が家のインコによく似た目を持つフクロウのぬいぐるみをプレゼントしてくれましたが、はあ、いくら私が可愛い物好きといっても、毎回こんな感じのプレゼントは22歳になって、ちょっと手抜きすぎない?と内心思ったいけない母です。ぬいぐるみばっかり集まっちゃってちょっと困っているんです。あれって洗えないし、インテリア的に部屋に合わないし、かといって目に付くところに置かないと彼女が傷つくだろうしと。親子でも結構気を遣うんですよね。
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三谷眞紀
at 2005-05-13 19:45
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ネット上では明るいのですが生活はめちゃくちゃクライです。
今日も家で苦しんでいました。長期戦だと大きく構えるしかなさそう。 インコはご愁傷様でした。 病気や寿命ではなかったんですね。お気の毒です。 そのインコは、先日掲示板に書いていた迷い鳥のことですか? K国さん> 名前を言わない国もあります。 バリなんかは本名を言わず、一番目の男子、二番目の男子といった決まった呼び方で呼ぶんです。 似た呼び名だらけで混乱するように思えるんだけど。 今日、たまたまふたりの友人から、流産したという話をたてつづけに聞きました。とてもショックです。 子供一人産んでオトナになるまで育てる、って、奇跡みたいなことだなと思ってしまうときがありますねえ。
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K国
at 2005-05-13 21:42
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アキタコマチ君とにかく気持ちだけは明るくなろう何とかなるさで良いのです、学校に行けなくても大丈夫なのです、明治維新以前は寺子屋です
豊臣秀吉だってエジソンだって学校には行ってません 社会に出て冷静に考えると親の教えが一番です学校で習った事は しっかり忘れてます 今時の頼りない先生の十倍は頼もしい眞紀先生がついてます 彼女の知識を貰える今は学校に行くより素晴らしいのだと思う 世界的に人口は増えましたが人間のスケールが小さいのは教育が行き届きすぎたせいではないかと考える 今は自分の考えを育むチャンスと思うなら焦る必要はありません 今の状態はチャンスなのかもしれません
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三谷眞紀
at 2005-05-13 22:17
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K国さんのお言葉はとんでもなく心に染みました。
入院中とちがって24時間いっしょにいるので、苦しんでいる合間にほんとにいろんな話をします。 >今は自分の考えを育むチャンスと思うなら焦る必要はありません >今の状態はチャンスなのかもしれません そういうふうに考えることもできるのですね。 私も、大きく構えようとは思っているけれど、ずっと外出もできないことで知らず知らずのうちに息詰まり、追い込まれていたかも。 死んでしまうような病気ではないので、いずれ治ります。 治ったら、けろっとして、そんなこともあったなーと思い返すんでしょうねえ。
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K国
at 2005-05-14 13:30
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そう言って頂けると嬉しいです
日本の高校生の三分の二は分からない授業を受けて無駄な時間を過ごしています、もっと職業の方に目を向ければいいのですが 悲しいかな親は勉強の事しか子供に言ってません 小さい頃から何になるのかどんな仕事をしたいのかを子供に考えさせてないのです高校を卒業する頃に仕事をしろと言われても 何をしていいのか分かりません、小さい頃から目標があればその仕事を見ます,子供ながらに考えます夢のような事でもいいのです 年とともに分かってきます ヨットの堀江さん、山の三浦さん、野球はイッパイいます、歌だっています、自営業の親は子供に働く姿をみせています、時々こき使います 子供は他の大人と交わります 日本の一割が自営業です、しかし子供が活躍してる比率は非常に高い それは子供の夢えの挑戦を反対しないからです、仕事でも何でも 挑戦したことのある人はやってみろと言います、やったことのない人は 世の中そんなに甘くないよと言います,それは自分がした事が無いから アドバイスの仕様が無いからです、何かした事のある人の話を子供に 聞かせましょう |
アバウト
以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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