あぱかば・ブログ篇

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2012年 07月 09日

七夕スペシャル 夏だミールスだ南インドだ!

※写真はすべて「アキタコマチ」です。


おとといの土曜日、国分寺のカフェスローで開催された「七夕スペシャル 夏だミールスだ南インドだ!」のイベントに、次男を連れて参加してきた。
1月に行われた、「南インドのお祭りポンガル!(記事こちら)」と同じ場所で、インド芸能と、マサラワーラーのお二人の料理を楽しむ会である。

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高3の次男「アキタコマチ」は大学へ進学せず、卒業後は調理師の勉強をする。
1年勉強したらもう社会へ出るだろう。
そのため、できるだけいろんなおいしいものを食べさせ、いろんなすてきなお店へ連れていき、大人に会わせて、学んでほしいと思っている。

“インド料理”と聞いて、次男は
「ナンあるの?」
と聞く。
「いや、長粒米がドバッとバナナの葉に載せられて、ドロドロしてないスープみたいな野菜のカレーが中心。手で食べる。わんこそばみたいにいくらでもおかわり自由、というか勝手によそわれる、南インドの食堂と同じスタイル。」
と答えると、想像がつかないようで不思議がっていた。

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豆乳と梅ジャムのラッシー

実際食べてみたら、今まで食べてきた“日本でのインドカレー”の常識をくつがえす南インドの味(そしてオリジナリティーあふれる野菜づかい)にびっくりしている。
今回も、夏野菜をふんだんに採り入れた各種のお料理はすばらしかった!
とくにつるむらさきのコロンブ(酸味の効いた煮物)とポディ(炒り豆のふりかけ)が……いや、どれも甲乙つけがたくおいしかった!
ひっくり返るほどおなかいっぱいになっても、野菜とコメだけなので、脂っこい肉を食べすぎたときのようなイヤなもたれ方はしない。

料理を楽しんでから、ダンスと演奏に入る。
古典舞踊のバラタナティヤムを踊った葛西恵理奈さんは、ダンス中は空間を圧倒し支配するような存在であるのに、ひとたび音楽が止んでMCに入ると、魔法が解けたようにかわいらしい女性にもどって、話しながらハァハァと荒い呼吸をいっしょうけんめい抑えている。
踊っている最中は、口元はきりりと引き締まったままで、呼吸など忘れているかのようだったのに。
凡庸な表現で恐縮だが神懸かりを感じる。
インドの踊りは本来が神に捧げるものだということを思い出す。

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暗い会場で速い動きを繰り広げるダンスを撮るのは大変だっただろうが、「アキタコマチ」は葛西さんの美しい表情をよく撮っていた。
「アキタコマチ」が葛西さんに写真を送ると喜んでくださり、ご自身のブログに使ってくださったそうだ。

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インド古典音楽の部では、古いお友達の的場裕子さんが大きな弦楽器のヴィーナを、入野智江さんは両面太鼓のムリダンガムを、そしてポンガルの集まりのときにも活躍した久野隆昭さんが素焼きの壺を指で叩くガタムを、ソロで、二人で、三人で、さまざまな形で演奏した。
ガタムとムリダンガムは聴いたことがあったがヴィーナは初めてで、細かい装飾の施されたその優美な楽器の姿に、まずうっとりした。
音はシタールのようにビィンビィンと鋭く響き渡る感じではなく、もっとまろやかで、幸福な世界に誘い込まれる調べである。
調弦が、合っているのだろうがなんとなくアンダー気味に合っているような……すべての音が、ちょっとずつゆるめにチューニングされているように聞こえる。
誰をも赦してくれているような音色なのだ。
いくつかの曲を演奏したが、どれもガネーシャやラーマを讃美し、信仰心を表している曲である。
神を讃えることは神を抱擁すること——ヴィーナの音には、そんなたまらないやさしさを感じた。

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ブルーのサリーが波打つ海のよう。的場さんがサラスヴァティーに見えたよ!

まったくすばらしい夜だった。
お開きになってから、だらだらと居残って、スタッフの食事タイムのときに、次男を連れて会場にいたいろんな知り合いに挨拶した。
皆さん快く挨拶してくれたが、中でもマサラワーラーの鹿島さん(カシマワーラー)の言葉は胸に残った。
私が、
「息子が料理人になりたいんですが、どうやって料理を身につけていったのですか?」
と質問すると、カシマワーラーはきわめてフランクに、だがきっぱりと、
「たくさん作ることです。難しいことは考えないで、考えてもしょうがないんで、とにかく、毎日、毎日かかさず3,4品ずつでも料理を作る。そのうち自然にうまくなります。
僕もやり始めたころは、ひどい味のことがありました。
出来立てときは『おいしい』と思っても、翌日になるともう苦くて食べられないとか。
だったらまた作る。
できるまで作るんです。」

真理はシンプル。
南インド料理はシンプル。
でも、野菜の限りない味わいの可能性を持ってる。

「アキタコマチ」がどんなジャンルの料理をやることになるのかは、まだぜんぜんわからない。
料理の先輩のシンプルな言葉は、人生の大きな岐路が近づいている次男にとって、力強い励ましになっただろう。
学校にいるだけじゃ絶対知りえない、いろんなことを一晩で知っただろう。
連れてきてよかった。

出演者の皆さん、スタッフの皆さん、会場で会った友達の皆さん、楽しかったねー!

by apakaba | 2012-07-09 22:58 | 食べたり飲んだり | Comments(4)
Commented by Akiko at 2012-07-10 17:33 x
楽しかったですね~
でも最大の驚きはアキタコマチ君の好青年ぶりですよ!!大人と自然に交じれるのは人間力というか才能というか。私は普段機会がないから、若い人と接するのは結構戸惑うのです。でも彼の場合は壁を感じさせないんですよね。
3人兄弟の真ん中で独自性を発揮しているというのも勝手に応援したい気持ちです。私も真ん中で、親兄弟が理系専門職なので会社で働くということの意味もわからなかった。でも自分が18歳の時は同世代の中に閉じこもって幼稚だったなあ・・・
そうそう、マキさん一家のビジュアルの完成度の高さにもすっかり感心しましたよー
Commented by apakaba at 2012-07-10 19:40
こちらこそ、楽しかったです!
あの会は食べるのに忙しくて、ふだんの我々にしては飲まずに終わるというのが少しさびしいんですが、でも誘ってよかったわ!

おそらく、“母親がいい年した息子を連れて出かける”って、かなりイタイ話だと思うんだけど、彼の場合ぜんぜんそんな感じになりません。
私のほうも息子ベッタリということでもなくて、話しやすい男です。
でもあの子は幼児のころからあんな感じなの。
ビジュアル的には一人だけ橋の下から拾ってきたように血のつながりを感じさせないし……いや、たしかに生んだと思うが……
Commented by ぴよ at 2012-07-11 23:26 x
とりあえず酔っぱらってるので1つだけ…
ダンサーの葛西さん?の横顔が生き生きとして美しい写真!
これ凄い!アキタコマチが撮ったの?マジ凄い!
相変わらずバカっぽいコメですまん。何しろヨッパなので。
でもこの写真本当に凄くステキ!感動したわ!!
Commented by apakaba at 2012-07-12 00:15
「アキタコマチ」はライブ撮影のバイトみたいなことをしてるから、こういう撮影はうまいよねえ〜。
ご本人も喜んでくださったのです。
あいつなかなかやるでしょう!


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