あぱかば・ブログ篇

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2014年 06月 26日

入院生活をふりかえって

すばらしい入院生活も、とうとう明日でおしまい。8日間の入院だ。
明日、最後の点滴を入れたら退院する。
あさってには仕事に行かねば。

顔面神経麻痺の治りはまだ表れない。
しかしみんなが完治するというから、完治を信じている。

実に楽しい入院だった。
自分の病気が、重大な病気の人に較べて笑っちゃうほどのものだったからだが。

運動不足解消のために、夕食後の静かな時間にベッド400床の院内をくまなく歩き回ると、たくさんのすごいお年寄りが苦しみながら寝ている。
ふだん、保育園児という、ピチピチプチプチとはじけそうな人間と接しているから、この落差は新鮮だ。
みんながんばってるのだなあ。
病院の廊下を徘徊して、それとなく部屋のベッドをのぞいて歩くと、自分が院長か幽霊になったような気分だ。
とても客観的になる。
鈍感になるとか、冷たい感情というのとはちがう。
こうして弱って死ぬのだなあということがわかるだけだ。

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ある昼食。にんじんのすまし汁、お好み焼き風玉子焼き、いんげんのあえもの。私はいんげんが大好物だ

この病院のスタッフは、皆とても若い。
この病棟の特徴なのか知らないが、男女の看護師さんたちは若者ばかりだ。
若い人が働いているのはいい気持ちだ。
廊下やナースステーションではわいわい楽しげなやりとりが聞こえる(決してうるさくはない)。
まるで大学のキャンパスみたいな明るい雰囲気で、激務なのだろうけどこんな感じの職場ならけっこう楽しく乗り切れそうじゃんと思う。
若者の雇用があるのはいいことだ。

若い人たちはいろんなタイプの患者の扱いを、よく心得ている。
年配のベテラン看護師は、だいたいはすばらしい方だが、中には無神経なことを言う人もいるものだ。
でも若い人は、気の遣い方が自然だ。
“空気を読む”世代は、やさしい。
入院患者を扱うような、人と人とのやりとりで瞬時の反射神経を必要とされる仕事に、彼らはとても向いていると思う。

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ある昼食。冷やし中華と肉団子。なぜかつけだれ。かけてもよかったか。麺をすするのは顔面神経麻痺には無理

私の部屋は4人部屋で、カーテンで仕切られているからお互いほぼ顔を合わせないままだが、入れ替わりいろんな人が入っては出て行く。
その気はなくても、カーテン越しにいろいろな人生を垣間見てしまう。

一人暮らしの年配の女性たちは退院後が心細そうだ。
結婚している女性たちは、お見舞いに来る旦那さんの前では気丈にふるまっている。
旦那さんたちのほうが、心細そうである。
「(お前が入院して)さびしいなあ」と口に出す人もいれば、「いいよまだ面会時間ぎりぎりまでここにいるよ」と粘って、病気の奥さんに「もう帰りなさいよ」と追い返されたりしている。
みんなとてもやさしい言葉を、やさしく奥さんにかけてあげている。

しかし患者さん(入院中の奥さん)は、本当は心細いのだ。
私以外はみんななにかの手術をひかえているか術後かである。
彼女たちは、説明に来る医者の前ではおとなしく、やはり気丈にふるまっている。
しかし若い看護師さんが来ると、こっそりと不安を打ち明ける。
旦那さんの前でも、医者の前でもしゃんとしている女性患者さんは、看護師の前だけでは本音をもらしている。
何度となく聞いた。

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最後の晩餐、海鮮チャンプルと揚げ茄子醤油和え。茄子に目がなく野菜大好きなので最高だった!というかどの食事もおいしかった!ありがとう病院食

病院は、社会での立場がスルッと逆転するところだな。
どんなえらそうなおじさんも、手術衣を着せられて髪を隠す帽子をかぶせられれば、ただの患者。
そんな格好で若い看護師さんに説教したって、悪いけど笑っちゃう。
私はPCを持ち込んでSNSをやっていれば、誰もお見舞いに来なくても励まされたし少しもさびしくなかったが、PCを使えない患者さんには毎日が単調で、不安のやり場がなく、看護師さんにぶつけるしかないのだろう。
まったくインターネットバンザイだ。

そんなわけで、ともかく社会復帰……この一週間、たくさんの励ましありがとうございました。
おかげで私は、ずっと平穏な気持ちで入院生活を送れました。
ほんとはもっともっとブログを書きたかったけれど、一応患者だし、これくらいで。おほほ。
怒濤の更新をぜひ読んでね!

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実は香港旅行記ジオパーク編も書いたのだけど、それは明日の更新に回します。

by apakaba | 2014-06-26 23:35 | 健康・病気 | Comments(0)


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