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あぱかば・ブログ篇

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2004年 07月 20日

「オトコにわすられて……」和泉式部日記

ogawaさんより、掲示板に「貴船神社へ行きました」との書き込みをもらい、「貴船神社って、なんか、どっかで、聞いたことがあったな」とこの数日引っかかっていた。
今朝、掲示板を開いたら、常連の皆さんからホトトギスの初音についての書き込みが続いており、その中で与太郎さんが和泉式部日記の歌を引用していた。
貴船。時鳥。和泉式部、ああ、そうか。
10年前に書いた当書評欄の『和泉式部日記評』の文中に出てきたことばかりだったのだ(詳しくは評をお読みください)。

和泉式部が有名な「あくがれいづる…」の歌を詠んだのは貴船神社へ詣でたときのことだった。
その註が、「男に忘られて侍りけるころ」ときたもんだ。
古文では「男」とか「女」とか、とってもストレートに言う。
いまの日本人が会話していて、「女がさー」とか「あたしの男が」とかいうと、あまり上品には聞こえないけれど、当時は堂々と「男からほったらかしにされてる今日このごろなワケ、あたし。だからぱーっとお参りして厄落としなの〜」ってノリだ。
おおらかでいいなあ。
10年ぶりに読んでしまったよ。

こんなふうに、いくつかの偶然が重なって、「ん?なんだろう?」としばし考えていると、するするっと符号が一致するような日って、ありませんか。

by apakaba | 2004-07-20 23:52 | 文芸・文学・言語 | Comments(0)


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