2007年 07月 24日
映画の話つづきですが……とりあえず、並べてみます。 麦の穂をゆらす風 さしもの名監督、ケン・ローチもトシかな?と若干感じた、“言いたいこと直球”ものの作風。 アイルランド独立戦争と内線を描いた作品で、ストーリーは骨子がしっかりしているものの、やや踏ん張りがきかなくなっている感あり。 明日へのチケット とかなんとかいいながら、つづけざまにケン・ローチいってみよう。 ケン・ローチ、キアロスタミ、オルミという三大監督によるコラボもの。 映画っぽい映画で、ラストはクスッと爽快。 ライフ アクアティック どうも私はビル・マーレイと相性が悪いみたい。 『ゴースト・バスターズ』のころから今ひとつだった。 『ロスト・イン・トランスレーション』も『ブロークン・フラワーズ』もなんだかダメだった。 たいていのおじさん俳優は好きなんだけれど、なにが合わないのでしょう? テープ 今さらですが……いいね、イーサン。小物〜な役をやらせたらほんとにうまい。 モーツァルトとクジラ ジョシュくんも好きだが……自閉症の若者は上手、でも話がさして目新しくなく。 カポーティ フィリップ・シーモア・ホフマンの渾身の演技には感心。 キミ、本当に気持ち悪いよ……そして異常。そして勘に障る。そしてキミって本当に俗物。 観客の勘に本気で障る、これこそ俳優! 『冷血』を先に読んでいたが、映像はほとんど想像どおりというところだった。 サムサッカー 青春ものというのかなんというか、17歳になっても指しゃぶりのクセが治らないボクが、徐々に自立していくお話。 なんだかほわーんとしていて、一人キアヌの陰湿さだけが妙に光る。 二十日鼠と人間 スタインベックの同名小説の映画化、やや古いですが。 映画っぽい映画だったなあ。 マルコヴィッチとゲイリー・シニーズ、両方好きなので文句なし。 マルコヴィッチが知恵遅れの大男、ゲイリー・シニーズが聡い小男という役だったが、二人の身長や体つきって実際とだいぶちがうような……でも感動したのでさっそく文庫本も購入。 HAVEN オーランドくんに尽きるでしょう。 顔もいいが着々と演技力を身につけている彼がとっても好きだ。 ブラック・ダリア ジョシュくんがちょっとなあ……原作者エルロイのブラックな世界観をうまく映画に盛り込めず大苦戦。つまらんよ。 デ・パルマどうした。 そして絶世の美女役があれ、あのボクサーの女の人……なんだっけ、ヒラリー・スワンクというのはさぁ。見たくないって感じなのですが。 ジョシュくんの性欲はとどまるところを知らずそれにはビックリ。 ゴシカ ストーリーがいいと宣伝されていたが凡作。 ペネロペちゃんだけがよい。 知りすぎていた男 ヒッチコックでもたまには。 なんというか古典的映画だったなあ。 すごくおもしろいこともないけどなんとなく最後まで目が離せないという感じで。 男が女を愛する時 メグ・ライアンの“全裸風呂場で転倒”シーンがちょっと見もの。 アル中の妻を立ち直らせたいと奮闘(空回り気味だが)するアンディ・ガルシアよかったです。 今まで注目していなかったけど好きになった。 L.A.コンフィデンシャル これが本欄で一番おもしろかった! 『ブラック・ダリア』と同じく、エルロイ原作の“登場人物の誰もかれもが、少し暗くて悪い奴”というセオリーをきっちり描き込んでいて見事!! 出てくる役者がみんな最高! マリー・アントワネット キルスティン・ダンストがかわいらしいのでまあなんでもいいか。って感じ。 いちいち『ベルサイユのばら』の名シーンと重なり、マンガのほうがドラマティックだったことよ……と確認しながら鑑賞は進むのだ。 プラダを着た悪魔 どっちでもいいです……という映画だったなあ。 まあ、そうぽんぽんモノゴトがうまく進めばねえ。人生も楽しいねえ。 仕事をやめるにしても、携帯を池に放るのは社会人として失格だぞ!って思ったが。 ディパーテッド 今回紹介したなかで最もトホホだった1本。 お・も・じ・ろ・ぐ・な・い! 元の『インファナル・アフェア』が大好きなので失望もひとしお。 デカプーもマット・デイモンも好きな俳優なのに、脚本のひどさで二人とも死んでいます。 原作にあった、人間の業の深さとか、アンディ・ラウの“善き人間として生きたい”という渇望とかがすべてさっぱりと消え失せ、ただのドンパチものに堕している。 スコセッシとも相性悪いんですよね私。 それにしても『インファナル・アフェア』はよかったなあ…… というわけで、また長くなりました。 きのうとちがってすごくテキトーな十把一絡げ評で失礼しました。
by apakaba
| 2007-07-24 23:14
| 映画
|
Comments(6)
全然知らない映画ばっかだな~。
DVD借りてもコピーだけして返す日々が続いていて殆ど観てないなぁ。 僕が最近、借りた映画で好きだったのは「ドッグヴィル」という、キッドマン主演映画かな。これは相当好き系。こういう映画が出るとすぐに日本は真似をする。コマーシャルの一部とかに。あからさまに。 この映画は熱狂的ファンが多いので映画のメインサイトが未だに残ってます。↓ http://www.gaga.ne.jp/dogville/top.html 先週、観てない映画の中にあった「ターミナル」を観た。アメリカ映画の典型でした。 カポーティは観たい映画。気になってた。来週実家に帰省するから実家でゆくり観ようかな。
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ぴよ
at 2007-07-25 09:28
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おおおおおおー
ツッコミ入れたいのはヤマヤマなんだが、実は今回のラインナップの中で見てるのが数本しかない(滝汗) ブラック・ダリア、ゴシカ、L.A、プラダ、ディパーテッドかな。 麦の穂を揺らす風、かなり見たかった作品なんだけどイマイチなのか?世間の評判は結構良かった気がする。 いや、世間の評判と個人の感想は別よね。眞紀さんも書いてるけどプラダなんて別にどーでもいい話だなぁとぴよも思ったけど、世間の評価はめちゃくちゃいいらしいですし(苦笑) 実はインファナル・アフェア自体がよく出来てるけどあんまり好みの話じゃなかったぴよですが、ディパーテッドもやっぱり好みの話ではなかった。でもコレはリメイクにしては良く出来てる部類だったと思うよ。アメリカさんに心情の掘り下げを期待するのはダメよーという、ゆるい気持ちで見てあげないといけません(笑)
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apakaba at 2007-07-25 09:50
映画レス。
soraさん、「ドッグヴィル」は変わった雰囲気の映画でしたね。 ニコール・キッドマンの美しさが目立っていたけど、舞台劇っぽくておもしろかったですねえ。 「ターミナル」は観てないな、トム・ハンクスに魅力を感じないので……主役が男前でないとどうも…… 「カポーティ」は、ちょっとした伝記物というか、彼本人をなにも知らないとナンジャコリャなのかもしれない。 ある程度彼のことを知っていることが前提で作られた映画という気がしました。日本での知名度を考えると、爆発ヒットにはならなかっただろうって感じ。
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apakaba at 2007-07-25 09:50
映画レス続き。
ぴよさん、「麦の穂」ヨカッタですよ。 ただ、ケン・ローチは「やさしくキスをして」とか「スイート・シックスティーン」とかがものすご〜くよくて、長らく余韻に浸っていたので、それに較べるとややストレートかなっと思ったの。 「プラダ」はアン・ハサウェイもメリル・ストリープもまーどっちでもいいって感じぃ。めまぐるしいファッションだけおもしろかったね。 「インファナル・アフェア」好きじゃないですか!初めて見たよそんな人! 私は大好きなので、って、トニー・レオンとアンディ・ラウが両方大好きというのも大きいが……トニー・レオンのマット・デイモンが、ただの小悪党に成り下がっているのを見るのは辛かった。
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Morikon
at 2007-07-26 00:28
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お、ようやく観ましたね「LAコンフィデンシャル」。
ケヴィン・スペイシーが美味しいところ半分は 持って行った感もありますが。 「インファナル・・・」とか「ロード・トゥ・パーデイション」など、 向こうのアンダーグラウンドものって 完成度が高いですよね、映像もスタイリッシュだし。 それに引きかえ、我が国の映画は(苦笑)
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apakaba at 2007-07-26 07:31
L.A.コンフィデンシャルおもしろかった〜〜〜〜!!
ケヴィン・スペイシーはワタシ的にはもっと活躍してくれてもよかったけど。好きなので。 でもガイ・ピアーズも予想外によかったし、大の苦手なラッセル・クロウも配役ばっちりで説得力あったしなあ。 我が国のアンダーグラウンドものはもう古典的に任侠ものを延々とやっていてもらうのが平和なのかな。 売れない俳優救済というか。救済になっていないのだが |
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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