2003年 03月 22日
きのう、一年半ぶりに歌舞伎座へ行った。 昼・夜と通しで観たので、午前11時から午後9時過ぎまで、歌舞伎を観ていた。 幸四郎・玉三郎・勘九郎・染五郎と、好きな役者がそろって名演をしてくれたが、きのうずば抜けていたのは、仁左衛門だった。 生まれついての美貌は、素顔よりも、二枚目の白塗りにしてますます美しい。 華奢な肢体は、大時代的な衣装より、着流し一枚の役のとき、もっとも優美さを発揮する。 すねた風情で、着流しで立つ後ろ姿など、背がすらりと高くて足が長くて、贅肉なんてぜんぜんなくって、ホントにホントにかっこいい。飛びつきたくなってくるほどだ。 歌舞伎役者は、40〜50代になり、カラダに横幅が出てくると、安定感があって、演技に厚みが出るものだけれど、彼だけは別なの。 いつまでも、あのまま、坊やっぽいままでいてほしい。 なんかとってもおばさんのミーハーだわと思うけど、夫も「仁左衛門は、よかったなぁ〜〜〜。」とつくづく言っていた。 これまでも、彼の芝居はたくさん観てきた。 品のいい、ワルぶっていても育ちのよさがにじみ出る・・・みたいな役どころは、当代の役者のなかで、彼の右に出るものはいない。 非常に残念なのが、彼には娘しかいないことだ*。 彼の父、先代の仁左衛門も、晩年に芝居を観たことがあるが、ほれぼれするようないい男だった(90近くで!)。 ノリに乗っている幸四郎には、手堅い染五郎があとにいるし、団十郎には父よりはるかにハンサムな新之助くんがひかえている。 それなのに、なぜ仁左衛門には汐風 幸よ? あの美貌は、彼の代で絶えるのか・・・ああ、惜しいよう。 *実は片岡孝太郎という息子がいることを、すっかり忘れていた。読者のかたから後日指摘され、気づいた次第。舞台で何度も見ているのに・・・ご指摘ありがとうございました。
by apakaba
| 2003-03-22 18:36
| 歌舞伎・音楽・美術など
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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