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あぱかば・ブログ篇

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2002年 12月 04日

鼻濁音をあやつれますか

貧血が全快ではないので、家で過ごす。
『ニューヨークの恋人』の後半を見た。
ヒュー・ジャックマン、長身アンドハンサム、いうことナシ。

家にいると必然的に音楽をよく聴くが、だいぶ前に気になっていたことが、最近また気になりだした。
それは「鼻濁音」だ。
生まれて初めて、歌のなかの鼻濁音問題が耳についたのは松田聖子で、彼女は徹底的に鼻濁音を使わない。
それははじめとても汚く聞こえ、やがて「これも彼女の味かな」ということでムリに納得した。

それから注意して聴いていると、私が知る歌い手のなかで、鼻濁音を正確に使えるのはたったのふたり、忌野清志郎と、山下達郎だけだ。
ふたりとも東京生まれの東京育ち、そうすると、東京の人間は、鼻濁音を操れるってことかな?
確信はないけどそんな気がする。
先祖代々横浜出身のワタクシも、鼻濁音を美しく使える日本人でありたい。

先日本欄でお伝えしたとおり、宴席のかくし芸として「外郎(ういろう)売りのセリフ」を演じたが、あのなかの早口言葉
「こごめのなまがみ、こごめのなまがみ、こんこごめのこなまがみ」
などは、鼻濁音なしではキタナらしくてとても聞けたもんではないし、早口言葉としてもむしろ難しくなる。

うつくしい日本語、それは「鼻濁音」から・・・

それにしてもヒュー・ジャックマン扮する19世紀の公爵氏は、現代英語と語彙はもちろんのこと、発音もかなり異なっていたことだろう。
言い回しはまあまあ聞きとれたけれど、昔風の言い方、たとえば鼻濁音のようなものは、やはりあったのだろうな。
滅びる運命か、鼻濁音。

by apakaba | 2002-12-04 13:57 | 文芸・文学・言語 | Comments(0)


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