2008年 06月 12日
さっき、お風呂に入りながら、『私って大人になってから何回結婚式に出たっけ』と、真剣に数えてみた。 ……、たった、5回……少ない……不祝儀のほうが、よっぽど多い! 友だち少ないにも程があるというか。 職場はすぐやめたし、自分の結婚がほぼ一番というくらいだったしその後は出産が続いて、しかも大学時代の友だちってみんな結婚しないか結婚式をしない。 私にとって6回目のお式出席は、ネット友だちだった。 ネットのお友だちはとても大事だけれど、結婚式に呼ばれるというのは非常に意外だったからとまどった。 でもこれを逃したら、次は自分の息子や娘になる気配濃厚(結婚することを前提にするとしても)!と思い、喜んで京都まで行ってきた。 註:花嫁さんと花婿さんのカットは、ありません。ゴメンなさい。ご本人たちの了承なしでは載せられないので。 会場は、京都北山の、ステキなレストラン付き式場。 今はレストランウエディングというのがとても流行っているようだ。 どうしても、そのたった5回のご招待より、自分自身の結婚式のことを思い出す。 私が式を挙げたのは神田明神、披露宴は親族だけを集めてホテルオークラのレストランで開いた。 ホテルオークラのレストランは、当時22歳だった私にはあまりにも敷居が高く、緊張して緊張して、打ち合わせのときに出されたコーヒーのお代を払おうとしたりもした。 今じゃそういう場でもおかわりすらもらってしまうくらい、図々しくなりました。 5年くらいしてからそのレストランを再訪し、 「実はここで披露宴をしたんですよ。」 と言うと、お給仕の方が 「それはレストランウエディングの走りというくらいのころですね。今はだいぶご予約も多くなりましたが、そのころはまだあまり一般的ではなかったですよ。」 と、なんだか時代の生き証人みたいなことを言われた。 ネッ友といういまひとつ据わりの悪い立場ながら、挙式前にあちこち見て回ったりする。 ↑ なにを見て喜んでいるかというと、新郎新婦の手作りの小冊子に、『付き合うきっかけ』という項目があり、そこに「近江八幡にバウムクーヘン食べに行く?」という言葉だったと書いてあったから。 この前日、まさにその近江八幡を観光し、名物のバウムクーヘンのお店で大行列を見てびっくりしたばかりだった。 なんてタイムリーなんだろう! なんというか、ほほえましいわ。 このあと、教会式の結婚式。 花婿が最初に現れ、そのあと花嫁がお父さまと一緒に中央まですすみ、花婿に受け渡すというオーソドックスなスタイル。 私は神前だったのでやらなかったが、この様子を見ていたら、『私だったら、お父さんいないし、どうやってやってたかな?おじさんたちの誰か?なんだかそれも決まらないし。ひとりぼっちというのも、カッコがつかないしねえ。』などとつらつら考えた。 ひとりぼっちで立っていた花婿は、体型がスリムなせいもあるがどことなく頼りなく、心許ない。 しかし花嫁の腕をとって並ぶと、同じ人だというのに、すっくと背が伸びて頼もしく見えるようだった。 一人より二人だなあっと、このとき強く感じた。 ↑ 披露宴に入る前に、フラワーシャワー、ブーケトスという王道の進行。 ケーキカットも、お庭でやっちゃう。 花びらをいっぱい持って待機中。 参加型の行事(というのもヘンだが)は好き。 ここでまた20年近く前を振り返る。 私は……あれ、なにもしてない? あらら〜。 当時はそういうことに背を向けたいお年頃だったのかな。ジミ婚というやつですか。 今ならいくらでもやりますが。機会がありませんが。 ↑ 披露宴の会場に入ると、我がネッ友席にひとりだけ、新郎くんが旅先で知り合った友人という方が入っていた。 大変さびしそうだったので、お隣の席になったことだし、ず〜〜〜〜〜っと話していた。 これまでの5回の披露宴でも、ひとりだけで座ったという経験はない。 今なら誰とでもぺらぺらしゃべるけれど、若いころにひとりぼっちの招待客だったら、どうしていたかしら。 お色直しやキャンドルサービスや、お友だちのスピーチやいろんな余興、ご両親へのお手紙とプレゼント、すべてがそろった王道披露宴。 むしろ、大人だなあと感心しきりだった。 だって私はなんにもやらなかったものね。 照れくさいからどれもしなくていい、とばっさりカットしたのだった。 あれはあれで、親族だけの水入らずで自由な雰囲気で、今でもとても気に入っているが、新郎は学生結婚だったし、今のように社会での立場が確立されていたら、あんなふうにもできなかったかもしれない。 王道には王道の理由があり、王道はやっぱりゆるぎない美しさを持っているものだなと思った。 ↑ お開き。 ステキな会場を名残惜しく振り返ったり。 ゲストもばらばらと帰っていく。 こうしてみると、黒い服を着た人が多いのね。 新郎(うちの夫)は、タキシードに蝶ネクタイを買っていた。 あのときはキマってると思ったけれど、今思い出すといかにも頼りないあんちゃんだわ……今の方がいいわ。 母も、よく、あんなコドモみたいな(今の「ササニシキ」に毛が生えた程度の)あんちゃんと、結婚させてくれたもんだ。 肝が据わった人だ。 今年の2月に、次男の写真展へ、我々夫婦と義父母とで行き、4人で飲んで義父が酔っぱらい、私に 「あんたコイツ(夫)のどこに惚れたの!これのどこがよかったの。」 と聞いた。 「あーえーと、将来性かなっ。この先、よくなりそうだという……まあ、先物買いですか。」 と答えると、なにを言いたいのかさっぱりわからないようだった。 まあいいや父親にはわからなくても。 新郎新婦のおふたり、おめでとうございます。 私にとって稀有なご招待は、自分の結婚式と、結婚生活を短時間に振り返ることのできた時間だった。 7回目からは、自分の子供らか。
by apakaba
| 2008-06-12 21:45
| 生活の話題
|
Comments(11)
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のこのこ
at 2008-06-13 10:19
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素敵な式場!王道結婚式ステキね。ああいうのは花嫁さんが美しくないと、私には無理~なんておもっちゃう(笑)
でも、いいもんですね。結婚式は何度呼ばれてもそれなりに楽しいもんですわ。 これ読んで私も初めて数えてみました。披露宴14、パーティーのみ12かな。忘れてるのもありそう。晩婚だと数増えます。(苦笑) 私は式場申しこみのとき、帰りに担当者と別れた瞬間わざと「ここでご飯食べて帰ろうよ!」と聞こえるように言い、担当者に夕飯おごらせました。してやったり。やあねえ、年取ると。(笑) 着物姿、とても素敵よ。わたしもこんなお着物欲しいなあ。もちろんピンクで!
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apakaba at 2008-06-13 10:49
のこのこさん、王道はいいよ。ウン。
若いころは、なんだかな〜恥ずかしいな〜なんて思っていたけど、この年になると王道バンザイ。 新郎くんの「やるときはやる!」という気概が感じられて、友人の末席の我々も気持ちよく過ごしました。 「家は3回建てて初めて納得できる家が建てられる」なんていわれるけど、結婚式も、人のを見ると自分のを思い出すよね。 何度も繰り返せないだけに、感慨もひとしおでさ。 でも結婚式の花嫁さんて、本当に人生で一番注目される日になるのよね。 私も、披露宴のホテルですれちがう従業員全員が「おめでとうございます」と言っていってくれるのが、本当にうれしかった。 そんなことも思い出しました。 私はパーティーのみって2回。 そのうち2回がラクダパーティー。ああ、貴重。 ほんと、地味な育児人生だわ。 のこのこさんは和装の写真を前に撮っておくのをやってたでしょ。 この新郎新婦も、式は教会式で、和装のふたりの写真を事前にたくさん撮ってアルバムにしてありました。 あれもいいね。 この着物は私の着物のなかでは一番格上なの。 次回のお呼ばれには、着物で行ったら? わざわざ感が漂ってホストに喜んでもらえるんだよー!
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ミタニマキ
at 2008-06-13 12:55
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1回を2回って書いてる!バカすぎる
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那由他
at 2008-06-13 14:59
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私も数えてみました。
忘れてるのもある(失礼!)かもしれないのですが、12回かな。 (一人につき2回カウントの人もいる^^; お式も出席したのは、4回(うち1回は妹の結婚式)、友人や職場の同僚のは、殆どが披露宴だけでした。 当事者になるのは、もうNo thank youですが、「お呼ばれ」していくのは、Happy Weddingを楽しむ余裕があるのでいいですね。 >7回目からは、自分の子供らか。 いや、お姉さんでは?
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apakaba at 2008-06-13 17:49
夫は職業柄、来賓として出席することもあるみたいですが、私が呼んで頂ける機会はめったにないので、楽しかったですよ!
そうですね、結婚式といっても友人はだいたい披露宴からですよね。 友人でお式からということなら……あら、2回だった。 教会式だと呼んでもらいやすいですね。 お呼ばれはとりあえず「なにを着るか問題」が浮上しますが、着物があれば大丈夫!あわてず対処できますねー! でも若いうちにもっと披露宴に呼ばれていたら、私もかわいいドレスとか買っちゃったりしていたかもしれません。嗚呼。 >いや、お姉さんでは? あっ……
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喜楽院
at 2008-06-13 22:11
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結婚式でも、葬式でも、大概の男性は黒い礼服を着るわけで…。
20歳代半ばから30歳代前半の頃は、白ネクタイもしくは お気に入りのクロス・タイの連続で、それこそ大相撲の 全勝優勝みたいだったけど、40代になってからは 3場所連続全敗くらいの勢いで黒ネクタイを締め続けております。 この次に白いネクタイを締めるとしたら、 それは一体何年ぶりになるのやら。
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ogawa
at 2008-06-13 23:00
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この歳になっても結婚式に呼んでいただいてありがたいことです。
今年も2回目、3月の式のネットで知り合った若い友人の式でした。 この式も礼服でなくオシャレして出席できましたし。 参列して気分の良い式でしたね。 やはりお祝いごとはいいです。 わかさんも花嫁さんも幸せになってほしいものです。
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apakaba at 2008-06-13 23:06
喜楽院さん、黒いのは無難だけどネクタイをとっかえるのがちょっとつまんないですねえ。
我々場末の「ネッ友席」では、示し合わせたようにひとりも黒い礼服を着ていなかったので、苦笑混じりというか類友ですね。 本当に、黒いネクタイに親しむお年頃に突入してしまいました。 それだけに幸せのお裾分けはまぶしいくらいです。 >それは一体何年ぶりになるのやら。 あらー。白いネクタイどころじゃなく、モーニング着て結びのご挨拶! (花嫁の父として!嗚呼)
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apakaba at 2008-06-13 23:13
ogawaさん、撮影おつかれさまでした。
結婚式に呼ばれるかどうかは、身分・仕事柄・アンド人徳かな。 それが揃っていないとなかなか。 私なんてそんなわけでたった5回です。 >この式も礼服でなくオシャレして出席できましたし。 身分不詳な感じで素敵でしたよ。 謎の手品師風とか言っちゃってごめんよう。 公式の場で、「ナニモノでもない人になる」というのは、意外と難しいものです。 服装も、撮影に走るフットワークの軽さも、お見事に身分不詳でした。拍手。
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ぴよ
at 2008-06-17 10:09
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みんな結婚式列席回数覚えてるのか・・・
(ただ今自分が出席した回数を数えチュ~) 今ざっと数えたら22回。数え忘れがありそう。 コレは結構多い方なのか? ああ、ご祝儀貧乏になる訳だ(薄涙) でも上の写真見て・・・今ドキの結婚式って本当にみんなステキですよね。衣装も会場の飾りや細かい部分まで気を遣ってオシャレでさー。本当に羨ましい! ぴよなんて、全て親が丸抱えでやってるから全て親の好みで決められちゃって、自分はただひな壇に座ってる係りって感じだったもんなぁ。ウェディングドレスなんて姑が勝手に決めてたぞ。アイドル全盛時代の聖子ちゃんの衣装みたいなプリプリなヤツ。 今思い返してもクソ恥ずかしい・・・
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apakaba at 2008-06-17 11:01
22回は多い!(と、思う!年の割に!)
上にも書いたように、身分・仕事柄・人徳がそろってないとそれほどは呼ばれないよ! あー、お友だちがまともに結婚式をする人たちだったんでしょ。 私の友だちは、とにかく結婚しないか式をしないもんだから。 早く結婚しちゃうと、スキルがないもんだから、親の意向で決められてしまうというのはあるよね。お金も出してもらうし。 ある程度経験積んでからだと、すごくこなれていて、しかも手作り感もあってというスマートな披露宴ができるように思いますね。 私も自分のウエディングドレス見たら、「古くさい……」と、先日のステキーな花嫁さんのドレスを羨ましく思いましたよ。 まー順番ですよ! |
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以前はエイビーロード「たびナレ」や「一生モノ https://issyoumono.com/」などでウェブライターをしていたが今は公立中学校学習支援教員のみ。 子供のHNは、長男「ササニシキ」(弁護士)、次男「アキタコマチ」(フランス料理店料理人)、長女「コシヒカリ」(ライター・編集者) by 三谷眞紀 カレンダー
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