あぱかば・ブログ篇

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2018年 08月 13日

「ササニシキ」入寮

今日から9月末まで、「ササニシキ」が家を出ていった。
自宅から研修施設が遠いので、研修施設のそばにある寮に入るという。
ほんの1ヶ月半の短いひとり暮らしだ。
家にいても、家族にさまざまな迷惑をかけるばかりで、なにひとつ貢献しない「ササニシキ」なので、入寮は実にありがたい。

さっき、玄関に荷造りしたものが並んでいたので見てみると、小さいスーツケースと、仕事用のカバンと、紙袋がふたつ?
紙袋のひとつには新しいスリッパが。
もうひとつには、箱入りのお酒の一升瓶が。
ナンデスカこのまとめ方(まとまらなさ)は。
私なら一升瓶をスーツケースに入れるが……紙袋が破れたらどうするの……もう少しうまくまとまらなかったのか……?

出て行く瞬間まで頭を抱える、本当に奇妙な男。


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去年はイスラエルをひとりで回っていた「ササニシキ」。
かなり無謀な旅だったようだが、この写真はほのぼのだった。



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とある食堂に入ったら、ユダヤ人のおじさんが「旅行か?これを食え」と、自分は食べず、どんどんご馳走してくれたという。
旅行は人の情けで動いていく。


奇妙な男だが、あともう少しで、やっと一人前の社会人。
弟より出遅れること数年、がんばって勉強して、いい人生を作ってほしい。


by apakaba | 2018-08-13 16:14 | 子供 | Comments(0)
2018年 08月 12日

ハルビン・長春・瀋陽・旅順・大連旅行と、留守番の「コシヒカリ」

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中国の駅は人的スケールを無視した巨大なものが多い。
ハルビン駅は伊藤博文が暗殺された現場だ。



今年の夏休みは、夫と中国東北地方を旅行してきた。
以前は、このブログに旅行記を書いていたものだが、今やその時間がなくなってしまったので、簡単なレポートだけをTwitterやFacebookに記している。
今回は現地でネットにアクセスしている時間が長かったため、Facebookに書いていた。
リンクを貼り付けることで旅行記としよう。


ハルビン点描

長春点描


瀋陽点描


旅順点描


大連点描


こうして並べるとバカみたいだけど、ちゃんとリンクに飛べるので!よろしく!
大連の最後に、以下のように感想をまとめた。


日本軍の足跡を追う、中国東北旅行最終日。
今回の旅行は、タクシーがつかまらないこと、英語が通じないこと、ビールが冷えてないことが、甚だしく苦しかった。

成田から大連へ飛び、大連からハルビンへと北上していくのが普通のルートどりだと思うが、わざわざ大連からハルビンへ一度飛んでから陸路で長春、瀋陽を通って大連へ出た。
その道のりは、満州からの引揚者が通った一番遠いルートと重なる。
また、ハルビンに多数住んでいたユダヤ人が、シベリア鉄道経由でナチスの迫害を逃れてきた経路でもある。
杉原千畝の発給したビザを持って、ヨーロッパからハルビンにとどまり、大連から日本へ渡ったのだった。
東浩紀の編集している雑誌『ゲンロン5』で井出明の連載していた「ダークツーリズム入門」を参考にして、このルートを作った。

旅行に行くと、しばしばダークツーリズム寄りの行き先を選ぶ。
戦争・侵略という、もっともむき出しとなった人間の愚行の片鱗を拾うことで、今見えている世界をとらえなおしたいと思うからだ。
日清・日露で多大な人的被害を出しながらも勝ったことで、完全に日本はイケイケになり、進む道を踏み誤った。
人の命が軽かった時代。
大きな意志のためには犠牲はやむを得ない、としてしまう、そのまちがった頑張りが、第二次世界大戦での結末を生んだ。
本当に、日本の軍隊の異常な頑張りようは、あちこちの戦争遺跡を見に行くとやりきれなくなる。
その頑張りが、これからの日本で正しい方向へ生かされることを切に願うが、今の政治を見ていると不安ばかりが募る。

それにしても、初めて中国本土に行ってみたが、都心でもないのに十分にその広さと人間の多さ、発展途上ぶりを体験した。
ひと昔前に較べれば格段に進歩したのだろうが、それでも先進国となるにはまだまだかかるであろう。
それより先に、先進国の人口は減少し、中国の人口は増えているので、これから中国的なやり方が当たり前になっていくのかもしれない、それはなんというディストピアだろうか!
初めて行ったが、もう本土はしばらくいいかなと思った。
しかし、いくら人から聞いたりものを読んだりしても実感できなかった中国本土の様子が、行ってみると実によくわかった。
人を人として扱わない、個人のことなど少しも考えない国
ひとりひとりは気のいい人たちだけれど、これでは人心が荒む。
ただ、住んでいる場所に安住している限り、人々は物質的にそれなりに幸せそうに見える(ごはんはおいしいし)。
子供や赤ん坊を眺めながら、この子供たちが大人になる頃、中国はどんなふうになっているだろうと考えていた。
ともあれ疲れた。
疲れた旅行だった。


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「侵華日軍第七三一部隊遺址」
日本軍の特殊部隊「第七三一部隊」の行なっていた人体実験の陳列館。
毒ガス室に母親と子供を閉じ込めているところ。


というわけで、私も疲れたのだけど、留守番をしていた娘の「コシヒカリ」も疲れたらしい。
兄二人はほぼまったく家にいないため、一人暮らしのように、自分の食べる分だけを自炊していたようだ。
8日間の旅行中、なんどもメールを送って「変わりないですか。」と聞いていた。
「今日は鶏肉とナスのサルサソースがけを作りました」
「昨日は冷しゃぶとナスのなんかおいしいやつを作りました」
「昨日はささみ梅しそチーズカツを作りました
今日はお味噌汁と、夏野菜と牛肉の煮込みです」
そんなにがんばっているとは、出発するまでは思いもしなかった。

置いてきた「コシヒカリ」が心配で、最終日の朝方に夢を見た。
寝ていたベッドで目が覚め、帰国の支度をしていると、「コシヒカリ」が実はレイプされたと知る、という悪夢だ。
私が「警察に届けたの! どうしてメールで黙ってたの!」と動転のあまり責め立てると、「旅行中に心配かけたくなくて……」と言う。
「性病や妊娠の危険もあるから! とにかくアフターピルだけでも!」
大騒ぎしているうちに現実との境が曖昧になってきて、またそこから目が覚めると、ふたたび同じ最終日のベッド。
そして支度をしていると実は娘がレイプされたと知り……、と、同じ場面をぐるぐる回り続ける悪夢だった。

帰宅して「コシヒカリ」に会うと、もちろんレイプはされておらず、しかし堰を切ったように、いかに留守番生活が大変だったかを話してきた。
「もうわたし、本当に疲れた。家事って大変なんだね。いつもいつも、次のごはんの支度を考えないといけないし。部屋に犬の毛がすごいふわふわだから、掃除機をかけるんだけど、寝る前にかけても次の朝に居間(犬のいる部屋)に入ると、『ウワアーもう床がふわふわだ! なんでなんだよ〜』って思うし。
洗面台も掃除したけど、すぐ汚くなるし、栓がすぐ犬の毛で詰まるし!
やってもやっても、家事って終わらないのね。
おかーさんって、大変なんだね。
わたしなんか自分の食べる分だけ作って、せいぜい一品だけなのに、早起きしていろんなものを作って、おかーさんってすごい。わたしは一週間が限界。わたしはおかーさんにはなれないって思っちゃった。」

「それに、お兄さんたちはほんとに!
夜も帰ってくるのかこないのか、ぜんぜん連絡くれないし! でももし女の子と遊びに行っていて、いい雰囲気になったときに妹からメールで『何時に帰りますか、お風呂はどうしますか』とか聞かれたら嫌でしょう。だから我慢してたの。」
「そんなのかまわずに聞けばいいのよ。そんなの気を遣っていたらきりがないよ。」
「だってもしそんなときにメールがきたら、めっちゃ萎える。」
「そんなんで萎えるようなやつは萎えさせとけばいいんだよ。そんなこと言ってたら男の子二人なんか育てられませんよ。」
「それはおかーさんだからだもん。わたし、妹だから。妹は立場が弱いもん。」


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昼は麺、とりわけ牛肉麺を食べることが多かったなあ


なるほど。
おつかれさまでした。
まあ家は大体そんなことだろうと思って、「コシヒカリ」だけにネックレスをお土産に買ったのだった。
「コシヒカリ」は喜んで何日も続けてそのネックレスをつけていた。


by apakaba | 2018-08-12 17:23 | 旅行の話 | Comments(0)