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あぱかば・ブログ篇

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2019年 07月 31日

友達の10年間を聞く

きのう、とても古いママ友と会った。
知り合ったのは20年近く前だが、長く話したのは10年ぶりくらい。
10年ほど前に旦那さんが急逝し、電話で話したのが最後だった。
先日、最寄駅でたまたますれちがい、あらためてランチでもということになった。

この10年の話を聞く。
真面目で向学心が高く、お子さんたちにも教育熱心な主婦だった彼女は、「主人が死んでから、人生が180度変わってしまったの」と言う。

ハローワークで「資格もなく、その歳までなにもしてこなかった専業主婦では、たいした働き口がない」と言われ(言い方は違うと思うがだいたいこんな内容)、専門学校に入って資格を取り、仕事も得た。
しかし、精神のバランスを崩して子供たちに当たってしまい、親子とも長く苦しんだという。
姉弟のふたりきょうだいだが、特に下の子はまともに母親の感情のはけ口になり、高校生になるとそれまで抑えていたつらさが爆発して、母親に対して激しい反抗をするようになってしまった。
今は彼も大学生になり落ち着いたが、今でも中学生当時に母親から受けた心身への乱暴がフラッシュバックして平常心を失いそうになることがあるという。

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ウミネコの成鳥は怖い目をしているが……


詳しくは省くが、幼くあどけなかったあのふたりの子たちが、家庭内でそこまで苦しんでいたなんて、思いもしなかった。
息子さんは、「大人を信じられない」と言うそうだ。
自分が母親からの暴力に苦しめられて反撃したとき、誰も「お母さんもあなたにそんなことをしてはいけなかった」とは言ってくれなかった。
大人たちから自分だけが責められてきた。
お母さんもつらかったというのは頭ではわかるが、それでも「お母さんも悪かったよね」と、誰かに言ってほしかった。

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幼鳥はいたいけな目をしている


私は、仕事柄、被虐待児に接する機会が多い。
だからどうしても子供の側に立ってしまう。
それに、私は自分も父親を急になくした子供だったから、子供の側の気持ちがよくわかる。
そのときばかりは即座に「そりゃいけないわ。」と言うと、彼女は「そうよね。そう言ってくれる人がいれば、あの子も救われたのに。」
ご不幸からもうかなり立ち直っているようなので、続けて話した。
「私も自分の父が亡くなったとき、周りはみんな、お父さんがいなくてさびしいねとかかわいそうにねとか、いろいろ言ってくれるんだけど、それはもちろんそうなんだけど、そうじゃないの。
子供にとって本当にしんどいことは、“伴侶を失った親と一緒に生きていくこと”なのよ!ごめんね厳しいことをはっきり言っちゃって!でもそれって周りにはわからないことなの。当事者の子供にしか、わからないことなのよ。」
彼女は
「そうか!やっぱりそうなのね!ありがとう、言ってくれて。」
と、すっきりしたようだった。
ほんの少しでも、友達とお子さんたちの役に立ってよかった。


by apakaba | 2019-07-31 23:11 | 生活の話題 | Comments(0)